令和3年度25ストラテジ系

ITパスポート 令和3年度 問25:財務・会計に関する問題

暗号資産に関する記述として,最も適切なものはどれか。

  • a暗号資産交換業の登録業者であっても,利用者の情報管理が不適切なケースがあるので,登録が無くても信頼できる業者を選ぶ。
  • b暗号資産の価格変動には制限が設けられているので,価値が急落したり,突然無価値になるリスクは考えなくてよい。
  • c暗号資産の利用者は,暗号資産交換業者から契約の内容などの説明を受け,取引内容やリスク,手数料などについて把握しておくとよい。正答
  • d金融庁や財務局などの官公署は,安全性が優れた暗号資産の情報提供を行っているので,官公署の職員から勧められた暗号資産を主に取引する。
正答:C暗号資産の利用者は,暗号資産交換業者から契約の内容などの説明を受け,取引内容やリスク,手数料などについて把握しておくとよい。

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答えは c です。

暗号資産(仮想通貨)はインターネット上のお金のようなもので、値段が大きく上がったり下がったりします。だから取引する前に、業者から「どんなリスクがあるか・手数料はいくらか」をしっかり説明してもらい、自分でも理解しておくのが正しい付き合い方です(c)。

👉 覚え方:暗号資産は「リスクをよく理解してから」が基本。

ほかの選択肢:a は「登録が無くても信頼できる業者を選ぶ」=あぶない(ちゃんと登録された業者を選ぶべき)/b は「価値が突然なくなるリスクは考えなくていい」=うそ(急落リスクはある)/d は「役所の人がすすめた暗号資産を取引」=役所はそんな勧誘はしない。だから b・a・d は間違いです。

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なぜこれが正解か

正解は c。暗号資産は価格変動が大きく元本保証もない。利用者は暗号資産交換業者から契約内容・取引内容・リスク・手数料などの説明を受け、十分理解した上で取引するのが適切な姿勢である。

各選択肢の解説

  • a:登録が無くても信頼できる業者を選ぶ → 誤り。暗号資産交換業は金融庁・財務局への登録が必須で、無登録業者は避けるべき。
  • b:価格変動に制限があり急落・無価値化のリスクは考えなくてよい → 誤り。価格変動制限はなく、急落や無価値化のリスクは現実にある。
  • d:官公署の職員が勧める暗号資産を主に取引 → 誤り。官公署が特定の暗号資産を推奨・勧誘することはない(典型的な詐欺の手口)。

覚え方・ひっかけ注意

金融商品系の正解は「リスクを理解してから取引」「登録業者を選ぶ」という慎重・正当な選択肢になりやすい。「リスクは考えなくてよい」「無登録でもOK」「役所が勧める」のようなうまい話・断定は誤り、と覚えると識別が速い。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

法的定義と規制体系

暗号資産は資金決済法(2009年制定・2020年改正で「仮想通貨」から「暗号資産」に名称変更)上で定義され、①不特定の者に対する代金支払い等に使用でき、②電子的に記録・移転できる財産的価値で、③日本円・外貨建て資産(法定通貨)ではない、という3要件を満たすもの。暗号資産の交換・管理を業として行う「暗号資産交換業」は金融庁・財務局への登録制(登録番号を金融庁が公表)で、選択肢aの「無登録でもOK」は完全に誤り。登録業者には利用者保護のため①説明義務(契約内容・リスク・手数料の書面交付)、②分別管理(利用者の暗号資産と自社資産の分離保管)、③情報セキュリティ体制、④マネーロンダリング対策(AML/CFT)・KYC(本人確認)が義務付けられる。

価格変動リスクの実態

選択肢bの「価格変動制限・急落リスクはない」は事実に反する。Bitcoin(BTC)は2017年末に約220万円まで高騰後2018年末には約35万円まで急落、2021年には約800万円の高値後再び急落するなど歴史的な乱高下がある。取引所のハッキング(2014年Mt.Gox事件:約480億円相当消失、2018年Coincheck事件:約580億円相当NEM消失)による資産消失リスク、発行主体のなくなったコインの無価値化(Exit Scam詐欺含む)も現実のリスクとして発生している。

投資詐欺の手口と識別

選択肢dの「官公署職員が暗号資産を勧める」は典型的な特殊詐欺・投資詐欺の手口で、金融庁・財務省・日銀が特定の暗号資産を推奨することは絶対にない。近年急増しているのは①著名人(芸能人・経営者等)のSNSアカウントを乗っ取り・偽造した「絶対儲かる」投資勧誘、②「元本保証・高利回り」を謳う詐欺的取引所、③タスクアプリ型詐欺(簡単な作業で仮想通貨が稼げると称して資金をだまし取る)があり、金融庁は「金融サービス利用者相談室」への通報を推奨している。

上位資格への接続

基本情報技術者ではブロックチェーンの技術的仕組み(分散台帳・PoW/PoS合意形成・ハッシュチェーン・スマートコントラクト)、暗号資産の種類(Bitcoin・Ethereum等の特性の違い)、電子マネー(前払い式)・CBDC(中央銀行デジタル通貨)との法的位置づけの違いが問われる。応用情報以上ではDeFi(分散型金融)・NFT・ステーブルコインの規制動向まで踏み込む。

選択肢の発展補足

CBDC(中央銀行デジタル通貨)は日本銀行が実証実験を進めており、法定通貨と同等の安全性を持つデジタル通貨として民間暗号資産とは根本的に異なる性格を持つ。電子マネー(Suica・PayPay等)は前払い式支払手段として資金決済法の別規定(前払式支払手段)で規律され、暗号資産とは法的カテゴリが異なる。この三者(暗号資産・CBDC・電子マネー)の比較は近年のITパスポートで出題が増えており、定義・法的根拠・価値の裏付け(中央銀行保証の有無)を軸に整理しておくことが重要。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和3年度25/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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