基本情報 平成29年度 春期 問77:ストラテジ系に関する問題
財務諸表のうち, 一定時点における企業の資産, 負債及び純資産を表示し, 企業 の財政状態を明らかにするものはどれか。
- a株主資本等変動計算書
- bキャッシュフロー計算書
- c損益計算書
- d貸借対照表正答
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答えは d「貸借対照表」 です。
貸借対照表(バランスシート、B/S)=ある一日時点の財産スナップショット。
左に「持ってるもの(資産)」、右に「借りているもの(負債)+自分のもの(純資産)」を並べて、左右がピッタリ釣り合う(バランスする)から「貸借対照表」と呼ばれます。
👉 覚え方:B/S=今日時点の家計簿の中身一覧表。
ほかの選択肢:a 株主資本等変動計算書=純資産の変化/b キャッシュフロー計算書=現金の流れ/c 損益計算書(P/L)=1年間の儲け。
なぜこれが正解か
正解は d。貸借対照表(B/S:Balance Sheet)は決算日など一定時点における財政状態を示す財務諸表で、左側に資産、右側に負債と純資産を計上し、左右が一致する(資産=負債+純資産)形式。企業が「いま何を持ち、何を借りているか」のストック情報。
各選択肢の解説
- a 株主資本等変動計算書(S/S):純資産の変動状況を期首から期末まで示す。フロー的だが対象は純資産のみ。
- b キャッシュフロー計算書(C/F):現金の流入・流出を営業・投資・財務の3区分で示すフロー情報。
- c 損益計算書(P/L):一定期間の経営成績(収益・費用・利益)を示すフロー情報。
- d 貸借対照表(B/S):一定時点の財政状態 → 正解。
覚え方・ひっかけ注意
B/S=ストック(時点)、P/L=フロー(期間)の対比は最重要。「○月○日現在」とあればB/S、「○月○日から○月○日まで」とあればP/L。財務三表=B/S・P/L・C/F+株主資本等変動計算書で財務4表が完成。
理論的背景
B/Sは会計の基本等式 資産=負債+純資産(複式簿記の原理)を体現する。資産は流動資産(1年以内に現金化)→固定資産→繰延資産の順、負債は流動負債→固定負債、純資産は株主資本(資本金・資本剰余金・利益剰余金)+その他の包括利益累計額+新株予約権+非支配株主持分の順に表示する。
主要分析指標
- 流動比率=流動資産÷流動負債(短期支払能力、200%超が理想)
- 当座比率=当座資産÷流動負債(より厳しい短期支払能力、100%超)
- 自己資本比率=自己資本÷総資産(安全性、業種によるが40%以上が健全)
- ROA=当期純利益÷総資産(資産効率、P/Lと連動)
- ROE=当期純利益÷自己資本(株主資本効率)
- 負債比率(D/Eレシオ)=負債÷自己資本
IFRS/日本基準の差異
- IFRS:純資産表示の重視、その他包括利益(OCI)の明示。
- 日本基準:のれん償却が原則(IFRSは非償却・減損のみ)、研究開発費の取扱い差異。
- 米国基準(US-GAAP):在庫評価のLIFO許容(日本・IFRSは禁止)。
開示制度
- 金融商品取引法:上場企業は四半期報告書、有価証券報告書を提出。XBRL形式でEDINET公開。
- 会社法:すべての株式会社に決算公告義務(電子公告・官報・新聞)。
試験での位置づけ
FE「ストラテジ/企業会計」分野で毎期出題の頻出領域。財務三表の特定、勘定科目の分類(流動/固定、資産/負債/純資産)、簡易財務指標計算がパターン化。応用情報・ITストラテジストではROIC、EVA、WACC、DCF法まで踏み込む。
選択肢の発展補足
bのC/Fは直接法と間接法があり、間接法(当期純利益から非現金項目を調整)が実務主流。aの株主資本等変動計算書は2006年会社法改正で新設され、自己株式取得や配当など株主資本の動きを明示化。包括利益計算書は2010年導入でP/Lと連結。財務4表+包括利益計算書で財務5表となる。
出典:IPA(情報処理推進機構)公式 基本情報技術者試験 平成29年度 春期 問77/ 公的機関配布資料につき出典明記の上引用。解説は合格ナビによる独自AI解説です。