危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問44:消火方法
水溶性の第4類危険物(アルコール類・アセトン等)の消火に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア水溶性液体の火災には、通常のたんぱく泡・水成膜泡が最も効果的である。
- イ水溶性液体の火災には、耐アルコール泡(水溶性液体用泡消火剤)が有効である。正答
- ウ水溶性液体には、二酸化炭素や粉末消火剤はまったく使えない。
- エ水溶性液体は水に溶けるので、棒状の水を大量に注げば常に安全に消火できる。
- オ耐アルコール泡は、非水溶性のガソリン火災にのみ使用する消火剤である。
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正しいのはイです。水溶性液体の火災には耐アルコール泡が有効です。
- ア(誤): 通常の泡は水溶性液体に溶けて消える(効果が落ちる)。
- イ(正): 水溶性には耐アルコール泡が有効。
- ウ(誤): CO2・粉末も有効。
- エ(誤): 棒状注水は液面を広げ原則不適(常に安全は誤り)。
- オ(誤): 耐アルコール泡は水溶性液体用(ガソリン専用ではない)。
「水溶性=耐アルコール泡/通常の泡は溶ける」を押さえます。
水溶性危険物の消火:
アルコール・アセトン・酢酸などの水溶性第4類は、通常の泡が溶けてしまうため、専用の泡が必要です。
- ア(誤): たんぱく泡・水成膜泡などの通常の泡は、水溶性液体に溶けて消えてしまい効果が落ちる。
- イ(正): 耐アルコール泡(水溶性液体用泡消火剤)が有効。水溶性液体でも泡膜が壊れにくく、液面を覆って窒息消火できる。
- ウ(誤): 二酸化炭素(窒息)・粉末(抑制)も有効。「まったく使えない」は誤り。
- エ(誤): 棒状注水は液面を広げ延焼を拡大するため原則不適。水溶性でも「常に安全」とはいえない(希釈が追いつかない・引火点が低い物質では危険)。
- オ(誤): 耐アルコール泡は水溶性液体用。ガソリン専用ではない。
引っかけパターン: 水溶性に通常の泡が最適とする(本問のア)、CO2・粉末を使えないとする、棒状注水で常に安全とする、耐アルコール泡をガソリン専用とする。「水溶性=耐アルコール泡/非水溶性=通常の泡」を区別します。
【理論的背景】
第4類火災の消火は液面を覆う窒息が基本ですが、液が水溶性か非水溶性かで泡の種類が変わります。アルコール・アセトン・酢酸などの水溶性液体は、通常の泡(たんぱく泡・水成膜泡等)に含まれる水分を吸収して泡を壊してしまうため、泡が消えて窒息できません。そこで、水溶性液体でも泡膜を保てる耐アルコール泡が必要になります。この使い分けが消火の核心です。
【消火法の整理】
水溶性第4類火災に有効:
- 耐アルコール泡(水溶性液体用泡): アルコール・アセトン・酢酸等に有効。泡が溶けにくい特殊な皮膜を作る。
- 二酸化炭素(窒息): 酸素濃度を下げる。
- 粉末消火剤(抑制): 燃焼の連鎖反応を止める。
- 霧状(噴霧)の水・希釈: 水溶性液体は水で薄められるので、霧状水による希釈・冷却が補助になる場合がある(ただし引火点の低い物質では希釈が追いつかず危険、第一石油類には不適)。
不適/注意:
- 棒状注水: 液面を広げ延焼拡大。
- 通常の泡(たんぱく泡・水成膜泡)は水溶性液体では溶けて効果が落ちる。
【危険物との接続】
- メタノール・エタノール(アルコール類)、アセトン(第一石油類・水溶性)、酢酸(第二石油類・水溶性)、グリセリン(第三石油類・水溶性)が水溶性の代表で、これらの火災には耐アルコール泡を用います。
- 非水溶性(ガソリン・灯油・重油等)には通常の泡が有効、という対比が頻出です。水溶性かどうかは指定数量(2倍)にも関わるため、性状の判別が重要です。
【試験での位置づけ】
水溶性危険物の消火は性質科目で最頻出(頻出度A)です。核心は、(1)水溶性=耐アルコール泡、(2)通常の泡は水溶性液体に溶けて効果が落ちる、(3)CO2・粉末も有効、(4)棒状注水は原則不適、(5)非水溶性=通常の泡、です。引っかけは、水溶性に通常の泡が最適とする(本問のア)、CO2・粉末を使えないとする(ウ)、棒状注水で常に安全とする(エ)、耐アルコール泡をガソリン専用とする(オ)です。「水溶性=耐アルコール泡/非水溶性=通常泡」を固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(誤): 通常の泡は水溶性液体に溶けて効果が落ちる。
- イ(正): 水溶性には耐アルコール泡が有効。
- ウ(誤): CO2・粉末も有効。
- エ(誤): 棒状注水は液面拡大で原則不適。
- オ(誤): 耐アルコール泡は水溶性液体用。
【根拠】確立した消火理論。
【補足】水溶性液体(アルコール・アセトン・酢酸等)=耐アルコール泡。通常の泡は溶けて効果減。CO2・粉末も有効。棒状注水は原則不適。非水溶性=通常の泡。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した消火理論。水溶性液体(アルコール・アセトン・酢酸等)の火災には、泡が溶けて消えるのを防ぐ耐アルコール泡(水溶性液体用泡)が有効。通常の泡は溶けて効果が落ちる。CO2・粉末も窒息・抑制として有効。棒状注水は液面拡大で原則不適。耐アルコール泡は水溶性液体用。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。