危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法19特殊引火物

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問19:特殊引火物

二硫化炭素の性状に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 二硫化炭素は水より軽く、水に浮くため、水面に油膜を張って貯蔵する。
  • 二硫化炭素の発火点は約400℃と高く、加熱しても容易には発火しない。
  • 二硫化炭素は液比重が1より大きく水に溶けにくいため、蒸気の発生を抑える目的で水中(水没)に貯蔵する。正答
  • 二硫化炭素は第二石油類に分類される、引火点の高い安定な液体である。
  • 二硫化炭素は燃焼すると無害な水のみを生じる。
正答:二硫化炭素は液比重が1より大きく水に溶けにくいため、蒸気の発生を抑える目的で水中(水没)に貯蔵する。

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正しいのはウです。二硫化炭素は水より重く水に溶けないので、水の中に沈めて(水没させて)貯蔵します。これで蒸気が出るのを抑えます。

  • ア(誤): 二硫化炭素は水より重い(沈む)。水に浮くは誤り。
  • イ(誤): 発火点は約90℃と低く、第4類で最も低い。高くて発火しにくいは誤り。
  • ウ(正): 液比重>1・水に溶けにくいので水中保存。
  • エ(誤): 二硫化炭素は特殊引火物。引火点も−30℃と低い。
  • オ(誤): 燃えると有毒な二酸化硫黄を生じる。無害な水だけは誤り。

「二硫化炭素=発火点約90℃(最低)・水より重い・水中保存」が要点です。

標準試験対策の基準レベル

二硫化炭素の性状(特殊引火物):

| 項目 | 値 |

|---|---|

| 品名 | 特殊引火物 |

| 引火点 | −30℃ |

| 発火点 | 約90℃(第4類で最低) |

| 液比重 | 1.26〜1.3(水より重い) |

| 水溶性 | 水に溶けにくい |

| 燃焼範囲 | 約1.3〜50 |

水中保存の理由(ウ=正):

二硫化炭素は発火点が約90℃と極めて低く、わずかな加熱でも自然発火します。また蒸気は有毒で引火しやすい。そこで蒸気の発生を抑えるため、水を張って水没させて貯蔵します。これが可能なのは、二硫化炭素が水より重く(液比重>1で沈む)、水に溶けにくいためです。水が蓋の役割をして蒸気の放散を防ぎます。

引っかけパターン:

  • 二硫化炭素を「水より軽い」とする誤り(ア)。水より重い例外物質。
  • 発火点を「高い」とする誤り(イ)。約90℃で第4類最低。
  • 第二石油類とする品名の誤り(エ)。特殊引火物。
  • 燃焼生成物を「無害な水のみ」とする誤り(オ)。有毒なSO₂を生じる。

「水より重い・発火点約90℃・水中保存」をセットで覚えます。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

二硫化炭素は、第4類危険物の中でも特に危険性の高い特殊引火物です。特殊引火物は「発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下」のもので、二硫化炭素は発火点が約90℃と第4類で最も低く、これは熱湯程度の温度でも自然発火し得ることを意味します。引火点も−30℃と低く、常温で容易に引火する蒸気を出します。さらに蒸気は有毒で、燃焼範囲も約1.3〜50と非常に広く、わずかな漏れでも危険です。

【水中保存のしくみ】

二硫化炭素の最大の特徴は、第4類危険物としては例外的に水より重い(液比重1.26〜1.3)点です。一般の第4類(ガソリン・灯油等)は水より軽く水に浮きますが、二硫化炭素は水に沈みます。しかも水に溶けにくいため、容器に水を張ると二硫化炭素は水の下に沈み、上の水が「蓋」となって蒸気の放散を抑えます。これが水没(水中)貯蔵で、発火点が低く蒸気が危険な二硫化炭素を安全に保つための方法です。容器内の水が蒸発して減ると蒸気が露出するため、水位の維持管理が重要になります。

【火災予防と消火】

  • 火災予防: 発火点が低いため、熱源(スチーム配管・高温面・日光直射)から遠ざける。蒸気は空気より重く(蒸気比重約2.6)低所に滞留するため換気に注意。容器は密栓し冷暗所で水中保存。
  • 燃焼生成物: 燃焼すると二酸化硫黄(SO₂)などの有毒ガスを生じる(無害な水だけではない)。硫黄を含むため、燃焼ガスが刺激性・有毒で、消火活動でも注意が必要。
  • 消火: 第4類火災として、泡(耐アルコール泡や一般泡)・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物による窒息消火が基本。水より重く水に溶けないため、水で覆って窒息させる方法も有効な場合がある(水中保存と同じ原理で液面を水で覆う)。棒状注水は液面拡大・延焼の恐れがあり不適。

【試験での位置づけ】

二硫化炭素は乙四の象徴的頻出物質で、(1)発火点約90℃(第4類で最低)、(2)液比重1.26〜1.3(水より重い・第4類の例外)、(3)水中(水没)保存、(4)蒸気は有毒・燃焼でSO₂、の各点が問われます。誤答は「水より軽い」「発火点が高い」「第二石油類」「燃焼生成物が無害」のように、特徴を逆にして作られます。「二硫化炭素は第4類なのに水より重く、水に沈むから水中で保存できる」「発火点が第4類で最低(約90℃)」という2つの例外的特徴を強く印象づけておくのが急所です。発火点が低い=自然発火しやすい、という性質が水中保存の必要性に直結しています。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 二硫化炭素は水より重く沈む。水に浮くは誤り。
  • イ(誤): 発火点は約90℃で第4類最低。高くて発火しにくいは誤り。
  • ウ(正): 液比重>1・水に溶けにくいので、蒸気抑制のため水中保存。
  • エ(誤): 二硫化炭素は特殊引火物。第二石油類ではなく、引火点も−30℃と低い。
  • オ(誤): 燃焼すると有毒な二酸化硫黄等を生じる。無害な水のみは誤り。

【根拠】二硫化炭素の性状(確定表)。

【補足】二硫化炭素=特殊引火物・引火点−30・発火点約90(第4類最低)・液比重>1(水より重い)・水中保存・蒸気有毒・燃焼でSO₂。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 二硫化炭素の性状(確定表)。特殊引火物。引火点 −30℃、**発火点約90℃(第4類で最低)**、**液比重1.26〜1.3(水より重い)**、水に溶けにくい、燃焼範囲約1.3〜50。蒸気は有毒。発火点が極めて低いため、蒸気発生を抑える目的で**水中(水没)に貯蔵**する(水より重く水に溶けないため水中保存が可能)。燃焼すると有毒な二酸化硫黄(SO₂)等を生じる。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

二硫化炭素の性状と水中保存頻出度A

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

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