令和7年度80テクノロジ系

ITパスポート 令和7年度 問80:aiに関する問題

AIにおいて,広範囲かつ大量のデータで訓練されたものであり,ファインチューニングなどによって文章生成AIのような様々な用途に適応できる特徴をもつものを何というか。

  • aアノテーション
  • bエキスパートシステム
  • c基盤モデル正答
  • d畳み込みニューラルネットワーク
正答:C基盤モデル

AI解説(初心者・標準・上級)

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

答えは c「基盤モデル」 です。

基盤モデルは、ものすごく大量のデータでまとめて学習させた“土台になるAI”のことです。一度しっかり学んでおき、あとから少し調整(ファインチューニング)するだけで、文章作成・翻訳・要約などいろいろな用途に使い回せます。

👉 覚え方:基盤=「土台」。たくさん学んだ土台AIを、用途に合わせて少し直して使う。

ほかの選択肢:a アノテーション=データに正解の目印を付ける作業/b エキスパートシステム=昔のルール型AI/d 畳み込みニューラルネットワーク=主に画像認識が得意な仕組み。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。基盤モデル(Foundation Model)は、広範囲かつ大量のデータで事前学習され、ファインチューニング等で多様な下流タスク(文章生成・翻訳・要約など)に適応できる汎用的なAIモデル。文章生成AI(生成AI/LLM)の土台となる。

各選択肢の解説

  • a アノテーション:学習データに正解ラベルや注釈を付与する作業。モデルそのものではない。
  • b エキスパートシステム:専門家の知識をif-thenルールで表現した古典的AI。汎用適応はしない。
  • d 畳み込みニューラルネットワーク(CNN):画像認識などで使われる特定構造のニューラルネット。汎用基盤ではない。

覚え方・ひっかけ注意

基盤モデル=「土台+ファインチューニングで何にでも使える大規模AI」。キーワードは「広範囲・大量のデータ」「多用途に適応」。生成AIやLLM(大規模言語モデル)の親概念にあたると押さえる。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

基盤モデル(Foundation Model)は2021年にStanford HAI(Human-Centered AI Institute)が提唱した概念であり、「大規模で広範なデータで事前学習(Pre-training)された汎用的なAIモデルであり、ファインチューニング等によって多様なタスクに適応できるもの」と定義される。正解はcの基盤モデルである。

基盤モデルの技術的特徴を詳述する。規模:GPT-4はパラメータ数(非公式ながら)数百〜1兆規模、LLaMA 3(Meta)は405B(4050億)パラメータのモデルをオープンソース公開している。事前学習データ:インターネット上の大規模テキストデータ(Common Crawl・Wikipedia・GitHub等)から数兆〜十数兆トークンを学習。アーキテクチャ:現代の主要な基盤モデルのほぼ全てがTransformerアーキテクチャ(Attention機構・Self-Attention)をベースにしている。適応手法:ファインチューニング(特定タスク向けのラベル付きデータで追加学習)・PEFT(Parameter-Efficient Fine-Tuning:LoRA・Adapter等で少数パラメータのみ更新)・RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback:ChatGPT等で採用・人間の好みでモデルの出力を調整)・RAG(Retrieval-Augmented Generation:外部ナレッジベースを検索してプロンプトに組み込む)。

実務での使われ方

基盤モデルは現在、ビジネスの実務変革に直接的な影響を与えている。企業での基盤モデル活用パターンを整理する。

APIによる利用:OpenAI API(GPT-4o・o1系)・Anthropic Claude API・Google Gemini APIをSaaSアプリケーションのバックエンドとして組み込み、文章生成・要約・分類・コード生成機能を実装する。セキュリティ・コンプライアンス要件がある場合はAzure OpenAI Service・AWS Bedrock・Google Vertex AIでプライベートに利用する。オープンソース基盤モデルの自社ホスティング:Llama 3・Mistral・Phi-3・Gemmaなどをオンプレミスやプライベートクラウドに展開し、機密データをAPI経由で外部に送信することなく利用する。主にセキュリティ感度の高い金融・医療・法律分野での採用が進む。マルチモーダル基盤モデル:GPT-4V・Claude 3・Gemini 1.5 Proなど画像・動画・音声・テキストを横断して処理できる基盤モデルが商用サービスに組み込まれており、OCR・画像説明生成・書類自動処理での実用化が急速に進んでいる。

試験での位置づけ

基盤モデルはITパスポートシラバスVer.6.0(2024年度改訂)でAI関連の用語として新たに追加された重要概念であり、ITパスポートの出題頻度が今後急速に高まると予測される分野である。本問の選択肢では選択肢bのエキスパートシステム(特定領域の専門知識をルールベースで実装した第2次AIブームの代表技術)・選択肢aのアノテーション(機械学習の学習データにラベルを付与する作業)・選択肢dの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:画像認識に特化したNNアーキテクチャ)との区別が問われる。「広範囲・大量データで訓練・多用途に適応」という基盤モデルの三大特徴を押さえることが正答の鍵である。

基本情報技術者試験ではTransformerアーキテクチャの概要(Self-Attention機構の意味)・BERTとGPTの違い(エンコーダベースvs デコーダベース)・プロンプトエンジニアリングの概念・RAGの仕組みまで出題される可能性が高まっている。

選択肢の発展補足

選択肢aのアノテーション(Annotation)は機械学習の学習データ作成において、テキスト・画像・音声データに「このテキストはネガティブ感情」「この領域は人物の顔」などのラベル(タグ・注釈)を付与する作業を指す。アノテーション作業の品質と量が教師あり学習モデルの精度を直接左右するため、クラウドソーシング・専門のアノテーション会社(Scale AI・Appen等)が大規模に使われている。基盤モデルの普及によりアノテーションコストを削減しつつ高性能を達成できるようになった点で、アノテーションと基盤モデルは対比関係にある概念でもある。選択肢dのCNN(Convolutional Neural Network)は画像認識の文脈では依然として重要な技術であり(ResNet・EfficientNet等)、画像分類・物体検出(YOLO・Faster R-CNN)・セグメンテーション(U-Net)などで広く使われる。基盤モデル(ViT:Vision Transformerなど)との統合・競合が進んでいるが、組み込みシステム・エッジAIではCNNが計算効率の点で優位な場面が多い。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和7年度80/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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