平成26年度 春期31テクノロジ系

基本情報 平成26年度 春期 問31:テクノロジ系に関する問題

符号化速度が 192 k ビットノ秒の音声データ 2.4 M バイトを, 通信速度が 128 k ビッ トグ秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するため には, 再生開始前のデータのバッファリング時間として最低何秒間が必要か。

  • a50正答
  • b100
  • c150
  • d250
正答:A50

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答えは a「50秒」 です。

状況: 音楽ファイル2.4MB(必要速度192kbps)を、128kbpsの回線でダウンロードしながら再生したい。

ポイント: ダウンロード速度(128kbps)<再生速度(192kbps)なので、最初にある程度バッファに溜めておかないと、再生中に追いつかれてしまいます。

計算は「再生速度−ダウンロード速度の差」分を「全体時間で先に溜めておく」。

👉 覚え方:「遅い回線で速い再生は、最初に貯金しておく」。

ほかの選択肢:b 100/c 150/d 250は計算式の取り違え。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は a(50秒)

ファイル全体: 2.4MB = 2.4 × 8 = 19.2Mbit = 19,200kbit

全体再生時間: 19,200 ÷ 192 = 100秒

全体ダウンロード時間: 19,200 ÷ 128 = 150秒

再生開始からt秒間バッファリングし、その後再生開始=再生終了時刻は (バッファ時間 + 再生時間) でダウンロード完了時刻 (ダウンロード時間) と一致または前。

途切れない条件: バッファ時間 + 再生時間 ≥ ダウンロード時間

バッファ時間 ≥ 150 - 100 = 50秒

各選択肢の解説

  • a 50秒:正解(最小バッファ時間)。
  • b 100:再生時間と混同。
  • c 150:ダウンロード時間と混同。
  • d 250:両者の合計と混同。

覚え方・ひっかけ注意

「バッファ時間 = ダウンロード時間 − 再生時間」(再生速度>ダウンロード速度の場合)。途中で「ダウンロードの進捗」が「再生の進捗」を追い越されないように先行貯蓄する。動画ストリーミングの「読込み中(バッファリング)」表示はこの原理。回線速度が再生ビットレートを下回ると無限バッファでも追いつかず途切れる。本問はMビット/MByte換算(×8)と単位を必ず揃える基本問題。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

ストリーミング配信のバッファリング理論は「プロデューサ・コンシューマ問題」の応用。プロデューサ(ダウンロード)の速度R_dとコンシューマ(再生)の速度R_pの関係で:

  • R_d ≥ R_p:バッファ不要(リアルタイム再生可能)
  • R_d < R_p:プリバッファリング必須、必要量 = (全体データ量) × (1/R_d - 1/R_p)

本問は後者で、バッファ時間t秒分を先行ダウンロードすれば、その後の(全体時間-t)秒間にダウンロード残量を取得しつつ再生完了に間に合わせる、という制約最適化問題。

数学的には Min t s.t. R_d × (t + T_play) ≥ Total,T_play = Total/R_p より t = Total/R_d - Total/R_p。

実務での使われ方

HTTPライブストリーミング(HLS、Apple開発、RFC 8216): 動画を10秒程度のセグメント(.tsファイル)に分割しHTTP経由で配信。Adaptive Bitrate Streaming(ABR)で帯域変動に応じ画質を動的切替。バッファサイズは通常30-60秒。

MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP): HLSと並ぶ国際規格。ISO/IEC 23009-1。

WebRTC: リアルタイム双方向通信。バッファを最小化(数百ms)し、ジッターバッファで揺らぎを吸収。テレビ会議、Zoom、Google Meet等で使用。

LL-HLS/LL-DASH(Low Latency): バッファ削減で数秒遅延を実現、スポーツ・株式情報配信用。

回線帯域が動的に変動する現実では、ABR制御アルゴリズム(BOLA、MPC、Pensieve(ML based))がプレーヤー側で品質選択を最適化する。CDN(Akamai、Cloudflare、AWS CloudFront)が世界中のエッジから低遅延配信。

試験での位置づけ

FE/APのテクノロジ系(マルチメディア・ネットワーク)で頻出。①バッファリング時間計算、②動画/音声の帯域計算、③ストリーミングプロトコル、④コーデック(H.264/AAC等)、が主要論点。本問の単位換算(MB/Mbit、ファイル容量/ビットレート)は確実に押さえる。

選択肢の発展補足

音声ストリーミングのビットレート相場: AAC低音質 64kbps、MP3普通 128kbps、Spotify高音質 320kbps、ハイレゾ FLAC 1411kbps。本問の音声「192kbps」はMP3/AAC中音質相当。動画は数Mbps〜数十Mbpsとずっと帯域要求が大きく、HLS/DASHで複数ビットレート版を用意し動的切替。

5G/6G時代では帯域が大幅に増加するが、4K/8K HDR、360度VR、ボリュメトリックビデオの帯域要求も指数増加。エッジコンピューティング(MEC: Multi-access Edge Computing)でレイテンシ削減、コーデック進化(H.266/VVC、AV2)で圧縮効率向上、AI超解像(DLSS、NVIDIA RTX Video Super Resolution)で低帯域受信→高解像度表示の組合せが進む。本問のような古典的バッファリング計算は基礎力として、現代のストリーミングQoE(Quality of Experience)設計の基盤となる。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成26年度 春期31/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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