基本情報 平成24年度 秋期 問62:ストラテジ系に関する問題
情報戦略の立案時に, 必ず整合性をとるべき対象はどれか。
- a新しく合場した情報技術
- b基幹システムの改修計画
- c情報システム部門の年度計画
- d中長期の経営計画正答
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答えは d「中長期の経営計画」 です。
情報戦略とは「会社の将来の作戦に合わせたIT活用プラン」です。会社全体が向かう方向と、IT部門の方向がバラバラだと意味がないので、まず経営計画と合わせる必要があります。
👉 覚え方:「情報戦略は経営戦略の子分。親に合わせる」。
ほかの選択肢:a 新しい技術は参考にはするが整合性をとる対象ではない/b 個別システムの改修計画は下位の話/c 部門の年度計画も部分的な話。最上位の経営計画に合わせるのが原則です。
なぜこれが正解か
正解は d。情報戦略(IS戦略)は経営戦略を実現する手段として位置づけられるため、中長期の経営計画と整合性をとることが必須。経営戦略→情報戦略→個別システム化計画というトップダウンの階層構造に従う。
各選択肢の解説
- a 新しく登場した情報技術:参考情報ではあるが、整合性確保の対象ではない(技術ドリブンは本末転倒)。
- b 基幹システムの改修計画:個別計画レベルで、情報戦略から導出されるもの(逆ではない)。
- c 情報システム部門の年度計画:情報戦略の下位計画。
覚え方・ひっかけ注意
「情報戦略は経営戦略の従属変数」と覚える。CIO(最高情報責任者)の役割は経営戦略を理解しIT施策に落とし込むこと。ビジネス・IT アライメント(Business-IT Alignment)の概念。EA(Enterprise Architecture)でも、ビジネスアーキテクチャ→データ・アプリケーション・テクノロジーアーキテクチャの階層構造で同じ思想。
理論的背景
情報戦略(IS Strategy / IT Strategy)は、経営戦略(Corporate Strategy)の下位戦略として位置づけられ、IT投資・システム化・組織体制・運用方針を統括する。Henderson & Venkatraman の 戦略整合性モデル(SAM: Strategic Alignment Model) が古典で、ビジネス戦略・IT戦略・組織インフラ・ITインフラの4象限の整合性を取ることを提唱。CIO(Chief Information Officer)の主要責務として、経営戦略との戦略的アライメント、IT価値の創出、リスクマネジメント、リソース管理、パフォーマンス測定(COBIT 5の5つの原則)が定義される。
実務での使われ方
IT戦略策定では、(1) AS-IS分析(現状把握)、(2) TO-BE策定(あるべき姿)、(3) ギャップ分析、(4) IT施策計画、(5) 投資計画、(6) ロードマップを一連で作成。バランススコアカード(BSC)を用いてビジネス戦略をITKPIに落とし込み、EA(Enterprise Architecture)で全体最適化を図る手法が王道。DX時代は「2025年の崖」レポート(経済産業省)で警鐘された通り、レガシーシステム刷新と新技術活用の両輪が課題。
試験での位置づけ
FE・AP・ITストラテジスト試験で頻出。情報戦略立案、システム化計画、共通フレーム企画プロセス、IT投資評価、SWOT/PEST/5フォース分析、EA、SoR(System of Record)/SoE(System of Engagement)の概念と関連付けて出題。
関連事項・発展補足
中長期経営計画(d)は通常3〜5年単位で策定され、ビジョン・戦略目標・基本方針・主要施策を含む。情報戦略はこれを受けて、IT資産・人材・予算・スケジュールを具体化する。IT-BSC(IT版バランススコアカード)の4視点は「企業貢献・利用者・業務上の優位性・将来志向」で、IT施策の効果測定に活用。DX推進指標(経産省2019)では、経営戦略とITが一体不可分という思想が明文化された。情報戦略策定の際は、外部環境(PEST分析)、業界構造(ファイブフォース)、自社強み(VRIO)と整合させる多面的アプローチが標準。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成24年度 秋期 問62/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。