基本情報 平成21年度 春期 問14:テクノロジ系に関する問題
クライアントサーパシステムの特徴として, 適切なものはどれか。
- aクライアントとサーパバが協調して, 目的の処理を遂行する分散処理形態であり, サービスという概念で機能を分割し, サーパがサービスを提供する。正答
- bクライアントとサーパバが協調しながら共通のデータ資源にアクセスするために, システム構成として密結合システムを採用している。
- cクライアントは, 多くのサーパからの要求に対して, 互いに協開しながら同時に サービスを提供し, サーパからのクライアント資源へのアクセスを制御する。
- dサービスを提供するクライアント内に設置するデータベースも, 規模に対応して 柔軟に拡大することができる。
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答えは a です。
クライアントサーバシステムは「お店(サーバ)」と「お客さん(クライアント)」のような関係。お客さんが「これください」と頼み、お店が品物(サービス)を渡す。役割がはっきり分かれていて、お互い助け合って1つの仕事を進めます。
例:Webサイトを見るとき、あなたのPC(クライアント)が「このページください」と頼み、サーバが「はいどうぞ」とHTMLを返してくれる、あの仕組みです。
👉 覚え方:「サーバがサービスを提供する側」=クライアントサーバ。
ほかの選択肢:b「密結合システム」は別の用語(複数のCPUがメモリを共有する話)/c はクライアントとサーバの役割が逆/d は「サーバ内に」ではなく「クライアント内」と書いていて逆。
なぜこれが正解か
正解は a。クライアントサーバシステムは、機能を「サービス」という単位で分割し、サーバ側がサービスを提供、クライアント側がそれを利用する分散処理形態。役割分担により、サーバの計算資源やデータを複数クライアントから効率よく利用できる。Web(HTTP)、メール(SMTP/POP)、DB(SQL)など現代システムの基本モデル。
各選択肢の解説
- b:密結合システムは複数CPUが主記憶を共有するマルチプロセッサ構成の用語であり、クライアントサーバの定義ではない。
- c:クライアントとサーバの役割が逆。サービス提供側はサーバ。
- d:「クライアント内のデータベース」は誤り。データベースは通常サーバ側に置く。
覚え方・ひっかけ注意
対比語として「P2P(ピアツーピア)」を押さえると◎。P2Pは対等な関係(全員がクライアントでもサーバでもある)。LINEやBitTorrentの仕組み。FEでは「役割分担あり=C/S」「対等=P2P」で即答できる。
理論的背景
クライアントサーバは分散処理アーキテクチャの基本形で、機能をプレゼンテーション層(UI)・ファンクション層(業務ロジック)・データ層(DB)に分けるのが古典的な3層モデル。クライアントに業務ロジックも持たせる「ファットクライアント」、サーバ側に集中させる「シンクライアント(thin client)」、その間のバランスとして3層構造を採るのがエンタープライズの定石。プロトコルは要求-応答型が基本で、状態管理(ステートフル/ステートレス)の設計が性能・スケーラビリティに直結する。
実務での使われ方
WebシステムはHTTP/HTTPSベースのC/Sの典型。近年はクラウド化により、サーバ層がさらにロードバランサ・APサーバ・DBサーバ・キャッシュ(Redis)・メッセージキュー(Kafka)に分解されるマイクロサービス化が進行。一方で対等型のP2Pはブロックチェーン・分散ストレージ(IPFS)で再評価されている。
試験での位置づけ
FEでは「定義を選ぶ」「3層構造を選ぶ」「シン/ファットの違い」が頻出。応用情報ではマイクロサービスやサーバレスとの比較、ITストラテジスト試験では業務アーキテクチャ選定の文脈で問われる。
選択肢の発展補足
「密結合/疎結合」は本来CPU構成(共有メモリ vs メッセージパッシング)の話だが、ソフトウェア設計でも「コンポーネント間の依存度」を指す用語として転用される(疎結合=変更影響が小さい)。マイクロサービスは典型的な疎結合設計で、各サービス間はAPI(REST/gRPC)でのみ通信する。FE午後問題ではこの転用された意味で出題されることが増えている。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成21年度 春期 問14/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。