危険物乙4 物理化学を捨てない!頻出計算と公式(捨て問の線引き)

2026-06-03危険物乙4 物理化学 計算
結論:物理化学は捨てられません(10問中6問が必須)。頻出は引火点・発火点・燃焼・静電気と、Q=mcΔt/蒸気比重=分子量÷29の単純計算。難問は捨て、頻出だけで6問取ります。

「化学が無理だから物理化学は捨てる」——これが危険物乙4の最も危険な誤解です。物理化学も60%の足切り科目であり、捨てた時点で不合格が確定します。しかし朗報があります。乙4の物理化学に重い計算はほとんど出ません。頻出論点だけ拾えば、文系でも6問は確実に届きます。

物理化学は捨ててはいけません

危険物乙4の物理化学は10問中6問で足切りクリアです。満点は不要、6問でいいのです。捨てるのではなく「取る問題と捨てる問題を分ける」——これが正しい戦略です。

優先度論点方針
最優先で取る引火点・発火点・燃焼点の違い定義をセットで暗記
最優先で取る燃焼の3要素・燃焼範囲図と言葉で理解
最優先で取る静電気の防止策接地・加湿・流速制限
取る蒸気比重=分子量÷29検算できる単純計算
取る熱量 Q=mcΔt公式に代入するだけ
捨ててよい複雑なモル計算・化学反応式の難問配点低・消去法で十分

この上4つを固めれば、それだけで6問のラインにほぼ届きます。

覚える計算公式は2つだけ

① 熱量 Q=mcΔt

物体に与える/奪う熱量の公式です。

  • Q(熱量)= m(質量)× c(比熱)× Δt(温度変化)

例:水2kg(比熱4.2 kJ/(kg·K))を20℃から70℃に上げるのに必要な熱量は?

  • Δt = 70 − 20 = 50
  • Q = 2 × 4.2 × 50 = 420 kJ

公式に代入するだけです。比熱が大きいほど温まりにくく冷めにくい、という性質も合わせて押さえます。

② 蒸気比重 = 分子量 ÷ 29

空気の平均分子量29と比べて蒸気が重いか軽いかを表します。

  • 二硫化炭素(分子量76):76 ÷ 29 ≒ 2.6
  • 第4類の蒸気はほぼすべて1より大きい=空気より重く低所に滞留

だから第4類では「低い場所の換気」が火災予防の要になります。この計算は検算もできるので、暗記値の確認にも使えます。

引火点・発火点・燃焼点の違い(頻出)

最頻出の引っかけです。定義をセットで覚えます。

用語定義大小関係
引火点外部の火源を近づけると燃え出す最低の液温最も低い
燃焼点引火後、燃焼が継続する最低温度引火点よりやや高い
発火点火源なしで自然に燃え出す温度最も高い

同じ物質では「引火点 < 燃焼点 < 発火点」。「発火点のほうが引火点より低い」という選択肢は誤りです。

燃焼と燃焼範囲

燃焼の3要素

  • 可燃物・酸素供給源・点火源(熱源) の3つが揃うと燃焼
  • 連鎖反応を加えて4要素とすることもある
  • 消火はこのどれかを断つこと(除去・窒息・冷却+抑制)

燃焼範囲(爆発限界)

空気中で燃える蒸気濃度の下限〜上限(vol%)です。

  • 範囲が広いほど危険、下限が低いほど危険
  • 下限未満・上限超では濃度が合わず燃えない
  • 例:ガソリンの燃焼範囲は約1.4〜7.6vol%(下限が低く危険)

第4類物質ごとの燃焼範囲・引火点は第4類危険物の性質一覧表で比較表にまとめています。

静電気(頻出・暗記で取れる)

石油類は電気の不良導体で、流動・ろ過・注入で静電気が溜まりやすく、火花放電が点火源になります。防止策は決まっています。

  • 接地(アース・ボンディング)で電荷を逃がす
  • 加湿(湿度を上げると帯電しにくい)
  • 流速を制限してゆっくり流す

「湿度が高いほど帯電しやすい」は誤り()。この引っかけは頻出です。

捨て問の線引き

無理に取りに行かなくてよいのは次のタイプです。

  • 複雑なモル計算・濃度計算の難問
  • 化学反応式の係数合わせの難問
  • 細かい無機/有機化学の知識問題

これらは1〜2問程度で、頻出論点を固めれば捨てても6問は届きます。本番では難問に時間を奪われず、確実な論点で得点を積むのが鉄則です。物理化学の足切り回避の考え方は科目別60%足切り完全攻略も参照してください。

まとめ

  • 物理化学は捨てられない(10問中6問が必須)が、頻出だけで届く
  • 覚える計算はQ=mcΔt蒸気比重=分子量÷29の2つ
  • 引火点 < 燃焼点 < 発火点(発火点が最も高い)
  • 燃焼の3要素・燃焼範囲(広い/下限低いほど危険)・静電気は暗記で取る
  • 複雑な計算・反応式の難問は捨ててよい

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※ 本記事は確立した物理学・化学の知見に基づくオリジナル解説です。施設・取扱いの個別判断は所属事業所の保安担当・所轄消防にご確認ください。

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