危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法87動植物油類

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問87:動植物油類

動植物油類の火災と消火に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 動植物油類の火災には、大量の棒状注水が最も効果的であり、第一選択の消火手段である。
  • 動植物油類の多くは非水溶性であるため、消火には通常の泡消火剤が使えるが、大量の棒状注水は液面を広げるため原則不適である。正答
  • 乾性油の自然発火が疑われる場合は、直ちに大量の水をかけて冷却するのが最も安全な対処法である。
  • 動植物油類の引火点は非常に低く(常温以下)、常温でも引火する危険がある。
  • 動植物油類はすべて水溶性であるため、消火には耐アルコール泡が必要である。
正答:動植物油類の多くは非水溶性であるため、消火には通常の泡消火剤が使えるが、大量の棒状注水は液面を広げるため原則不適である。

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正しいのはイです。動植物油類は一般に非水溶性なので通常の泡消火剤が使えますが、棒状注水は液面を広げるため原則不適です。

  • ア(誤): 棒状注水は第4類火災に原則不適(液面拡大)。
  • イ(正): 非水溶性→通常泡。棒状注水は原則不適。正しい。
  • ウ(誤): 乾性油の自然発火への大量注水は危険を拡大させる可能性がある。
  • エ(誤): 引火点は高く(多くは200℃超)常温で引火しない。
  • オ(誤): 動植物油類は一般に非水溶性(すべて水溶性ではない)。

「動植物油類=非水溶性(通常泡)・棒状注水は不適・引火点高い」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

動植物油類の消火と注意点:

  • ア(誤): 動植物油類は非水溶性で液比重<1(多くは水より軽い)。棒状注水は液面を広げて延焼拡大させる。「最も効果的・第一選択」は誤り。
  • イ(正): 動植物油類は一般に非水溶性通常の泡消火剤(窒息消火)が使える(耐アルコール泡は不要)。ただし棒状注水は液面を広げて延焼拡大させるため原則不適。第4類全般の原則と同じ。正しい。
  • ウ(誤): 乾性油の自然発火(ボロ布・廃棄物の堆積等)への対処として、大量の棒状注水は以下の危険がある: (1)加熱された油に水が触れて急激な水蒸気化・油の飛散、(2)燃える油が水に乗って広がる。安易に「大量注水が最も安全」とは言えない。専門的な消火活動(泡による窒息等)が必要。
  • エ(誤): 動植物油類の引火点は250℃未満(定義)で実際は200℃超が多い。常温(20℃)より大幅に高く、常温での直接引火危険は極めて低い。
  • オ(誤): 動植物油類は一般に非水溶性(水に溶けにくい)。「すべて水溶性」は誤り。耐アルコール泡は水溶性液体用で、非水溶性の動植物油類には不要。

引っかけパターント: 棒状注水を最有効とする(ア)、すべて水溶性とする(オ)。「動植物油類=非水溶性・通常泡」を固定。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

動植物油類の消火で注意すべき点は、(1)高引火点ゆえに通常の状況では泡消火が有効、(2)乾性油の自然発火は酸化熱の蓄積という特殊なメカニズムであり、消火方法も通常の火災と異なる場合がある、(3)棒状注水は他の第4類と同様に原則不適、という三点です。

【動植物油類の消火法の基本】

動植物油類の多くは非水溶性で液比重<1(水より軽い)です。このため:

  • 通常の泡消火剤(窒息消火): 有効(液面に泡膜を形成して酸素を遮断)
  • 粉末・CO₂・ハロゲン化物: 有効(窒息・抑制)
  • 棒状注水: 液面を広げ延焼拡大の危険→原則不適
  • 耐アルコール泡: 水溶性液体用であり、非水溶性の動植物油類には不要(通常泡でよい)

ただし、引火点が200℃超と高いため、実際に火災になるには相当の加熱が必要です。

【乾性油の自然発火への対応の難しさ】

乾性油(アマニ油・桐油等)が染み込んだ布・廃棄物の自然発火は、通常の油火災とは異なります。

  • 大量注水の危険: 加熱された油に水が触れると水蒸気化し、燃える油が飛散する危険がある(特に油温が高い場合)。
  • 最良の予防策: 自然発火が起きる前に、乾性油を含む廃棄物を密封容器に入れて冷暗所に保管するか、速やかに水に浸けて処理する。
  • 発生後の消火: 泡による窒息消火が基本。専門的な判断が必要。

【動植物油類の危険性の多面性】

動植物油類の危険性は一般的な「引火の危険」だけでなく:

1. 乾性油の自然発火リスク: 引火点が高くても自然発火する(酸化熱蓄積)

2. 廃食油の管理: 使用済み天ぷら油等(主に動植物油類)の不適切廃棄が自然発火事故の原因になることがある

3. 大量貯蔵の危険: 指定数量10,000Lを超えると危険物施設の規制対象になる

【試験での位置づけ】

動植物油類の消火論点は(1)非水溶性→通常泡でよい(耐アルコール泡は不要)、(2)棒状注水は原則不適(液面拡大)、(3)大量注水は乾性油の自然発火には必ずしも最良でない(水蒸気化・飛散の危険)、(4)引火点は高く常温での直接引火危険は低いです。「すべて水溶性」「棒状注水が最有効」という選択肢を誤りとして排除することが重要です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 棒状注水は液面拡大で延焼拡大→原則不適。第一選択ではない。
  • イ(正): 非水溶性→通常泡が使える。棒状注水は原則不適。第4類全般の消火原則と整合。
  • ウ(誤): 乾性油の自然発火への大量注水は、水蒸気化・油の飛散の危険がある。「最も安全」とは言えない。
  • エ(誤): 引火点は高い(多くは200℃超・定義上250℃未満)。常温での直接引火危険は低い。
  • オ(誤): 動植物油類は一般に非水溶性。「すべて水溶性」は誤り。耐アルコール泡は不要。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-3・§2-3(S8・S10)。

【補足】動植物油類:非水溶性(通常泡でよい)・棒状注水は原則不適・引火点高い(200℃超)・常温では直接引火しない。乾性油の自然発火には大量注水が危険な場合もある。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 動植物油類は一般に非水溶性→通常泡でよい・棒状注水は液面拡大で原則不適、の記述は第4類共通の消火則と整合。乾性油の自然発火への大量注水が水蒸気化・飛散の危険を伴う点も妥当。正答イ一意(ア=棒状注水最有効は誤/ウ=大量注水が最安全は誤/エ=引火点低いは誤/オ=すべて水溶性は誤、いずれも誤でイのみ正)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-3・§2-3(S8・S10)。動植物油類は一般に**非水溶性**→通常泡でよい(耐アルコール泡は不要)。棒状注水は液面拡大で原則不適(第4類全般)。乾性油の自然発火への大量注水は蒸気爆発・飛散の危険があり安易に行ってはならない。引火点は高く(多くは200℃超)常温での直接引火危険は低い。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

動植物油類の消火法・大量注水の可否・自然発火した際の対応頻出度C

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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