ITパスポート 令和4年度 問84:ハードウェア・記憶装置に関する問題
IoT機器の記録装置としても用いられ、記録媒体が半導体でできており物理的な駆動機構をもたないので、HDDと比較して低消費電力で耐衝撃性も高いものはどれか。
- aDRM
- bDVD
- cHDMI
- dSSD正答
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答えは d「SSD」 です。
SSDはデータをしまう“倉庫”の一種ですが、中に回る円盤やレコード針のような動く部品がありません。電子の力だけで記録するので、電気を食わず、落としても壊れにくいのが特長です。
スマホやUSBメモリの中身と同じ仲間です。
👉 覚え方:「SSD=動かない・速い・丈夫な倉庫」。
ほかの選択肢:a DRM=コピーを守る仕組み/b DVD=映像をしまう円盤/c HDMI=映像をつなぐケーブルの規格。どれも記憶装置ではありません。
なぜこれが正解か
正解は d。SSD(Solid State Drive)はフラッシュメモリ(半導体)を記録媒体とする補助記憶装置。HDDのような磁気ディスクやヘッドといった機械的な駆動機構を持たないため、低消費電力・耐衝撃性・低発熱・高速アクセス・静音という利点がある。IoT機器の記録装置にも適する。
各選択肢の解説
- a DRM:デジタルコンテンツの著作権保護・複製制限の仕組み。記憶装置ではない。
- b DVD:光ディスクの一種。回転駆動が必要な光学メディア。
- c HDMI:映像・音声を1本で伝送するデジタルインタフェース規格。
覚え方・ひっかけ注意
「半導体・駆動機構なし・HDDと比較」とくればSSD。HDDは磁気+回転、SSDは半導体で動く部品なし、と対比で覚える。
理論的背景
SSD(Solid State Drive)はNAND型フラッシュメモリを記録媒体とする補助記憶装置だ。NAND型はフローティングゲートトランジスタに電荷を蓄えてデータを保持する。セルあたりの格納ビット数による分類では、1ビットのSLC(Single Level Cell)が最高耐久性(書き換え10万回超)と最高速度を誇るが高価で、2ビットのMLC・3ビットのTLC・4ビットのQLCへと多値化するにつれて大容量・低コスト化する一方、書き換え耐久性(P/Eサイクル数)が急減する。このトレードオフを補うため、フラッシュ変換層(FTL)がウェアレベリング(書き込みを全セルに均等分散させる仕組み)・不良ブロック管理・ガベージコレクションを実行する。HDDが磁気ディスクの回転とヘッドの機械的シーク動作を必要とするのに対し、SSDには可動部品がないため、振動・衝撃への耐性が高く、起動・ランダムアクセスが格段に速い。
実務での使われ方
IoTエッジデバイスやインダストリアルPCではSSDやeMMCが採用される。産業現場では振動・温度変化・ほこりに晒されるため、機械部品のないSSDの耐環境性は重要な選定要件となる。インタフェース面では従来のSATAに加え、PCIeバス直結のNVMe(Non-Volatile Memory Express)SSDが普及し、シーケンシャル読み取りで7GB/s超の転送速度を達成している。企業のストレージシステムではSSDをキャッシュ層・HDDをアーカイブ層に割り当てる「ハイブリッドストレージ」構成が一般的だ。クラウドサービスのデータセンターでも高IOPSが求められるDBサーバにNVMe SSDが積極採用されている。
試験での位置づけ
ITパスポートの記憶装置分野でSSDは頻出の核心語であり、「半導体・駆動機構なし・低消費電力・耐衝撃・高速アクセス」の特徴セットを覚えるだけで得点できる。近年はIoT機器の記録媒体という文脈での出題が増えており、本問がその典型例だ。HDDとSSDの特性比較(アクセス速度・消費電力・耐衝撃性・容量単価・寿命の観点)は基本情報技術者でも問われ、「SSDはランダムアクセスが速い、HDDは大容量・低コスト」という使い分けの知識まで深掘りされる。SSD固有のTRIMコマンド(未使用ブロックを事前消去してパフォーマンス維持)も基本情報の範囲だ。
選択肢の発展補足
選択肢a(DRM):Digital Rights Managementの略で、著作権保護・コピー制御の技術。音楽・映像・電子書籍の不正コピー防止に使われる。SSDとは全く無関係だが、3文字略語の引っかけとして定番。選択肢b(DVD):Digital Versatile Discの略で、光ディスク記憶媒体。レーザー光でディスクを読み書きする光学ドライブが必要で、回転駆動機構を持つ。容量は片面一層4.7GBが標準、二層8.5GB、Blu-ray(BD)では25GB以上に拡張。選択肢c(HDMI):High-Definition Multimedia Interfaceの略で、映像・音声・制御信号を1本のケーブルで伝送するデジタルインタフェース規格。テレビ・モニタ・AV機器の接続に用いられる。記憶装置・通信プロトコルとは無関係だが、「よく見る略語」として誤答を誘う配置として機能している。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和4年度 問84/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。