危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法71個別品名(第一石油類・非水溶性)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問71:個別品名(第一石油類・非水溶性)

ベンゼンの性状と取扱いに関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • ベンゼンは第一石油類の非水溶性液体に分類され、引火点は約−11℃である。
  • ベンゼンの蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい。
  • ベンゼンは発がん性が認められており、長期にわたる蒸気の吸入は健康に重大な影響を与える。
  • ベンゼンは水によく溶けるため、火災時には大量の水で希釈してから消火する。正答
  • ベンゼンの火災には窒息消火(泡・粉末・二酸化炭素等)が有効で、棒状注水は液面を広げるため原則不適である。
正答:ベンゼンは水によく溶けるため、火災時には大量の水で希釈してから消火する。

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誤りはエです。ベンゼンは水にほとんど溶けない(非水溶性)です。水で希釈できないので、エの「大量の水で希釈してから消火する」は誤りです。

  • ア(正): 第一石油類・非水溶性。引火点約−11℃。
  • イ(正): 蒸気比重>1(約2.7)で低所に滞留。
  • ウ(正): 発がん性あり。長期吸入は重大な健康被害。
  • エ(誤): 非水溶性なので水で希釈できない。
  • オ(正): 非水溶性の第一石油類→窒息消火・棒状注水は不適。

「ベンゼン=第一石油類・非水溶性・引火点−11℃・発がん性・窒息消火」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

ベンゼン(C₆H₆)の性状:

ベンゼンは芳香族炭化水素の代表で、特有の芳香(甘い臭い)を持ちます。

  • ア(正): 第一石油類・非水溶性。引火点約−11℃は確定値(常温より低く常温で引火し得る)。指定数量200L。
  • イ(正): 分子量78、蒸気比重78÷29≒2.7(空気より重い)。発生した蒸気は床面・低所に滞留し、離れた点火源まで流れて引火する危険がある。
  • ウ(正): ベンゼンは国際がん研究機関(IARC)がGroup 1(確実な発がん物質)に分類。長期吸入・皮膚吸収で白血病等の重大な健康被害を引き起こす。取扱いは局所排気・保護具が必須。
  • エ(誤): ベンゼンは非水溶性(水にほとんど溶けない)。水で希釈しても液が水面に浮いて広がり延焼拡大する。「大量の水で希釈」は第4類非水溶性の消火として誤り。
  • オ(正): 非水溶性の第一石油類への棒状注水は液面拡大・延焼の危険があり原則不適。窒息消火(泡・粉末・CO₂等)が基本。

引っかけパターン: ベンゼンを水溶性とする(エ)、発がん性を否定する、棒状注水を有効とする。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

ベンゼン(C₆H₆・ベンゼン環)は第一石油類の代表的な非水溶性液体で、芳香族炭化水素の基本骨格を持ちます。引火点が約−11℃と低く常温で引火し得る、蒸気比重約2.7で低所に滞留する、発がん性があるという3点が乙4試験での核心です。トルエン・キシレン(ベンゼンの誘導体)とともに、芳香族系の第一・第二石油類として出題されます。

【ベンゼンの詳細性状】

  • 区分: 第一石油類・非水溶性(指定数量200L)
  • 引火点: 約−11℃(常温より低く常温で引火し得る)
  • 発火点: 約498〜562℃(教科書でレンジ)
  • 液比重: 0.88(水より軽い・液比重<1)
  • 蒸気比重: 78÷29≒2.7(空気より重い・低所滞留)
  • 燃焼範囲: 約1.2〜8 vol%
  • 水溶性: 非水溶性(水にほとんど溶けない)
  • 外観: 無色透明・特有の芳香

【発がん性の重要性】

ベンゼンはIARC(国際がん研究機関)がGroup 1(ヒトに対する確実な発がん物質)に分類している物質です。主な毒性として、長期・反復暴露による骨髄毒性(造血機能障害)→白血病・再生不良性貧血の発症があります。現在は溶剤としての使用は極力避けられ、工業的には主にトルエン・キシレン等の代替物質が用いられています。消防試験では「ベンゼンは発がん性があり長期吸入は重大な健康被害を引き起こす」を正として問います。

【消火法と火災予防の実務】

  • 消火: ベンゼンは非水溶性のため、通常の泡消火剤(窒息消火)が有効。粉末・CO₂・ハロゲン化物も使用可能。棒状注水は液面拡大で不適。水溶性ではないため耐アルコール泡は不要(通常泡でよい)。
  • 火災予防: 引火点が−11℃と低く常温で蒸気が多量に発生する。局所排気装置・密閉設備が必要。蒸気比重2.7で低所滞留するため低所換気が重要。電気設備は防爆型を使用。静電気対策(接地・流速制限)も必要(電気不良導体)。

【試験での位置づけ】

ベンゼンの問題では(1)非水溶性(水で希釈・希釈消火は不適)、(2)引火点約−11℃(常温で危険)、(3)発がん性(長期吸入=重大な健康被害)、(4)蒸気比重約2.7(低所滞留)、(5)消火は窒息消火(棒状注水不適)が核心。引っかけは水溶性とする(本問エ)、発がん性を否定する、棒状注水が有効とする誤りです。トルエン・キシレン(同じ芳香族・非水溶性・第一または第二石油類)と比較して、ベンゼンは発がん性・引火点の低さで別格の危険物として位置づけます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 第一石油類・非水溶性・引火点約−11℃。確定値。
  • イ(正): 蒸気比重約2.7(空気より重い)→低所滞留→低所換気が必要。
  • ウ(正): 発がん性(IARC Group 1)→長期吸入・皮膚吸収で白血病等の重篤な健康被害。
  • エ(誤): 非水溶性なので水で希釈できない。大量注水は液面拡大で延焼を拡大する。
  • オ(正): 非水溶性の第一石油類→窒息消火(泡・粉末・CO₂)が基本。棒状注水は液面を広げ延焼拡大するため原則不適。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S1・S10)。

【補足】ベンゼン:第一石油類・非水溶性・引火点約−11℃・液比重0.88・蒸気比重約2.7・燃焼範囲1.2〜8 vol%・発がん性(IARC Group 1)・窒息消火・棒状注水不適。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 一次/準一次ソース突合済。ベンゼン引火点−11℃(第一石油類21℃未満に整合)・液比重0.88・蒸気比重78/29≒2.7(検算一致)・非水溶性・IARC Group 1 すべて確立教科書値/IARC公表と一致。品名区分(第一石油類・非水溶性・指定数量200L)と引火点整合。正答エ一意(非水溶性ゆえ水希釈は誤り。他4肢は正記述)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S1・S10)。ベンゼン(C₆H₆・分子量78)は第一石油類・非水溶性。引火点約−11℃。蒸気比重78÷29≒2.7(空気より重い)。発がん性あり(benzene=IARC Group 1)。水に**ほとんど溶けない(非水溶性)**。棒状注水は液面拡大で不適。窒息消火が基本。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

ベンゼンの性状・発がん性・火災予防頻出度B

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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