令和6年度19ストラテジ系

ITパスポート 令和6年度 問19:system_strategyに関する問題

ある銀行では、システムの接続仕様を外部に公開し、あらかじめ契約を結んだ外部事業者のアクセスを認めることによって、利便性の高い、高度なサービスを展開しやすくしている。このような取組を表す用語として、最も適切なものはどれか。

  • aBPO
  • bRPA
  • cオープンAPI正答
  • d技術経営
正答:CオープンAPI

AI解説(初心者・標準・上級)

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

答えは c「オープンAPI」 です。

API(エーピーアイ)は、システム同士をつなぐ“接続口(コンセント)”のようなもの。それを外部の会社にも使えるように公開するのが「オープンAPI」です。

銀行が接続口を公開すると、他の会社が家計簿アプリなどを作って銀行とつなげられ、便利なサービスが増えます。

👉 覚え方:オープン(公開)+API(接続口)=「外につなぎ口を開放する」。

ほかの選択肢:a BPO=仕事をまるごと外注すること/b RPA=パソコン作業の自動化ロボット/d 技術経営=技術を活かした会社経営。

標準試験対策の基準レベル

なぜこれが正解か

正解は c。API(Application Programming Interface)はソフトウェアの機能やデータを外部から呼び出すための接続仕様。これを契約した外部事業者に公開するのがオープンAPI。銀行がシステム接続仕様を公開し外部事業者の連携を認める取組はオープンAPIそのもの。

各選択肢の解説

  • a:BPO(Business Process Outsourcing)=業務プロセスを外部に一括委託すること。
  • b:RPA=PC上の定型作業をソフトで自動化する技術。
  • d:技術経営(MOT)=技術を経営資源として活用するマネジメント手法。

覚え方・ひっかけ注意

「接続仕様を公開」「外部事業者がアクセス」というキーワードが出たらオープンAPI。金融分野では家計簿アプリやFinTechサービスとの連携を支える基盤として頻出。

上級誤答論破・背景理論まで深掘り

理論的背景

オープンAPIは、金融機関が保有する口座・取引データへのアクセスをRESTful APIとして外部事業者に公開し、エコシステムを形成する仕組みである。技術的基盤はOAuth 2.0による認可フローとJSON/REST標準に準拠したAPI設計にある。銀行が「プラットフォーマー」として振る舞うこの戦略は、プラットフォームビジネスモデルの典型例であり、銀行本体のサービス範囲を超えた価値創出を第三者(TPP:Third Party Provider)に委ねる点に革新性がある。

日本では2017年の銀行法改正(割賦販売法等改正を含む改正)により、銀行にオープンAPI整備に関する努力義務が課された。2018年には金融庁が「電子決済等代行業者」の登録制度を設け、TPPがユーザーの銀行口座に安全にアクセスできる法的枠組みを整備した。EU圏では2015年のPSD2(Payment Services Directive 2)がオープンバンキング義務化を先行実施しており、これが日本の制度設計の参照モデルとなっている。

実務での使われ方

オープンAPIの活用形態は大きく3類型に分けられる。第一は「参照系API」:口座残高・入出金明細の照会をアプリに提供するもので、家計簿サービス(マネーフォワード・Zaim等)が代表例。第二は「更新系API」:振込・送金をAPI経由で実行するもので、決済事業者や給与前払いサービスが活用する。第三は「通知系API」:入出金イベントをPush通知するもので、不正利用検知サービスやビジネスチャット連携に使われる。

海外では英国のOpen Banking StandardやシンガポールのSGFintechコンソーシアムが先進事例として知られ、銀行と非金融サービスの融合(BaaS:Banking as a Service)が加速している。国内ではメガバンク・地銀のAPI公開数が年々増加しており、FinTechエコシステムの拡大が続いている。

試験での位置づけ

オープンAPIはITパスポートにおいてFinTech・デジタル変革文脈での出題が増加しており、本問のような「銀行のシステム公開による事業者連携」の事例識別が中心的パターンである。類似問題として「BPO(業務委託)」「RPA(業務自動化)」との区別が問われることがある。

基本情報技術者・応用情報技術者ではAPIのセキュリティ設計(OAuth 2.0フロー・JWTトークン認証・APIゲートウェイの役割)、マイクロサービスアーキテクチャとの関係、API管理プラットフォームの概念まで踏み込んだ出題がある。「APIエコノミー」という概念でプラットフォームビジネス戦略との接続を理解しておくと、ITストラテジスト試験の経営戦略問題でも応用可能である。

選択肢の発展補足

aのBPO(Business Process Outsourcing):業務プロセスそのものを外部委託するアウトソーシング戦略。APIが「システム接続仕様の公開」による外部活用であるのに対し、BPOは「業務執行の外部移管」という点で根本的に異なる。給与計算・コールセンター・経理処理が典型的BPO対象業務。

bのRPA(Robotic Process Automation):ソフトウェアロボットによる定型業務自動化。RPAは既存システムのGUI操作を自動化する技術であり、APIを公開する側のシステム戦略とは概念的な層が異なる。ただしRPAとAPIを組み合わせた自動化(RPAのAPIコール)は実務では頻繁に行われる。

dの技術経営(MOT:Management of Technology):技術を核とした経営戦略全般を指す学術・実務概念。「接続仕様を外部公開する具体的施策」を表す用語ではなく、技術開発投資・イノベーション管理・知的財産戦略を包括する経営概念である。ITパスポートシラバスでは技術ロードマップ・MOTとセットで学ぶべき分野。

出典・引用について

出典:IPA(情報処理推進機構)公式 ITパスポート試験 令和6年度19/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。

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