危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法77個別品名(特殊引火物)

危険物乙四 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 問77:個別品名(特殊引火物)

酸化プロピレン(プロピレンオキシド)の性状に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 酸化プロピレンは特殊引火物に分類され、指定数量は50Lである。
  • 酸化プロピレンの引火点は約−37℃で、常温でも引火し得る蒸気を多量に発生する。
  • 酸化プロピレンは水に溶けにくいため、消火には棒状注水が有効である。正答
  • 酸化プロピレンの蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい。
  • 酸化プロピレンの蒸気には毒性があり、吸入すると粘膜を刺激する。
正答:酸化プロピレンは水に溶けにくいため、消火には棒状注水が有効である。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

誤りはウです。酸化プロピレンは水に溶ける(水溶性)です。また棒状注水は第4類危険物に原則不適(液面拡大)です。

  • ア(正): 特殊引火物・50L。
  • イ(正): 引火点約−37℃(常温で引火し得る蒸気を多量に発生)。
  • ウ(誤): 水溶性なので棒状注水は不適。耐アルコール泡が必要。
  • エ(正): 蒸気比重約2.0(空気より重い)→低所滞留。
  • オ(正): 蒸気は毒性あり(粘膜刺激)。

「酸化プロピレン=特殊引火物・水溶性・耐アルコール泡・引火点−37℃・蒸気は低所滞留」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

酸化プロピレン(C₃H₆O・プロピレンオキシド)の性状:

酸化プロピレンはエポキシ環(三員環のエーテル)を持つ有機化合物で、特殊引火物の中でも特徴的な水溶性を持ちます。

  • ア(正): 特殊引火物(指定数量50L)。引火点約−37℃は−20℃以下かつ沸点約35℃は40℃以下→特殊引火物の定義(引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下)を満たす。正しい。
  • イ(正): 引火点約−37℃(確定値。常温より大幅に低い)。常温でも大量の蒸気が発生し、引火の危険が高い。正しい。
  • ウ(誤): 酸化プロピレンは水溶性(水に溶ける)。棒状注水は(1)液面を広げ延焼拡大させる・(2)水溶性でも棒状の強い水流での消火は危険物を飛散させる危険がある、という理由で不適。消火には耐アルコール泡(水溶性液体用泡)が必要。「水に溶けにくい」も誤り。
  • エ(正): 分子量58、蒸気比重58÷29≒2.0(空気より重い)。発生した蒸気は床面・低所に滞留し、燃焼範囲の濃度に達すると点火源で引火する。正しい。
  • オ(正): 酸化プロピレンの蒸気は毒性(催涙性・粘膜刺激)があり、吸入すると目・鼻・喉・気道を刺激する。高濃度吸入では麻酔作用・肺炎のリスクがある。正しい。

引っかけパターント: 水溶性を否定する(ウ)、棒状注水が有効とする(ウ)。「酸化プロピレン=水溶性・耐アルコール泡・棒状注水不適」を核心に。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

酸化プロピレン(プロピレンオキシド・C₃H₆O・分子量58)はエポキシ化合物(3員環エーテル)で、化学工業の中間体として重要な物質です。特殊引火物の条件(引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下)を満たし、水溶性を持つ点でアセトアルデヒドと同様の消火上の注意が必要です。乙4試験では特殊引火物の4物質(ジエチルエーテル・二硫化炭素・アセトアルデヒド・酸化プロピレン)の性状比較として出題されます。

【酸化プロピレンの詳細性状】

  • 区分: 特殊引火物(指定数量50L)
  • 引火点: 約−37℃(確定値)
  • 発火点: 約449℃
  • 沸点: 約35℃(夏の気温付近で沸騰しやすい)
  • 液比重: 0.83(水より軽い)
  • 蒸気比重: 58÷29≒2.0(空気より重い・低所滞留)
  • 燃焼範囲: 約2.3〜36 vol%(広い)
  • 水溶性: 水に溶ける(水溶性)
  • 毒性: 催涙性・粘膜刺激性

