行政書士試験の科目構成を把握する
効率的な勉強法を設計するには、まず試験の構造を正確に理解することが必要です。
行政書士試験は法令等46問と基礎知識14問の計60問、満点300点です。合格には3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 法令等122点以上
- 基礎知識24点以上(足切り)
- 総合180点以上
科目ごとの時間配分を決める前に、この3条件を念頭に置いておきましょう。
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科目別勉強法
行政法(最重要科目)
行政法は行政書士試験で最も配点が大きい科目です。択一式で多くの問題が出題されるうえ、記述式でも頻出です。合格点を確保するには行政法を軸に据えることが不可欠です。
行政法の学習は「行政手続法」「行政不服申立て」「行政事件訴訟法」「国家賠償法」「地方自治法」の順に体系的に進めます。各法律の相互関係(不服申立てができる場合・できない場合など)を整理しながら理解するのがコツです。
行政法の問題集で実際の出題傾向を確認しながら学習を進めると、テキストの読み方が変わります。
民法(記述式の中心)
民法は択一式でも出題されますが、特に記述式3問のうち2問が民法から出題されることが多いという点で重要度が高いです。
民法の学習順序は「総則→物権→担保物権→債権総論→債権各論→親族・相続」が一般的です。2020年の債権法改正、2019年の相続法改正の内容は現行法として出題されます。改正前の規定を覚えてしまわないよう、最新のテキストを使うことが重要です。
民法の問題集では改正対応の問題で理解を確認できます。
憲法
憲法は択一式で例年5問前後の出題です。人権分野(表現の自由・財産権・平等原則など)と統治機構(国会・内閣・裁判所の権限関係)を中心に学習します。
判例の理解が問われる問題が多く、重要判例の結論と理由を押さえることがポイントです。憲法の問題集で判例問題に慣れておくと本番での得点安定につながります。
商法・会社法
択一式5問程度と出題数が少ない科目です。行政法・民法・憲法の学習が固まってから着手するのが効率的です。テキストの重要事項(株式会社の機関設計・取締役の責任など)を押さえ、深追いは避けます。
基礎法学
法律の基礎的な用語・概念(法の効力・法解釈・権利義務など)を扱います。択一式2問程度です。テキストの基本事項を読んでおく程度で十分です。
基礎知識(一般知識等)
基礎知識は14問で、6問以上正解できないと足切りになります。内容は文章理解・情報通信・政治経済社会の3区分です。
文章理解は現代文の読解問題で、毎年3問出題されます。安定して得点できる分野のため、練習を積んでおくと合格の安全網になります。
情報通信はインターネット・個人情報保護法などが出題範囲です。個人情報保護法は法令等にも絡む場合があるため、両面から確認します。
政治経済社会は時事的な問題も含まれます。学習範囲が広いため深追いせず、基本事項の確認と最新の時事把握にとどめるのが現実的です。
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記述式対策の組み込み方
記述式3問(民法2問・行政法1問)の配点は合計60点です。択一式で合格点に達する得点を積み上げつつ、記述式で上乗せするイメージで計画します。
記述式の練習開始タイミング
フェーズ1(インプット)が終わった後、フェーズ2(過去問演習)の開始と同時に週1〜2問ペースで記述式の練習を始めることを推奨します。直前期に初めて書いてみると「書き方がわからない」という状態になりやすいためです。
記述式の書き方
1問20点の記述式は「要件を正確に列挙し、法的結論を端的に述べる」形式です。「〜場合、〜は〜できる(できない)」という構文で答えを組み立てる練習が有効です。
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勉強時間の配分目安
全体の学習時間を100%とした場合の目安です。
- 行政法:30〜35%
- 民法:25〜30%
- 憲法:10〜15%
- 商法・会社法:5%
- 基礎法学:3%
- 基礎知識:10〜15%
- 記述式練習(民法・行政法と重複):上記に含む
行政法と民法を合わせると55〜65%の学習時間を占めます。この2科目の完成度が合否を決めると言っても過言ではありません。
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まとめ
行政書士の勉強法は、行政法→民法→憲法の順に軸を固め、基礎知識の足切りを確実にクリアすることが基本戦略です。記述式の練習を後回しにせず、演習期から少しずつ積み上げることが直前期の安心につながります。
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