危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法81個別品名(第三石油類・非水溶性)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問81:個別品名(第三石油類・非水溶性)

クレオソート油の性状に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • クレオソート油は第三石油類の非水溶性液体に分類され、指定数量は2,000Lである。
  • クレオソート油の引火点は約73〜76℃で、夏場や加熱時に引火の危険がある。
  • クレオソート油は水に溶けにくい(非水溶性)ため、消火には通常の泡消火剤(窒息消火)が有効である。
  • クレオソート油は無臭・無色透明の液体であり、その蒸気には毒性がない。正答
  • クレオソート油はコールタールを蒸留して得られる油で、木材防腐剤・鉄道の枕木の防腐処理等に用いられる。
正答:クレオソート油は無臭・無色透明の液体であり、その蒸気には毒性がない。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

誤っているのはエです。クレオソート油は暗褐色・特有の強い臭いを持ち、蒸気には毒性・発がん性があります。「無臭・無色・毒性なし」は誤りです。

  • ア(正): 第三石油類・非水溶性・2,000L。
  • イ(正): 引火点約73〜76℃(夏場・加熱で危険)。
  • ウ(正): 非水溶性→通常の泡消火剤が使える。
  • エ(誤): 暗褐色・強い臭い・蒸気に毒性・発がん性あり。
  • オ(正): コールタールの蒸留物・木材防腐剤。

「クレオソート油=第三石油類・非水溶性・暗褐色・強臭・蒸気毒性あり」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

クレオソート油の性状:

クレオソート油はコールタール(石炭の乾留)を200〜400℃で蒸留して得られる暗褐色の油状液体です。

  • ア(正): 第三石油類・非水溶性(指定数量2,000L)。引火点約73〜76℃は70〜200℃→第三石油類の定義を満たす。正しい。
  • イ(正): 引火点約73〜76℃(確定値域)。常温(20℃)では引火しないが、夏場の高温(35℃超等)や加熱状態では注意が必要。気温・液温が引火点に近づく場合は蒸気が発生し危険になる。正しい。
  • ウ(正): 非水溶性なので、消火には通常の泡消火剤(窒息消火)が有効。粉末・CO₂も使用可。棒状注水は液面拡大で原則不適。正しい。
  • エ(誤): クレオソート油は暗褐色(または黄褐色)・特有の刺激臭(クレオソート臭)を持ちます。また蒸気・液体への暴露は皮膚炎・粘膜刺激・発がん性(IARC Group 1)のリスクがあり、毒性がないという記述は誤り。「無臭・無色透明」は全くの誤り。
  • オ(正): コールタールの蒸留物で、木材防腐剤として長く使用されてきた(鉄道枕木・電柱・建設木材等)。正しい。

引っかけパターント: 「無色・無臭・毒性なし」とする(エ)。実際は暗褐色・強臭・発がん性あり。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

クレオソート油(coal tar creosote)は石炭の乾留(コークス炉)で生成するコールタールを蒸留して得られる混合物で、多環芳香族炭化水素(PAH: polycyclic aromatic hydrocarbons)を主成分とします。第三石油類・非水溶性に分類され、引火点が70℃を超えるため常温での直接的な引火危険は低い一方、蒸気・液体への長期暴露による健康被害(発がん性)が重要な特徴です。

【クレオソート油の詳細性状】

  • 区分: 第三石油類・非水溶性(指定数量2,000L)
  • 引火点: 約73〜76℃(70〜200℃→第三石油類)
  • 液比重: 約1.0〜1.1(水と同程度または若干重い)
  • 水溶性: 非水溶性(水に溶けにくい)
  • 外観: 暗褐色〜黄褐色・特有の刺激臭(クレオソート臭)
  • 毒性: 発がん性(IARC Group 1)・皮膚炎・粘膜刺激

【発がん性と取扱い規制】

クレオソート油の主成分であるPAH(多環芳香族炭化水素:ナフタレン・フェナントレン・ベンツピレン等)はIARCが発がん性を認定しています。日本では木材防腐剤として一定の条件下で使用が認められていますが、作業時は防護手袋・保護眼鏡・呼吸保護具の着用が必要です。欧州では木材防腐剤としての使用が厳しく制限されている国もあります。「無毒・無臭」という誤認は重大な安全上のリスクにつながります。

【第三石油類の消火と「非水溶性」の意味】

クレオソート油は非水溶性なので、通常の泡消火剤が使用できます(耐アルコール泡は不要)。引火点が70℃を超えるため、重油・グリセリン等の第三石油類と同様に、常温での直接引火は少ないものの加熱・夏場の高温時には注意が必要です。消火では泡・粉末・CO₂が基本で、棒状注水は第4類全般として液面拡大で不適です。

【試験での位置づけ】

クレオソート油の出題核心は(1)第三石油類・非水溶性(2,000L)、(2)引火点約73〜76℃(第三石油類の下限に近い値)、(3)非水溶性→通常泡でよい、(4)暗褐色・強臭・発がん性(毒性あり)です。引っかけは無色・無臭・毒性なしとする(本問エ)、水溶性とする、第二石油類とする誤りです。コールタールの蒸留物・木材防腐剤という実用的な情報も記憶の助けになります。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 第三石油類・非水溶性・指定数量2,000L。引火点約73〜76℃(第三石油類の境界に近い)。
  • イ(正): 引火点約73〜76℃(常温以上・夏場・加熱で危険)。第三石油類の引火点下限(70℃)にほぼ対応。
  • ウ(正): 非水溶性→通常泡消火剤が使用可能(耐アルコール泡は不要)。
  • エ(誤): 暗褐色・特有の強臭・蒸気は発がん性・皮膚刺激性を持つ。「無臭・無色・毒性なし」は全て誤り。
  • オ(正): コールタールの蒸留物。木材防腐剤(鉄道枕木・電柱等)として使用。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-1・§2-3(S2)。

【補足】クレオソート油:第三石油類・非水溶性2,000L・引火点約73〜76℃・液比重1.0〜1.1・暗褐色・特有の強臭・発がん性(IARC Group 1)・非水溶性(通常泡でよい)。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 一次/準一次ソース突合済。クレオソート油引火点約73.9℃(≒73〜76℃・第三石油類70〜200℃に整合)・液比重1.0以上(水よりやや重い)・非水溶性・暗褐〜黄褐色・特異臭・指定数量2,000L すべて一致(kikenbutu-web/zukai-kikenbutu等)。コールタール蒸留物の多環芳香族(PAH)由来で発がん性ありも妥当。正答エ一意(無臭・無色・毒性なしは全て誤。ア・イ・ウ・オは正記述)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-1・§2-3(S2)。クレオソート油(coal tar creosote)は**第三石油類・非水溶性**(指定数量2,000L)。引火点**約73〜76℃**(70〜200℃→第三石油類)。液比重約1.0〜1.1(水と同程度または若干重い)。**非水溶性**→通常の泡消火剤が使用可能。**暗褐色・特有の臭い(クレオソート臭)**・**蒸気は毒性・発がん性あり**。コールタールの蒸留物として木材防腐剤に使用。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

クレオソート油の品名・引火点・非水溶性・蒸気毒性頻出度C

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

法令・物理・化学・性質・火災予防・消火を350問。各問に根拠とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。