危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問13:化学反応式・物質量
物質の燃焼と化学反応に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア炭素を含む可燃物が完全燃焼すると、主に二酸化炭素(CO₂)と水(H₂O)を生じる。
- イ酸素の供給が不十分な状態(不完全燃焼)では、有毒な一酸化炭素(CO)が発生しやすい。
- ウ一酸化炭素(CO)は、それ自体が可燃性のガスで、燃焼するとさらに二酸化炭素になる。
- エ化学反応において、反応の前後で物質を構成する原子の種類と数は保存される(質量保存)。
- オ一酸化炭素(CO)は無害な気体であり、密閉された室内で発生しても人体に危険はない。正答
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誤っているのはオです。一酸化炭素(CO)は有毒な気体で、密閉室内で発生すると中毒の危険があります。「無害」は誤りです。
- ア(正): 完全燃焼でCO₂と水ができる。
- イ(正): 酸素不足の不完全燃焼でCOが出やすい。
- ウ(正): COは可燃性で、燃えるとCO₂になる。
- エ(正): 反応前後で原子の種類と数は保存される(質量保存)。
- オ(誤): COは有毒。無害で危険なしは誤り。
「不完全燃焼→CO(有毒)/完全燃焼→CO₂と水」を押さえます。
燃焼の化学反応と一酸化炭素:
- ア(正): 炭素(と水素)を含む可燃物が完全燃焼すると、主に二酸化炭素(CO₂)と水(H₂O)を生じる(例: 炭化水素の燃焼)。
- イ(正): 酸素の供給が不十分な不完全燃焼では、炭素が二酸化炭素まで酸化されず、有毒な一酸化炭素(CO)やすす(炭素)が発生しやすい。換気不良の燃焼で起こる。
- ウ(正): 一酸化炭素(CO)はそれ自体が可燃性ガスで、燃焼するとさらに酸化されて二酸化炭素(CO₂)になる。
- エ(正): 化学反応の前後で、物質を構成する原子の種類と数は変わらない(質量保存の法則)。反応式の係数を合わせる根拠。
- オ(誤): 一酸化炭素(CO)は強い毒性をもつ。血液中のヘモグロビンと強く結合して酸素の運搬を妨げ、一酸化炭素中毒を引き起こす。密閉室内での発生は極めて危険。「無害」は誤りで、本問の正答。
危険物との関連: 第4類火災や燃焼で換気が不十分だと不完全燃焼でCOが発生し、消火・避難の障害になる。
引っかけパターン: COを「無害」とする(オ)。COは可燃性かつ有毒。完全燃焼(CO₂・水)と不完全燃焼(CO・すす)を区別。
【理論的背景】
可燃物の燃焼は酸化反応であり、酸素が十分にあれば炭素は二酸化炭素まで、水素は水まで完全に酸化されます(完全燃焼)。しかし酸素供給が不十分だと酸化が途中で止まり、一酸化炭素(CO)やすす(炭素粒子)を生じます(不完全燃焼)。一酸化炭素は可燃性であると同時に強い毒性をもち、火災時の死傷の主要因の一つです。化学反応では反応前後で原子が保存される(質量保存の法則)ため、反応式の係数を合わせて量的関係を扱えます。
【実務・条文構造(化学的整理)】
- 完全燃焼: 炭化水素 CₘHₙ + 十分な O₂ → CO₂ + H₂O。炭素はCO₂、水素はH₂Oに。
- 不完全燃焼: 酸素不足で CO(一酸化炭素)やC(すす)が生じる。換気不良・閉鎖空間の燃焼で起こりやすい。
- 一酸化炭素(CO)の性質: 無色・無臭の気体。可燃性(燃焼範囲をもち、燃えるとCO₂になる)。強い毒性——血液中のヘモグロビンと、酸素の数百倍の親和性で結合(カルボキシヘモグロビン)し、酸素の運搬を阻害して一酸化炭素中毒を起こす。無臭ゆえに気づきにくく危険。
- 質量保存の法則: 化学反応の前後で、関与する原子の種類と総数は変わらない。よって反応式は両辺で各原子の数が等しくなるよう係数を調整する。
危険物への接続:
- 第4類危険物の燃焼や火災で、酸素の供給が追いつかない閉鎖空間では不完全燃焼が進み、有毒なCOが発生する。消火活動・避難の大きな障害となる。
- 二酸化炭素消火剤やハロゲン消火剤を密閉空間で使う場合も、酸素濃度低下や分解生成ガスに注意が必要(換気・人体への配慮)。
【試験での位置づけ】
燃焼の化学反応は物理化学で問われます。乙4では複雑な反応式の計算は少なく、(1)完全燃焼でCO₂・水、(2)不完全燃焼でCO(有毒)・すす、(3)COは可燃性かつ有毒、(4)質量保存の法則、が核心です。引っかけはCOを「無害」とする誤り、完全燃焼と不完全燃焼の生成物を取り違える誤りです。火災時のCO発生の危険(中毒・避難障害)と結びつけて理解します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 完全燃焼でCO₂と水。
- イ(正): 不完全燃焼でCOが発生しやすい。
- ウ(正): COは可燃性で、燃えるとCO₂に。
- エ(正): 反応前後で原子の種類と数は保存(質量保存)。
- オ(誤・正答): COは有毒。無害・危険なしは誤り。
【根拠】確立した化学(燃焼反応・質量保存の法則・一酸化炭素の性質)。
【補足】完全燃焼=CO₂と水/不完全燃焼=CO(可燃性かつ有毒)・すす/質量保存の法則/COはヘモグロビンと結合し中毒を起こす。
<!-- 監修確定 2026-06-03: 完全燃焼=CO2と水/不完全燃焼=CO(有毒)/COは可燃性かつ有毒/質量保存 は確立化学と一致。正答オ(COを無害とする=誤り)。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(燃焼の化学反応・質量保存)。炭素を含む物質の完全燃焼でCO₂と水を生成。酸素不足の不完全燃焼でCO(一酸化炭素)が発生。COは可燃性かつ強い毒性(血液中のヘモグロビンと結合して酸素運搬を妨げる)をもつ。化学反応の前後で原子の種類と数は保存される(質量保存の法則)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。