基本情報 令和元年度 秋期 問66:ストラテジ系に関する問題
リレーションシップマーケティングの説明はどれか。
- a顧客との良好な関係を維持することで個々の顧客から長期間にわたって安定し た売上を獲得することを目指すサマーケティング手法正答
- b数時間から数日間程度の短期間の時間制限を設け, その時間内だけネット上で 商品を販売するマーケティング手法
- cスマートフォンの GPS 機能を利用し, 現在地に近い店舗の広告を配信するマー ケティング手法
- dテレビ, 新聞, 雑誌などの複数のメディアを併用し, 消費者への多角的なアプ ローチを目指すマーケティング手法
AI解説(初心者・標準・上級)
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答えは a です。
リレーションシップマーケティングは「お客様と長く仲良くする戦略」。
美容院やジムを思い出してください。「1回来てもらって終わり」より「常連さんになってもらう」方が、お店も安定して儲かりますよね。それです。
👉 覚え方:リレーション=関係を長く。一見さんより常連戦略。
ほかの選択肢:b 短時間販売=フラッシュセール/c GPS活用=位置情報マーケ/d 複数メディア=メディアミックス。
なぜこれが正解か
正解は a。リレーションシップマーケティングは、新規顧客獲得より既存顧客との長期的関係構築・維持を重視し、個々の顧客から長期間にわたって安定した売上を獲得することを目指す手法。CRM、ロイヤルティプログラム、サブスクリプションモデルが代表的な実装。
各選択肢の解説
- b 短期間時間制限販売:フラッシュセール。短期集客手法。
- c GPS活用近隣店舗広告:ジオターゲティング/位置情報マーケティング。
- d 複数メディア併用:メディアミックス/マルチチャネルマーケティング。
覚え方・ひっかけ注意
マーケティング戦略の主要分類:
- マスマーケティング:不特定多数(古典的TV広告)
- セグメントマーケティング:層別ターゲティング
- ニッチマーケティング:特定セグメント深堀
- One-to-Oneマーケティング:個別最適化
- リレーションシップマーケティング:長期関係性重視
- エンゲージメントマーケティング:顧客との双方向対話
「長期関係・LTV重視=リレーションシップ」が核心キーワード。
理論的背景
リレーションシップマーケティングはLeonard Berry(1983)が概念提唱、Christian GrönrosやEvert Gummessonら北欧学派が体系化。取引マーケティング(Transactional Marketing)から関係性マーケティング(Relationship Marketing)へのパラダイムシフトの中核概念で、1990年代以降のCRM(Customer Relationship Management)の理論的基盤となった。
主要概念とKPI
- LTV(Customer Lifetime Value):顧客生涯価値。1人の顧客から得られる総収益
- CAC(Customer Acquisition Cost):顧客獲得コスト
- LTV/CAC比:3以上が健全、SaaSの目安
- チャーンレート(解約率):月次・年次の離脱率
- NRR(Net Revenue Retention):既存顧客からの売上維持・拡大率
- NPS(Net Promoter Score):推奨意向
- CSAT(Customer Satisfaction):満足度
- CES(Customer Effort Score):努力スコア
マーケティングの進化
- 1980年代以前:取引中心(4P:Product, Price, Place, Promotion)
- 1990年代:CRM普及、4P→4C(Customer, Cost, Convenience, Communication)
- 2000年代:One-to-One、データベースマーケティング
- 2010年代:マーケティングオートメーション(MA)、コンテンツマーケティング
- 2020年代:CDP(Customer Data Platform)、パーソナライゼーション、生成AI活用、ファーストパーティデータ重視
実装パターン
- ロイヤルティプログラム:ポイント、ステータス、特典
- 会員制/サブスクリプション:Amazon Prime、Netflix、Spotify、AppleOne
- コミュニティマーケティング:オンラインコミュニティ、ユーザイベント、ファンミーティング
- コンテンツマーケティング:教育コンテンツで信頼構築、HubSpot流インバウンド
- オムニチャネル:店舗・EC・アプリ・コールセンタ統合
- ABM(Account Based Marketing):B2B向けに特定アカウントを深耕
- カスタマーサクセス:B2B SaaS、ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ
デジタル時代の進化
- CDP:顧客データ統合プラットフォーム(Treasure Data、Segment、Tealium、Adobe Real-Time CDP)
- MA(Marketing Automation):Marketo、Pardot、HubSpot、Salesforce Marketing Cloud
- CDPファースト戦略:3rd party Cookie廃止(Chrome 2024-25)への対応
- プライバシー強化:GDPR、CCPA、改正個人情報保護法
試験での位置づけ
基本情報・応用情報・ITストラテジスト・中小企業診断士のストラテジ/マーケティング分野で頻出。直近はDXマーケティング、サブスクリプションエコノミー、SaaSビジネスモデルとの連動論点が増加。
選択肢の発展補足
GPS活用の位置情報マーケティングはO2O(Online to Offline)、OMO(Online Merges with Offline)の手法。LINEミニアプリ、Google マイビジネス、Yahoo!プレイス等で実装。プライバシー配慮(位置情報の取得同意、最小限利用、保存期間)が法的要件。メディアミックスは伝統的にTV/新聞/雑誌/ラジオの4マス+デジタル広告(リスティング、ディスプレイ、SNS、動画)で、MMM(Marketing Mix Modeling)で各チャネルROIを統計分析するのが現代の主流。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 令和元年度 秋期 問66/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。