平成25年度 秋期58マネジメント系

基本情報 平成25年度 秋期 問58:マネジメント系に関する問題

“システム監査基準"” における, 組織体がシステム監査を実施する目的はどれか。

  • a運用しているシステム部門によるテストによって, 社内ネットワーク環境の騰弱 性を知り, ネットワーク環境を整備する。
  • b目社の強み・弱み, 自社を取り巻く機会・軍威を整理し, 新たな経営戦略・事業 分野を設定する。
  • c情報システムにまつわるリスクに対するコントロールの整備・運用状況を評価し, 改善につなげることによって, IT ガバナンスの実現に寄与する。正答
  • dソフトウェア開発の生産性のレベルを客観的に知り, 開発組織の能力を向上させ るために, より高い生産性レベルを目指して取り組む。
正答:C情報システムにまつわるリスクに対するコントロールの整備・運用状況を評価し, 改善につなげることによって, IT ガバナンスの実現に寄与する。

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答えは c です。

「システム監査」は情報システムが安全に・正しく・効率的に使われているかをチェックする活動。社内の健康診断のイメージ。

目的は「リスクをコントロールする仕組みが整っているか」を評価し、ITガバナンス(経営層がITをきちんと統治すること)の実現につなげること。

👉 覚え方:「監査=チェック。健康診断と同じで、結果を改善に使う」。

ほかの選択肢:a ネットワーク脆弱性診断(自社による限定範囲)/b SWOT分析(経営戦略)/d 生産性評価(CMM等)は別の活動。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。「システム監査基準」(経済産業省、令和5年改訂)における監査目的の定義は「情報システムにまつわるリスクに対するコントロールが整備・運用されているかを評価し、改善につなげることでITガバナンスの実現に寄与する」とされており、cがほぼ原文。

各選択肢の解説

  • a:システム部門自身が脆弱性診断=自己点検であり、独立性のある監査ではない
  • b:SWOT分析による経営戦略策定の話で、システム監査の目的ではない。
  • c:原文準拠の正答。
  • d:CMM/CMMI による開発組織の能力評価=プロセスアセスメントであり、システム監査ではない。

覚え方・ひっかけ注意

「監査の3要件=独立性・客観性・専門性」。社内の人が自部署を監査するのは独立性違反でNG(aの罠)。監査人は第三者性が命。「ITガバナンス」「リスクコントロール」「改善」の3キーワードが揃ったらシステム監査の定義文。経産省「システム監査基準」と「システム管理基準」はセットで覚える(前者は監査人向け、後者は被監査側向け)。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

システム監査は経済産業省「システム監査基準」(最新2023年版)に準拠し、情報システムガバナンス・マネジメント・コントロールの整備運用状況を独立・客観的立場で評価する活動。監査の3要件は独立性・客観性・専門性。コントロールフレームワークとしてCOSO(内部統制)、COBIT(ITガバナンス)、ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)、ITIL(サービスマネジメント)が参照される。

システム監査基準では監査の目的を「組織体が情報システムにまつわるリスクをマネジメントし、ITガバナンスを実現することに寄与する」と明示。改善提案型(assurance & advisory)が現代の主流で、保証型監査(assurance audit)と助言型監査(consulting audit)に大別される。

実務での使われ方

上場企業では金融商品取引法(J-SOX法)に基づくIT全般統制(ITGC)IT業務処理統制(ITAC)の監査が必須。会計監査人(監査法人)が財務報告に関わるITコントロールを評価し、不備があれば内部統制報告書に記載。独立した内部監査部門が経営層直属で活動し、外部監査人と協働する3線ディフェンスモデル(1線=現場、2線=リスク管理部門、3線=内部監査)が標準。

クラウド時代ではSOC 2 Type II 報告書(AICPAのTrust Services Criteria準拠)がSaaSベンダーの標準的な第三者監査。AWSやGCPは独自にISO 27001/27017/27018、PCI DSS、HIPAA等の認証を取得し顧客に提供する責任共有モデルを構成する。

試験での位置づけ

FE/AP/SAのマネジメント系(システム監査)で頻出。①システム監査基準の目的・原則、②監査計画・実施・報告・フォローアップの監査プロセス、③IT統制(ITGC/ITAC)、④監査証拠・監査調書、⑤助言型 vs 保証型監査、が主要論点。高度試験のシステム監査技術者(SA)はこの領域専門。

選択肢の発展補足

ITガバナンスは「経営層がITの方向付け、評価、モニタリングを行うこと」(ISO/IEC 38500)で、ITマネジメント(IT部門が日常運用すること)と区別する。COBIT 2019フレームワークでは「Govern」と「Manage」を分離し、Governに5プロセス、Manageに35プロセス(合計40プロセス)を定義。デジタル変革(DX)の進展でビジネスとITの一体化が進み、CIO/CDXO(Chief Digital Transformation Officer)の役割がガバナンスの中核となる。SOC 1(財務報告のIT統制)、SOC 2(5つのTrust Services Category)、SOC 3(要約版)の使い分けも実務で重要。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成25年度 秋期58/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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