危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問6:重油
重油の性状に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア重油は第三石油類に属し、引火点はおおむね60℃以上である。正答
- イ重油は第一石油類に属し、引火点はガソリンと同程度に低い。
- ウ重油は水によく溶け、水溶性液体として扱われる。
- エ重油は粘性が低くさらさらしており、加熱しても性状は変化しない。
- オ重油は常温で容易に引火するため、ガソリンと同じ消火方法は一切適用できない。
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正しいのはアです。重油は第三石油類で、引火点はおおむね60℃以上です。
- ア(正): 重油は第三石油類、引火点60℃以上。
- イ(誤): 重油は第三石油類。ガソリン(第一石油類・引火点−40以下)とは別。
- ウ(誤): 重油は水に溶けにくい(非水溶性)。
- エ(誤): 重油は粘性が高い。加熱で蒸気を生じる。
- オ(誤): 重油は常温では引火しにくい(引火点60以上)。消火は窒息消火が基本でガソリンと共通点もある。
「重油=第三石油類・引火点60以上・粘性高い・非水溶性」を固定します。
重油(第三石油類・非水溶性)の性状:
- ア(正): 重油は第三石油類(70℃以上200℃未満が原則だが、重油は引火点60℃以上のものを含む特例的扱い)・非水溶性。引火点はおおむね60℃以上で、JISの種別(1種/2種/3種)により60〜150℃と幅がある。
- イ(誤): 重油は第一石油類ではない。ガソリン(第一石油類・引火点−40以下)とは引火点が大きく異なる。
- ウ(誤): 重油は水に溶けにくい(非水溶性)。水溶性ではない。
- エ(誤): 重油は粘性が高くどろりとしている。加熱すると流動性が増し蒸気を生じる。「粘性が低い・加熱で変化しない」は誤り。
- オ(誤): 重油は引火点60℃以上で常温では引火しにくい。「常温で容易に引火」は誤り。消火は窒息消火(泡等)が基本で、第4類共通の消火法が適用される。
補足: 重油は液比重0.9〜1.0程度(一般に水よりやや軽い)。いったん燃え出すと高温・多量の熱で消火が困難になる。加熱された重油は霧状になって激しく燃えることがある。
引っかけパターン: 重油を第一石油類・ガソリン並みに引火しやすいとする(イ・オ)、水溶性とする(ウ)。「第三石油類・引火点60以上・粘性高い・非水溶性」を核心に。
【理論的背景】
重油は原油の蒸留で得られる重質の石油製品で、第三石油類(非水溶性)に分類されます。引火点はおおむね60℃以上と常温より高いため、常温ではガソリンのように容易には引火しません。しかし粘性が高く、加熱されると蒸気を生じて引火・燃焼し、いったん燃えると高温・多量の発熱で消火が困難になります。ボイラー燃料等として大量に扱われるため、加熱時の取扱いと消火法の理解が重要です。
【実務・条文構造(確定物性)】
重油の物性(§物性表):
- 区分: 第三石油類・非水溶性。指定数量2,000L。
- 引火点: おおむね60℃以上。JISの種別(1種=A重油/2種=B重油/3種=C重油)により60〜150℃と幅がある。
- 発火点: 約250〜400℃。
- 液比重: 0.9〜1.0程度(一般に水よりやや軽い〜同程度)。
- 粘性: 高い(種別が重いほど高粘性)。
- 水溶性: 非水溶性(水に溶けにくい)。
危険性と取扱い:
- 常温では引火しにくいが、加熱されて引火点以上になると蒸気を生じて引火する。ボイラー等で加熱して使用するため、加熱中の引火・あふれに注意。
- 粘性が高く付着すると除去しにくい。加熱で霧状になると表面積が増し激しく燃える。
- いったん燃え出すと高温・多量の発熱で消火が困難。タンク火災ではボイルオーバー(高温層が水分を急沸騰させ燃える油を噴出する現象)の危険もある。
消火:
- 第4類共通の窒息消火(泡・粉末・CO₂)が基本。非水溶性のため通常の泡が使える。
- 引火点が高く粘性が高いため、霧状の水を冷却・乳化の補助として用いることがあるが、棒状の大量注水は液面拡大・突沸の危険があり原則不適。
【試験での位置づけ】
重油の性状は性質科目で問われます。核心は(1)第三石油類・非水溶性、(2)引火点おおむね60℃以上(常温では引火しにくい)、(3)粘性が高い、(4)液比重0.9〜1.0程度、(5)燃えると消火困難。引っかけは重油を第一石油類・ガソリン並みに引火しやすいとする誤り、水溶性とする誤り、粘性が低いとする誤りです。引火点(60以上)・粘性・非水溶性を、灯油軽油(第二石油類)やガソリン(第一石油類)と対比して覚えます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 重油は第三石油類、引火点おおむね60℃以上。
- イ(誤): 重油は第三石油類。第一石油類・ガソリン並みは誤り。
- ウ(誤): 重油は非水溶性。水溶性は誤り。
- エ(誤): 重油は粘性が高い。加熱で蒸気を生じる。
- オ(誤): 重油は常温では引火しにくい。窒息消火など第4類共通の消火法が適用される。
【根拠】§物性表(重油: 引火点60以上・液比重0.9〜1.0・非水溶性・粘性高い)。
【補足】重油=第三石油類・非水溶性/引火点おおむね60℃以上(種別で幅)/粘性高い/加熱で蒸気・燃えると消火困難/窒息消火が基本。【監修確定 2026-06-03】
<!-- 監修確定 2026-06-03: 重油(第三石油類/引火点60以上・種別で幅/液比重0.9-1.0/非水溶性/粘性高い)は設計書1-2/S5の確定値と一致。正答ア。引火点上限値は種別で幅があるため核心にせず60以上で出題(設計書方針)。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: §物性表(重油)。重油は第三石油類(非水溶性)で、引火点はおおむね60℃以上(種別で60〜150℃と幅がある)、発火点約250〜400℃、液比重0.9〜1.0程度(一般に水よりやや軽い)、粘性が高い。水に溶けにくい。加熱すると蒸気を生じ引火・燃焼すると消火が困難になる。【監修確定 2026-06-03】 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。