基本情報 令和元年度 秋期 問71:ストラテジ系に関する問題
ブロックチェーンによって実現されている仮想通貨マイニングの説明はどれか。
- a仮想通貨取引の確認や記録の計算作業に参加し, 報酬として仮想通貨を得る。 仮想通貨を売買することによってキャピタルゲインを得る。正答
- b個人や組織に対して, 仮想通貨による送金を行う。
- c実店舗などで仮想通貨を使った支払や決済を行う。
- dH ざい
AI解説(初心者・標準・上級)
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答えは a です。
マイニング(採掘)は「ブロックチェーンの取引を確認する計算を手伝って、報酬として仮想通貨をもらう」こと。
例えるなら、銀行の代わりに「正しい取引記録を作る」お手伝いをする仕事。手伝った人にお礼として仮想通貨が支払われます。
👉 覚え方:マイニング=計算で稼ぐ(金鉱掘り=マイン=採掘)。
ほかの選択肢:仮想通貨売買=トレード/送金=送金/支払=決済。マイニングとは別。
なぜこれが正解か
正解は a。マイニング(採掘)は、ブロックチェーンにおける取引の検証・記録(ブロック生成)の計算作業に参加し、成功した者が新規発行された仮想通貨や手数料を報酬として受取る仕組み。PoW(Proof of Work)型ブロックチェーン(Bitcoin等)の中核プロセス。
各選択肢の解説
- 仮想通貨売買でキャピタルゲイン:トレーディング/投機。マイニングではない。
- 個人・組織への送金:送金取引そのもの。マイニングは取引を検証する側。
- 実店舗等での支払・決済:決済利用。マイニングではない。
覚え方・ひっかけ注意
仮想通貨関連用語の整理:
- マイニング:取引検証+ブロック生成で報酬獲得(PoW)
- ステーキング:保有通貨をロックして検証参加(PoS)
- ウォレット:通貨保管アプリ・デバイス
- 取引所(CEX):売買仲介プラットフォーム
- DEX:分散型取引所
- トレード:売買差益狙い
- HODL:長期保有(hold)
「計算作業+報酬=マイニング」が定型的キーフレーズ。
理論的背景
ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズム(合意形成)は分散ネットワークで取引の正当性を確認する仕組み。代表的方式:
- PoW(Proof of Work):計算量で証明。Bitcoin、Litecoin、Dogecoin。ハッシュ計算(SHA-256等)でナンスを探索し、難易度ターゲット以下のハッシュを発見した者がブロック生成権を獲得
- PoS(Proof of Stake):保有量で確率的に選出。Ethereum(2022年Mergeで移行)、Cardano、Solana
- DPoS(Delegated PoS):代表者選挙制
- PoA(Proof of Authority):認証ノード制
- PBFT/RAFT派生:パーミッション型ブロックチェーン(Hyperledger Fabric等)
マイニングの経済性
- ブロック報酬:Bitcoinの場合、初期50BTC→4年ごとに半減(半減期 / Halving)→現在3.125BTC(2024年4月以降)→2028年に1.5625BTC予定
- 取引手数料:ブロック報酬と並ぶ収益源。ガス価格(Ethereum)等
- マイニングプール:個人ハッシュレートを集約、報酬分配。F2Pool、AntPool、Foundry USA等
- 採算性:電気代・ASIC(専用半導体)コスト・気候・通貨価格で変動
環境問題と規制
- エネルギー消費:BitcoinのPoWは年間100TWh超(中規模国家並み)
- 中国マイニング禁止(2021年):中国本土での集中採掘排除
- 規制動向:日本は資金決済法・暗号資産交換業登録、米国SEC・CFTC、EU MiCA規則
- Ethereum The Merge(2022年9月):PoWからPoSへ移行、消費電力99.95%削減
関連技術
- ASIC(Application Specific Integrated Circuit):SHA-256専用半導体、Bitmain Antminer等
- 51%攻撃:マイニングパワーの過半数を握ると改ざん可能(理論的脅威)
- マークル木:取引のハッシュツリーで効率的検証
- UTXO/アカウントモデル:Bitcoin(UTXO)vs Ethereum(アカウント)
- スマートコントラクト:Ethereum以降、コードによる契約自動執行
試験での位置づけ
基本情報・応用情報・情報処理安全確保支援士のITトレンド分野で頻出。直近はWeb3、DeFi(分散型金融)、NFT、DAO、CBDC(中央銀行デジタル通貨:日本のデジタル円検討、欧州のデジタルユーロ)等の最新動向と絡めて出題。
選択肢の発展補足
仮想通貨の決済利用はLightning Network(Bitcoin第2層、マイクロペイメント対応)、Stablecoin(USDT、USDC、DAI等の価格安定通貨)等で実用性向上。日本ではXYM(NEM)、IOST等を扱う交換業者があるが、税制上は雑所得扱い(最高税率55%)で投資メリットは欧米より低い。一方、ブロックチェーン技術自体は仮想通貨を超えてサプライチェーン追跡(IBM Food Trust)、デジタル資産(NFT)、選挙投票、不動産登記等に応用展開しており、技術原理(分散台帳、暗号、合意形成)の理解は不可欠。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問71/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。