基本情報 平成21年度 春期 問45:テクノロジ系に関する問題
UML2.0 で定義している図のうち, 動的な振る舞いを表現するものはどれか。
- aオプジェクト図
- bクラス図
- cシーケンス図正答
- dパッケージ図
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。
答えは c「シーケンス図」 です。
UMLは「ソフトウェアの設計図セット」。図には静的(じっと止まっている)と動的(動きを表す)の2種類があります。
シーケンス図は「だれが、いつ、何を呼び出すか」を時系列で書く図。会話の漫画みたいに上から下に流れて、登場人物(オブジェクト)がメッセージをやり取りする様子を描きます。これは「動き」なので動的な振る舞いの図。
👉 覚え方:「シーケンス=順序・時系列」=時間の流れを表す動的な図。
ほかの選択肢:a オブジェクト図、b クラス図、d パッケージ図は全部「構造」を表す静的な図。動きは描かない。
なぜこれが正解か
正解は c。UML 2.0の図は大きく構造図(静的)と振る舞い図(動的)に分類される。シーケンス図はオブジェクト間のメッセージを時間順に表現する振る舞い図で、ユースケースやAPI呼出しの流れを描くのに使う。
各選択肢の解説
- a オブジェクト図:特定時点のオブジェクト・属性値のスナップショット。構造図(静的)。
- b クラス図:クラス・属性・操作と関連を示す。構造図(静的)。最頻出のUML図。
- d パッケージ図:パッケージ(モジュール)の論理的構造。構造図(静的)。
覚え方・ひっかけ注意
振る舞い図の代表:シーケンス図/コミュニケーション図/ステートマシン図/アクティビティ図/ユースケース図/タイミング図/相互作用概要図。構造図:クラス図/オブジェクト図/コンポーネント図/配置図/パッケージ図/合成構造図/プロファイル図。「動き=振る舞い、形=構造」と二分して暗記すると速い。
理論的背景
UML 2.x は計14種類の図を定義し、構造図(7種)と振る舞い図(7種、うち3種が相互作用図)に大別される。シーケンス図はメッセージの送受信を時間軸(縦軸)とライフライン(縦線)で表現し、同期/非同期メッセージ、活性化区間(実行バー)、自己メッセージ、コンビネーションフラグメント(alt/opt/loop/par)で複雑な制御フローを記述可能。コミュニケーション図は同じ情報を空間配置中心で表現し、ステートマシン図はFSM(Mealy/Moore)に基づき状態遷移を、アクティビティ図はワークフローやアルゴリズムを表現する。
実務での使われ方
アジャイル開発では大規模なUML一式は重荷なため、シーケンス図とユースケース図がAPI設計レビューや業務分析で局所的に使われる。マイクロサービス間の相互作用、認証フロー(OAuth 2.0、OIDC)、トランザクションのSagaパターン記述などはシーケンス図が極めて有効。PlantUMLやMermaidの普及でテキストベースのUML作成がCI/CDに組み込まれ、コードレビュー時に図も差分管理する文化が広がっている。
試験での位置づけ
FEではUML分類問題が頻出(「動的/静的」の二分、または該当する図を選ぶ)。応用情報・システムアーキテクトではシーケンス図からシステム挙動を読み取る、または欠落部分を補完する問題、ステートマシン図での状態遷移条件を問う問題が定番。
選択肢の発展補足
クラス図の関連:汎化(is-a、継承、空三角矢印)/実現(インタフェース実装、点線矢印)/集約(has-a、白菱形)/コンポジション(強い所有、黒菱形)/依存(点線矢印)/関連(実線)。多重度(0..1、1、、1..)の記法も必出。BPMN(業務プロセス記述)やDFD(データフロー図)はUML外だが業務分析で並用される。アーキテクチャ図記法としてはC4モデル(Context/Container/Component/Code)も近年定着している。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成21年度 春期 問45/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。