基本情報 平成24年度 春期 問39:テクノロジ系に関する問題
バイオメトリクス認証には身体的特徴を抽出して認証する方式と行動的特徴を抽出 して認証する方式がある。 行動的特徴を用いているものはどれか。
- a血管の分岐点の分岐角度や分岐点間の長さから特徴を抽出して認証する。 署名するときの速度や筆圧から特徴を抽出して認証する。
- bどう孔から外側に向かって発生するカオス状のしわの特徴を抽出して認証する。 隆線によって形作られる紋様からマニューシャと呼ばれる特徴点を抽出して認 する。正答
- cH ざさへさい
- dFel11
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答えは b です(※OCRが乱れていますが、正解は「署名するときの速度や筆圧から特徴を抽出して認証する」タイプ=行動的特徴に該当します)。
バイオメトリクス認証(生体認証)には2種類あります。
- 身体的特徴:指紋・顔・虹彩・静脈など、生まれつき持っている“体の形”
- 行動的特徴:サインの書き方・声・歩き方など、その人“動かし方のクセ”
👉 覚え方:「動き=行動」「形=身体」。
署名の筆圧やスピード、声紋、キーボードを打つリズム、歩き方(ジャイト認証)などは“動きのクセ”なので行動的特徴。指紋・顔・虹彩・静脈は“形”なので身体的特徴。
なぜこれが正解か
正解は b(OCR文字化けがあるが、行動的特徴に該当するのは「署名時の速度・筆圧」のパターン)。バイオメトリクス認証の行動的特徴は、本人特有の動作パターンを抽出する方式で、署名(筆跡力学)、声紋、歩行(ゲイト)、キーストロークダイナミクスが代表例。
各選択肢の解説
- 血管の分岐角度・分岐点間長 → 静脈認証:身体的特徴。
- 虹彩のカオス状パターン → 虹彩認証:身体的特徴。
- 隆線・マニューシャ抽出 → 指紋認証:身体的特徴。
- 署名の速度・筆圧 → 署名認証:行動的特徴。
覚え方・ひっかけ注意
「動きや時間軸が絡む=行動的特徴」「静的な形状=身体的特徴」と区別。なりすまし耐性は身体的の方が高いが、行動的は継続認証(操作中ずっと本人かチェック)に強い。FAR(他人受入率)/FRR(本人拒否率)のトレードオフはセットで覚えること。
理論的背景
バイオメトリクス認証は (1)身体的特徴(physiological)と (2)行動的特徴(behavioral)に大別される。前者は指紋・顔・虹彩・網膜・静脈・DNAなど解剖学的構造を、後者は署名(筆圧・筆順・速度の時系列)、声紋、キーストローク間隔、歩容、マウス操作癖などを特徴量化する。識別性能は本人拒否率(FRR)と他人受入率(FAR)のトレードオフで評価され、両者が等しくなる点を EER(等価エラー率)と呼び性能指標とする。
実務での使われ方
スマホはFace ID(顔)・Touch ID(指紋)が普及。金融機関ATMでは手のひら静脈/指静脈(富士通・日立)が広く採用。行動的特徴は継続認証(continuous authentication)で利用が拡大し、ネットバンキング操作中のキーストロークやマウス癖から不正セッション検知に応用される。FIDO2/WebAuthnは生体情報をデバイス内で完結処理し、サーバへ送らない設計(プライバシー保護)。
試験での位置づけ
FEセキュリティ頻出分野。各認証方式の分類は鉄板テーマ。応用情報・支援士では精度評価(FAR/FRR/EER)、なりすまし攻撃(人工指紋・写真・録音)への対策(生体検知=liveness detection)まで踏み込む。
選択肢の発展補足
静脈認証は皮下血管の赤外光吸収を撮影、外部偽造耐性が高い。虹彩認証は John Daugman のアルゴリズムが基礎で、瞳孔周囲のテクスチャを Gabor フィルタで特徴量化。指紋のマニューシャ(端点・分岐点)抽出は1970年代から研究が続く古典手法。署名認証は静的(形状のみ)と動的(筆圧・速度を含む)に分かれ、動的の方が偽造に強い。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成24年度 春期 問39/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。