【特殊引火物4物質の水溶性比較】

| 物質 | 水溶性 | 消火(泡) |

|---|---|---|

| ジエチルエーテル | 少し溶けるが非水溶性扱い | 通常の泡でよい(非水溶性) |

| 二硫化炭素 | 非水溶性 | 通常の泡でよい(非水溶性) |

| アセトアルデヒド | 水溶性 | 耐アルコール泡 |

| 酸化プロピレン | 水溶性 | 耐アルコール泡 |

水溶性のアセトアルデヒドと酸化プロピレンには耐アルコール泡が必要で、非水溶性のジエチルエーテルと二硫化炭素には通常の泡消火剤が使えます。

【発火点449℃と特殊引火物の定義との整合】

特殊引火物の定義は「発火点100℃以下、または引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下」の「または」です。酸化プロピレンは発火点449℃で100℃以下ではありませんが、引火点−37℃<−20℃かつ沸点35℃<40℃を満たすため、「または」の後半の条件で特殊引火物に該当します。二硫化炭素は発火点90℃で「発火点100℃以下」の前半条件のみで特殊引火物。この定義の構造を理解することが重要です。

【試験での位置づけ】

酸化プロピレンの出題核心は(1)特殊引火物(50L)、(2)引火点約−37℃(常温で大量の蒸気)、(3)水溶性(耐アルコール泡が必要・棒状注水は不適)、(4)蒸気比重約2.0(低所滞留)、(5)毒性(催涙性・粘膜刺激)です。引っかけは水に溶けにくいとする(本問ウ)、棒状注水が有効とする(ウ)です。4特殊引火物の水溶性(アセトアルデヒドと酸化プロピレンが水溶性・ジエチルエーテルと二硫化炭素が非水溶性)を整理します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 特殊引火物(引火点−37℃<−20℃かつ沸点35℃<40℃)。指定数量50L。
  • イ(正): 引火点約−37℃(確定値)。常温で大量の引火性蒸気が発生。
  • ウ(誤): 水溶性。棒状注水は液面拡大で不適。耐アルコール泡が必要。
  • エ(正): 蒸気比重約2.0(空気より重い)→低所滞留。
  • オ(正): 催涙性・粘膜刺激の毒性あり。取扱い時は適切な呼吸保護具が必要。

【根拠】確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S7)。

【補足】酸化プロピレン:特殊引火物50L・引火点約−37℃・沸点約35℃・液比重0.83・蒸気比重約2.0・燃焼範囲2.3〜36 vol%・水溶性(耐アルコール泡必要)・催涙性・粘膜刺激。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 一次/準一次ソース突合済。酸化プロピレン引火点−37℃・発火点449℃・沸点約34〜35℃・液比重0.83・蒸気比重58/29≒2.0・燃焼範囲約2.3〜36 vol%・特殊引火物50L・水溶性 すべて一致(kikenbutu-web/トクヤマGPS等)。特殊引火物定義(引火点−20℃以下かつ沸点40℃以下)を満たす点も整合。正答ウ一意(水溶性ゆえ「水に溶けにくい・棒状注水有効」は誤。他4肢は正記述)。物性是正なし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した教科書値・設計書§1-2・§2-3(S7)。酸化プロピレン(C₃H₆O・分子量58)は特殊引火物(指定数量50L)。引火点**約−37℃**(確定値)。沸点約35℃。液比重0.83(水より軽い)。蒸気比重58÷29≒2.0(空気より重い)。**水溶性**(水に溶ける)。消火は**耐アルコール泡**が必要(水溶性)。棒状注水は液面拡大で不適。毒性あり(粘膜刺激・催涙性)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

酸化プロピレンの特殊引火物・水溶性・低引火点・蒸気毒性頻出度B

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の他の問題

1
第4類の共通性状
2
消火方法
3
品名分類
4
ガソリン
5
灯油・軽油
6
重油

科目別に解いて、危険物乙四に合格

法令・物理・化学・性質・火災予防・消火を350問。各問に根拠とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。