基本情報 令和元年度 秋期 問31:テクノロジ系に関する問題
CSMA/CD 方式の LAN に接続されたノードの送信動作として, 適切なかものはどれ か。
- a各ノードに論理的な順位付けを行い, 送信権を順次受け渡し, これを受け取っ たノードだけが送信を行う。
- b各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ, 使用中でなければ送信を行う。 衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。正答
- c各ノードを環状に接続して, 送信権を制御するための特殊なフレームを巡回さ せ, これを受け取ったノードだけが送信を行う。
- dタイムスロットを割り当てられたノードだけが送信を行う。 問322 メディイアユンバータリビータハプ, レイヤ 2 スイッウチ, レイヤ 3 スイッヂのう ち, レイヤ 3 スイッチだけがもつつ機能はどれか。 ア データリンク層において, 宛先アドレスに従って適切な LAN ポートにパケット を中継する機能 イ ネットワーク層において, 宛先アドレスに従って適切な LAN ポートにパケット を中継する機能 ウ 物理層において, 異なる伝送媒体を接続し, 信号を相互に変換する機能 エ 物理層において, 入力信号を全てのLAN ポートに対して中継する機能
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答えは b です。
CSMA/CDは「みんなで1本の線を使うけど、同時にしゃべったらぶつかるから工夫する」方式。
やり方:
1. 線が空いてるか聞き耳を立てる(Carrier Sense)
2. 空いてたらしゃべる
3. 誰かとぶつかったらしばらく黙って、ランダム時間後に再送
👉 覚え方:CSMA/CD=聞いて・しゃべって・ぶつかったら待つ。
ほかの選択肢:a 順番に送信権を渡す=トークンパッシング/c 環状+特殊フレーム=トークンリング/d タイムスロット=TDMA。
なぜこれが正解か
正解は b。CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)は、各ノードが伝送媒体の使用状況を確認(搬送波検知)し、空いていれば送信、衝突を検出したらランダム時間待機後に再送信する。古典的Ethernet(10BASE-T以前、特に同軸/半二重)で採用された。
各選択肢の解説
- a 論理的順位付け+送信権受渡し:トークンパッシング(IBMトークンリング、FDDI等)。
- c 環状接続+特殊フレーム巡回:トークンリング。
- d タイムスロット割当:TDMA(Time Division Multiple Access)。携帯通信規格GSMなど。
覚え方・ひっかけ注意
メディアアクセス制御方式:
- CSMA/CD:Ethernet(古典)、衝突検出
- CSMA/CA:無線LAN(Wi-Fi)、衝突回避(事前予約)
- トークンパッシング:トークンリング、FDDI
- TDMA/FDMA/CDMA:移動体通信
「聞いてから話す+衝突検知=CD」「聞いてから話す+衝突回避=CA」のCD/CA区別が頻出。
理論的背景
CSMA/CDはIEEE 802.3規格として標準化された伝統的Ethernetのメディアアクセス方式。動作詳細:
1. 搬送波検知(CS):媒体が空くまで待機
2. 送信開始:媒体が空いたら送信
3. 衝突検知(CD):送信中も媒体監視。電圧異常(重畳)で衝突検知
4. ジャム信号:衝突検知後、全ノードへジャム信号送信(48bit)
5. バックオフ:バイナリ指数バックオフ(BEB:Binary Exponential Backoff)でランダム時間待機。n回目衝突なら0〜2^n−1スロット時間のランダム待機
6. 再送:最大16回まで再送、超えると上位層へエラー通知
現代Ethernetでの位置づけ
- 半二重通信:CSMA/CD必須。同軸ケーブル、初期ハブ環境
- 全二重通信:送信・受信が独立、衝突発生せずCSMA/CD不要
- スイッチドEthernet:レイヤ2スイッチで衝突ドメインを各ポートに分離。実質CSMA/CDは無効化
- 現代の100Gbps/400Gbps Ethernet:全二重専用、CSMA/CDは規格上残存も無意味
無線LAN(CSMA/CA)との違い
- 無線では衝突検知が物理的に困難(送受信同時不可、隠れ端末問題)
- CSMA/CA:事前にRTS/CTS(Request To Send/Clear To Send)で予約
- IFS(Inter Frame Space):SIFS/DIFS/PIFSの優先度設定
- バックオフタイマー:競合解消
実務での使われ方
- レガシー環境:旧10BASE-2/5、初期10BASE-Tハブ
- 教育・規格理解:CSMA/CDは原理理解の基礎として残存
- シミュレーション:NS-3、OMNeT++での性能評価
- 現代運用:実質的にスイッチドEthernet+全二重で衝突は発生しないが、規格上はサポート
試験での位置づけ
基本情報・応用情報のネットワーク分野で必出基礎。ネットワークスペシャリスト試験では半二重/全二重、衝突ドメイン/ブロードキャストドメイン、L2スイッチ動作、STP(Spanning Tree Protocol)等と絡めて深掘り。
選択肢の発展補足
トークンパッシング方式のIBMトークンリング(IEEE 802.5)、FDDI(光リング)は確定的アクセスを提供し、リアルタイム性が要求される産業用通信(PROFIBUS、ControlNet)で発展。TDMA/FDMA/CDMAは移動体通信の多元接続技術で、CDMA(IS-95、cdmaOne)は2G/3G時代、OFDMA(直交周波数分割多元接続)は4G LTE/5Gで主流。これらメディアアクセス方式の進化は、有線→無線、共有媒体→スイッチド、固定割当→動的予約の3軸で整理すると体系的に理解できる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問31/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。