基本情報 令和元年度 秋期 問42:テクノロジ系に関する問題
1 台のファイアウォールによって, 外部セグメント, DMZ, 内部セグメントの三 つのセグメントに分割されたネットワークがあり, このネットワークにおいて, Web サーバと, 重要なデータをもつデータベースサーバから成るシステムを使って, 利用者向けの Web サービスをインターネットに公開する。インターネットからの人不 正アクセスから重要なデータを保護するためのサーバの設置方法のうち, 最も適切 なものはどれか。
- aここで, Web サーバでは, データベースサーバのフロントエンド 処理を行い ファイアウォールでは, 外部セグメントと DMZ との間, 及び DMZ と 内部セグメントとの間の通信は特定のプロトコルだけを許可し, 外部セグメントと 内部セグメントとの間の直接の通信は許可しないものとする。
- bWeb サーバとデータベースサーバを DMZ に設置する。 Web サーバとデータベースサーバを内部セグメントに設置する。 Web サーバを DMZ に, データベースサーバを内部セグメントに設置する。
- cWeb サーバを外部セグメントに, データベースサーバを DMZ に設置する。正答
- dHh さヽ さい
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。
答えは c「WebをDMZに、DBを内部セグメントに」 です。
建物で例えると:
- 外部セグメント=道路(誰でも歩ける)
- DMZ=玄関ホール(お客様が入る場所)
- 内部セグメント=金庫部屋(重要なものを守る)
Webサーバはお客様の窓口だから玄関ホール(DMZ)、データベースは大事だから金庫部屋(内部)に置くのが正解。
👉 覚え方:お客様接点はDMZ、大事なデータは内部。
ほかの選択肢:DBをDMZに置くと外部から狙われやすい/全部内部だと外部からWebが見えない/外部に置くと無防備。
なぜこれが正解か
正解は c。多層防御(Defense in Depth)の原則に従い、外部公開するWebサーバは DMZ(DeMilitarized Zone:非武装地帯)に、機密データを持つDBサーバは内部セグメントに配置する。これにより:
- 外部からの直接アクセスはDMZのWebサーバのみ
- DMZのWebサーバが侵害されても、内部DBへのアクセスは特定プロトコル(SQL等)に限定される
- 重要データへの2段階の防御線を構築
各選択肢の解説
- Web/DBともDMZ:DBが外部から比較的近く、侵害時の被害大。
- Web/DBとも内部:外部からWebサーバにアクセスできず公開目的を果たせない。
- Webを外部、DBをDMZ:Webサーバが無防備、DBも内部より外。最悪構成。
覚え方・ひっかけ注意
3セグメント構成の役割:
- 外部セグメント(インターネット側):未信頼
- DMZ:外部公開サーバ専用、内部からも外部からも限定アクセス
- 内部セグメント(LAN側):機密保護領域
公開サービス=DMZ、機密データ=内部を1セットで覚える。
理論的背景
DMZ(DeMilitarized Zone)は軍事用語「非武装地帯」に由来。ネットワークセキュリティでは境界防御モデルの中核概念で、信頼度の異なるネットワーク間の緩衝地帯として機能する。FW(ファイアウォール)のポリシー設計は:
- 外部 → DMZ:特定ポート(HTTPS:443、HTTP:80)のみ許可
- DMZ → 内部:必要なRPC/DB接続(SQL Server:1433、PostgreSQL:5432等)のみ
- 外部 → 内部:原則禁止
- 内部 → DMZ/外部:プロキシ経由で制限
DMZ構成パターン
- シングルFW三足構成:1台のFWで3セグメント分離(本問のパターン)
- デュアルFW構成:2台のFW(フロント+バック)でDMZを挟む。コスト高だが多層化
- スクリーンドサブネット:教科書的な分離構成
現代的アーキテクチャの進化
- ゼロトラスト(Zero Trust):境界防御を信頼しない。すべての通信を都度認証・認可。BeyondCorp(Google)、Zscaler、Cloudflare Access、Microsoft Entra Private Access
- マイクロセグメンテーション:仮想化/コンテナレベルでの細粒度分離。NSX、Calico Network Policy
- SASE/SSE:Secure Access Service Edge/Security Service Edge。クラウド統合セキュリティ
- WAF(Web Application Firewall):L7攻撃(SQLi、XSS、CSRF)防御。AWS WAF、Cloudflare、ModSecurity
- IPS/IDS:侵入防止/検知。Snort、Suricata
実務での使われ方
- 3層Web系:プレゼン層(Web)をDMZ、ロジック層(APサーバ)を内部、データ層(DB)をさらに内部の3階層
- クラウド:AWS VPCのPublic Subnet(DMZ相当)+Private Subnet(内部相当)+NAT Gateway、Security Group/NACLで制御
- メールゲートウェイ/DNSキャッシュサーバ:DMZ配置の典型例
- リバースプロキシ:DMZでSSL終端、内部APサーバへL7振分け
試験での位置づけ
基本情報・応用情報・情報処理安全確保支援士・ネットワークスペシャリストで頻出。直近はゼロトラスト、SASE、クラウドセキュリティとの連動で出題増加。
選択肢の発展補足
WebサーバがDMZでDBが内部の構成では、SQLインジェクション対策(プリペアドステートメント)、APIエンドポイント認証(mTLS、API Key、OAuth2)、最小権限(DBユーザのテーブル別権限分離)が組合せられ多層防御を構成する。境界突破を想定して内部でも暗号化(TLS:mTLS)/認証を実施するのがゼロトラスト時代の標準実装。クラウドネイティブではサービスメッシュ(Istio、Linkerd)で東西通信のmTLS・認可ポリシを実現する。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問42/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。