平成22年度 春期3テクノロジ系

基本情報 平成22年度 春期 問3:テクノロジ系に関する問題

表は, ある地方の天気の移り変わりを示したものである。 例えば, 晴れの翌日の天 気は, 40%の確率で晴れ, 40%の確率で曇り, 20%の確率で雨であることを表してい る。 天気の移り変わりが単純マイルコフ過程であると考えたとき, 雨の 2 日後が晴れで ある確率は何%か。 単位 % 倍日晴れ | 登日明り 登日十 晴れ 40 4020 り 30 40 30 雨 30 50 20

  • a15
  • b27
  • c30
  • d33正答
正答:D33

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答えは d「33」 です。

設問は「の日の 2日後晴れ の確率」。雨→1日後の天気→2日後が晴れ、の場合分け。

表から:雨の翌日は晴れ30%、曇り50%、雨20%。

  • 雨→晴れ→晴れ:0.30 × 0.40 = 0.12
  • 雨→曇り→晴れ:0.50 × 0.30 = 0.15
  • 雨→→晴れ:0.20 × 0.30 = 0.06

合計 = 0.12 + 0.15 + 0.06 = 0.33 = 33%

👉 覚え方:「1日目の確率 × 2日目の確率 を全パターン足す」=マルコフ過程の基本!

途中の天気で場合分けして、それぞれの確率をかけ算→ぜんぶ足す、というのがコツです。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は d。単純マルコフ過程では2ステップ遷移確率は1ステップ遷移確率の積和で計算する。雨→2日後晴れの確率P(雨→雨→晴) + P(雨→曇→晴) + P(雨→晴→晴)を求める。

遷移行列より:

  • 雨→晴 0.30、雨→曇 0.50、雨→雨 0.20
  • 晴→晴 0.40、曇→晴 0.30、雨→晴 0.30

計算:

  • 雨→晴→晴:0.30 × 0.40 = 0.12
  • 雨→曇→晴:0.50 × 0.30 = 0.15
  • 雨→雨→晴:0.20 × 0.30 = 0.06

合計 = 0.33 = 33%

各選択肢の解説

  • a 15:1経路のみで判断した誤り。
  • b 27:途中の確率を一つ抜かした場合。
  • c 30:雨→晴の1ステップ確率を答えた誤り。
  • d 33:正解。3経路の和。

覚え方・ひっかけ注意

2ステップ遷移は「途中状態で場合分けして積和」が鉄則。行列形式なら P² の (i,j) 要素。「雨と晴の間の状態をすべて足す」点に注意。マルコフ過程は「過去ではなく現在状態のみで次が決まる」(マルコフ性)。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

マルコフ連鎖(Markov Chain)はマルコフ性「次状態は現在状態のみに依存(過去履歴に無関係)」を持つ確率過程。n状態の遷移確率行列P(n×n、各行の和が1の確率行列)で完全記述される。kステップ遷移確率はP^kで計算でき、kが大きくなると定常分布π(πP = π)に収束する(既約・非周期な場合)。本問の遷移行列:

```

晴 曇 雨

晴 0.4 0.4 0.2

曇 0.3 0.4 0.3

雨 0.3 0.5 0.2

```

から P²の(雨,晴)要素を計算するのと等価。チャップマン・コルモゴロフ方程式 P^(n+m) = P^n · P^m が理論的根拠。

実務での使われ方

マルコフ連鎖は極めて広範な応用がある:(1) Google PageRank(Webグラフ上のランダムウォーク、定常分布をページ重要度として利用)、(2) 音声認識・自然言語処理のHMM(Hidden Markov Model、Viterbi/Baum-Welchアルゴリズム、近年Transformerに置き換わったが基礎は重要)、(3) 強化学習のMDP(Markov Decision Process、Q学習、SARSA、Policy Iteration)、(4) MCMC(Markov Chain Monte Carlo、メトロポリス・ヘイスティングス、ギブスサンプリング、Stan/PyMC等のベイズ推論基盤)、(5) 顧客行動分析(チャーン予測、購買経路分析)。LLMの内部表現でもマルコフ性の仮定は緩く効いている。

試験での位置づけ

FE科目Aで確率計算問題として頻出。応用情報・データサイエンティスト・統計検定2級ではマルコフ連鎖の定常分布計算、固有値分解、HMMの順方向・後方向アルゴリズム、MCMCの収束判定が問われる。情報処理安全確保支援士でも攻撃シーケンスをマルコフ連鎖でモデル化する研究的問題が出ることがある。

選択肢の発展補足

発展概念:連続時間マルコフ連鎖(CTMC、待ち行列理論の基礎、M/M/1のλ・μ)/部分観測マルコフ過程(POMDP)(観測が状態を完全に表さない場合、ロボット制御で重要)/マルチエージェントMDP(複数主体の同時意思決定)/確率過程の収束定理(エルゴード定理、大数の法則)。強化学習ではMDPが基盤で、深層強化学習(DQN、PPO、SAC)、RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback、ChatGPT等のアライメント手法)はLLM時代の必須知識。生成モデルの理論基盤(拡散モデルDiffusion ModelはStochastic Differential Equationの離散化、Score Matchingはマルコフ過程の応用)。FE午後の理論問題、応用情報の数理的論述で頻出。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成22年度 春期3/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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