一般知識41諸法令・行政書士法

行政書士 一般知識 問41:諸法令・行政書士法

行政書士会および日本行政書士会連合会(日行連)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 都道府県ごとに一つの行政書士会が設立されており、行政書士として登録を受けた者はすべて当該都道府県の行政書士会の会員となる。
  • 日本行政書士会連合会は、全国の行政書士会を会員とする法人であり、行政書士の登録事務(行政書士名簿の登録・登録取消し等)を行う権限を有する。
  • 行政書士会は、都道府県知事の監督を受けることはなく、法務省の指導・監督のもとに置かれる。正答
  • 行政書士の登録を受けた者は当然に所属する行政書士会の会員となり、登録を抹消されない限り、自らの意思で行政書士会のみを任意に退会することはできない。
  • 日本行政書士会連合会の設立・会則変更等は、都道府県知事の認可ではなく総務大臣の認可が必要とされている。
正答:行政書士会は、都道府県知事の監督を受けることはなく、法務省の指導・監督のもとに置かれる。

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正答(誤り)はウです。行政書士会は都道府県知事の監督(報告請求・勧告)を受けます(18条の6第1項)。法務省の監督を受けるという記述は誤りです(法務省の管轄は司法書士会等)。行政書士の主管省庁は総務省であり、都道府県においては都道府県知事が監督権限を持ちます。ア(正):行政書士は登録を受けた都道府県の行政書士会に当然に加入します(強制加入制度)。イ(正):行政書士の登録・登録取消し等の名簿管理は日本行政書士会連合会が行います(6条・19条)。エ(正):強制加入制度の下では、登録を受けた者は当然に行政書士会の会員となり、登録が抹消されない限り行政書士会のみを任意に退会することはできません。オ(正):日行連の会則変更等は総務大臣の認可が必要です。

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ウが誤りです。行政書士会と日行連に対する監督権限は以下の通りです。行政書士会への監督:都道府県知事(18条の6第1項「都道府県知事は、行政書士会に対し…報告を求め、又は…勧告することができる」)。日行連への監督:総務大臣(18条の6第2項)。「法務省の指導・監督」というウの記述は完全な誤りです。行政書士の主管省庁は総務省(旧自治省系)であり、法務省が主管する士業(司法書士・法務局業務等)とは管轄が異なります。エについて:強制加入制度の下では、行政書士の登録を受けた者は当然に行政書士会の会員となり(強制加入)、登録が抹消されない限り行政書士会のみを任意に脱退することはできません(エは正しい記述)。なお、会員に対する懲戒処分(戒告・業務停止・業務禁止)は行政書士会ではなく都道府県知事が行うものです(14条)。アの強制加入制度は、行政書士全員が当該都道府県の行政書士会に加入する義務を課すもので、任意加入ではありません。

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【行政書士の監督機構と主管省庁】

行政書士制度の主管は総務省(総務大臣)です。日本行政書士会連合会の監督は総務大臣(行政書士法18条の6第2項)、都道府県行政書士会の監督は都道府県知事(18条の6第1項)が担います。これは行政書士が都道府県単位で登録・活動し、都道府県知事が許可申請等の行政手続の窓口となる業務との親和性から理解できます。弁護士(法務省・弁護士会の自律監督)、税理士(財務省・国税庁)、社会保険労務士(厚生労働省)等と監督省庁が異なることは試験上の引っかけポイントです。

【強制加入制度の憲法上の問題(結社の自由との関係)】

行政書士会の強制加入制度(16条の5)は、日本国憲法21条が保障する「結社の自由」のうち「結社に加入しない自由(消極的自由)」との緊張関係が問題になります。判例は、士業の強制加入については①国家・都道府県が設けた公的規制の枠組みの中での加入であり、②会員の実質的な結社の自由は損なわれていないとして合憲と理解しています。なお士業会と政治献金等の関係では南九州税理士会事件(最判平成8年3月19日)・群馬司法書士会事件(最判平成14年4月25日)が会の目的の範囲を論じた著名判例です。強制加入制度自体の憲法適合性は弁護士会・司法書士会・社会保険労務士会でも一般的に認められています。

【行政書士名簿の管理と登録手続の実際】

日行連が管理する行政書士名簿(6条)には、登録番号・氏名・生年月日・事務所の名称・所在地・登録年月日等が記載されます。登録を受けようとする者は、事務所を設けようとする都道府県の行政書士会を経由して日行連に登録を申請します(6条の2)。日行連は登録申請を審査し、欠格事由(2条の2)に該当しない場合は登録を行います。日行連が登録を拒否した場合、申請者は総務大臣に審査請求ができます。また日行連は一定の事由が生じた場合に登録を抹消する権限も持ちます(7条)。

【上位資格・実務への接続】

弁護士会・行政書士会の強制加入と自治の比較:弁護士会は高度の自律性を持ち、懲戒権・入会審査権を持つのに対し、行政書士会は懲戒権を持たず(懲戒は都道府県知事=14条)、会は会員の品位保持・指導連絡を担うに留まります。行政書士として実務に就く際、行政書士会の会費・研修義務・倫理規程の遵守が求められます。特に日行連が定める「行政書士職務基本規則」等は会員を拘束する規範として機能し、依頼者への誠実義務・守秘義務・非弁行為防止等の行動基準を定めています。

【根拠条文】

行政書士法 第15条(行政書士会の設立)・第16条の5(行政書士会への当然加入=強制加入)・第18条(日行連の設立)・第6条(行政書士名簿への登録)・第18条の6(監督:都道府県知事・総務大臣)

【補足】

行政書士会の監督は都道府県知事(18条の6第1項)、日行連の監督は総務大臣(18条の6第2項)。主管省庁は総務省(法務省ではない)。強制加入制度(16条の5)。登録事務は日行連が実施(6条以下)。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 行政書士法 第15条(行政書士会の設立)・第16条の5(行政書士会への当然加入=強制加入)・第18条(日本行政書士会連合会の設立)・第6条(行政書士名簿への登録)・第18条の6(監督:都道府県知事・総務大臣) 現行法(2026年度基準)に準拠し、根拠条文・判例を明記しています。

関連論点

行政書士会・日本行政書士会連合会の組織・強制加入・指導監督頻出度B

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