平成22年度 春期16テクノロジ系

基本情報 平成22年度 春期 問16:テクノロジ系に関する問題

バックアップシステム構成におけるホットサイトに関する記述として, 適切なもの はどれか。

  • a共同利用型のサイトを用意しておき, 障害発生時に, バックアップしておいたデ ータやプログラムの媒体を搬入してシステムを復元し, 業務を再開する。
  • b待機系サイトとして稼働させておき, ネットワークを介して常時データやプログ ラムの更新を行い, 障害発生時に速やかに業務を再開する。正答
  • c予備のサイトにハードウェアを用意して, 定期的にバックアップしたデータやプ ログラムの媒体を搬入して保管しておき, 障害発生時にはこれら保管物を活用して システムを復元し, 業務を再開する。
  • d予備のサイトをあらかじめ確保しておいて, 障害発生時には必要なハードウェア, バックアップしておいたデータやプログラムの媒体を搬入し, 業務を再開する。 ー 8@ 一
正答:B待機系サイトとして稼働させておき, ネットワークを介して常時データやプログ ラムの更新を行い, 障害発生時に速やかに業務を再開する。

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答えは b です。

バックアップサイト(メインが壊れた時の予備拠点)には3タイプ:

  • ホットサイト常に稼働中で、データもリアルタイム同期。災害時すぐ業務再開(数分〜数時間)
  • ウォームサイト:機器は用意済み、データは定期同期。再開には少し時間(1〜数日)
  • コールドサイト:場所と電源だけ。機器搬入から始めるので再開に何週間も

選択肢bは「待機系サイトとして稼働、ネット経由で常時データ更新」=ホットサイトそのもの。

👉 覚え方:「ホット=熱い=すぐ動ける、コールド=冷たい=ゼロから準備」

ほかの選択肢a,c,d は「機器搬入から」「定期バックアップ持込み」のような時間がかかるパターン=ウォームやコールドの説明。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は bホットサイトは予備サイトを常時稼働させ、ネットワーク経由でデータ・プログラムの同期を継続的に行い、障害発生時に速やかに(短時間で)業務継続する方式。RTO(目標復旧時間)数分〜数時間、RPO(目標復旧時点)数秒〜数分を達成できる最上位の対策。

各選択肢の解説

  • a 共同利用型サイト、媒体搬入での復元:コールドサイトまたはシェアード/レンタルサイト
  • c 予備ハードウェア準備、定期バックアップ持込み、障害時に保管物で復元:ウォームサイト寄り。
  • d 予備サイト確保、障害時にハードウェアとバックアップを搬入:コールドサイト

覚え方・ひっかけ注意

災害対策サイト3分類:ホット(常時稼働同期、即切替、コスト最大)/ウォーム(準備済み、半日〜1日切替)/コールド(場所のみ、数日〜数週間切替、コスト最小)。ホットスタンバイ(前問解説)と同じ「熱い=即応」の語感で覚える。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

災害対策(DR: Disaster Recovery)設計はBCP(Business Continuity Plan)の中核要素。指標はRTO(Recovery Time Objective、復旧目標時間)とRPO(Recovery Point Objective、データ損失許容時間)で表現される。コスト/復旧速度トレードオフのスペクトラム:Multi-Active(同時稼働、RTO=0)→Hot Standby(待機稼働、RTO秒〜分)→Warm Standby(準備済み、RTO数時間)→Cold Standby(一から構築、RTO数日)→Backup Only(テープ・媒体保管、RTO週単位)。データ同期方式は同期レプリケーション(強整合、距離制約あり、RPO≒0)と非同期レプリケーション(遅延あり、長距離対応、RPO数秒〜分)に分かれる。

実務での使われ方

クラウドDRはAWS(Cross-Region Replication、Aurora Global Database、DynamoDB Global Tables)、Azure(Site Recovery、ASR)、GCP(Multi-region Storage、Cloud SQL Failover)等で標準化。マルチリージョン(複数地域に展開)、マルチクラウド(複数クラウドベンダ併用)、マルチAZ(同一リージョン内の可用性ゾーン分散)の3軸で設計。Pilot Light(最小構成を常時稼働)、Warm Standby(縮小版を常時稼働)、Multi-Site Active-Active(フル冗長)はAWS Well-Architected Frameworkの定番パターン。KubernetesベースのVeleroRancherでアプリケーション層のDRも実装可能。

試験での位置づけ

FE科目AでDR方式の識別問題が頻出。応用情報・ITサービスマネージャ・ITストラテジストではBCP/BCM、ISO 22301(事業継続マネジメントシステム)、RTO/RPO設計、コスト最適化、Tier分類(共有Tierモデル)が問われる。情報処理安全確保支援士ではランサムウェア対策としての3-2-1-1-0ルール(3コピー、2種類のメディア、1コピーオフサイト、1コピーオフライン/不変、0エラー検証)が定番。

選択肢の発展補足

関連概念:RAID(ローカルディスク冗長化、1/5/6/10)/ストレージレプリケーション(SAN/NASレベル)/データベースレプリケーション(マスタ-スレーブ、マスタ-マスタ)/地理的分散ストレージ(オブジェクトストレージのGeo-Replication、Erasure Coding)。ランサムウェア時代のDRは単純復旧では不十分で、イミュータブルバックアップ(書込み禁止、WORM)、Air-Gapped Backup(物理的に切離し)、S3 Object LockVeeam/Rubrik/Cohesity等の専用ソリューションが必須。BCP訓練(机上演習、実機切替訓練)、DR Drillの定期実施は監査対応で重要。ResilienceHub(AWS)、Azure Chaos Studio等のカオスエンジニアリングツールで耐障害性を継続的に検証する文化(Netflix Chaos Monkey起源)も近年の実務トレンド。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成22年度 春期16/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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