危険物乙四 危険物に関する法令 問15:運搬・移送
移動タンク貯蔵所(タンクローリー)による危険物の移送に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア危険物の移送をする者は、当該危険物を取り扱うことができる危険物取扱者を乗車させなければならない。正答
- イ移動タンク貯蔵所による移送には、危険物取扱者の乗車は不要で、運転者が危険物取扱者でなくてもよい。
- ウ移動タンク貯蔵所には、危険物取扱者の免状を携帯する義務はない。
- エ移動タンク貯蔵所には、消火設備や標識を備える必要はない。
- オ危険物の移送中は、いかなる場合も危険物取扱者が運転を交替してはならない。
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正しいのはアです。タンクローリーで運ぶ「移送」では、その危険物を扱える危険物取扱者を乗車させます。
- ア(正): 移送には危険物取扱者の乗車が必要。
- イ(誤): 「乗車不要」は誤り。移送は乗車が必要(運搬とは違う)。
- ウ(誤): 免状を携帯する義務がある。
- エ(誤): 移動タンク貯蔵所には消火設備・標識が必要。
- オ(誤): 長時間の移送では運転を交替する。一律禁止ではない。
「移送=タンクローリー=危険物取扱者の乗車・免状携帯が必要」。運搬(容器入り・乗車不要)と区別します。
移送の基準(危政令第30条の2):
移送は、移動タンク貯蔵所(タンクローリー)でタンクに危険物を入れたまま運ぶ行為で、容器入りを運ぶ「運搬」とは別の規制が適用されます。
- ア(正): 移送する者は、当該危険物を取り扱える危険物取扱者を乗車させる。乙4の危険物(ガソリン等)なら乙種第4類取扱者等が乗車する。
- イ(誤): 「乗車不要」は運搬の話。移送には危険物取扱者の乗車が必要。
- ウ(誤): 乗車する危険物取扱者は免状を携帯しなければならない。
- エ(誤): 移動タンク貯蔵所には消火設備(自動車用消火器等)や標識(「危」の標識)等を備える基準がある。
- オ(誤): 長時間にわたる移送では、原則として運転要員を確保し交替して運転する等の措置をとる。「いかなる場合も交替禁止」は誤り。
運搬と移送の対比(再確認):
- 運搬: 容器入り。数量問わず規制。取扱者乗車不要。
- 移送: タンクローリー。取扱者乗車・免状携帯が必要。
引っかけパターン: 移送に「乗車不要」とする(イ)、免状携帯を否定する(ウ)。「移送=取扱者乗車・免状携帯」を固定します。
【理論的背景】
移動タンク貯蔵所(タンクローリー)は、危険物をタンクに収納したまま公道を移動するため、固定施設にはない走行中の事故リスク(衝突・転倒・漏えい)を伴います。そこで移送(危政令第30条の2)には、運搬(容器入りの輸送)より踏み込んだ規制が課され、危険物取扱者の乗車・免状携帯、車両の構造・標識・消火設備、長時間移送時の交替運転などが求められます。「運搬」と「移送」の規制差を正確に区別することが法令科目の頻出ポイントです。
【実務・条文構造】
移送の基準(危政令第30条の2・規則):
- 乗車: 移送する危険物を取り扱うことができる危険物取扱者を乗車させる(乙4の危険物なら乙種第4類取扱者等)。
- 免状: 乗車する危険物取扱者は免状を携帯する。
- 点検: 移送開始前に、底弁・マンホール・注入口のふた・消火器等の点検を十分に行う。
- 長時間移送: 連続運転時間が一定を超えるなど長時間にわたる移送では、運転要員を2名以上確保し交替して運転する等の措置をとる(一定の危険物・条件下)。
- 標識・設備: 移動タンク貯蔵所には「危」の標識、自動車用消火器等の消火設備、接地導線(静電気対策)等の基準がある。
- 通知: 一定の危険物の移送では、関係消防機関への経路等の通知が求められる場合がある。
運搬との対比:
- 運搬(第29条): 容器入り。指定数量未満でも基準適用。取扱者乗車は不要。
- 移送(第30条の2): タンクローリー。取扱者乗車・免状携帯が必要。
【試験での位置づけ】
移送は法令科目で頻出です。核心は(1)移送には危険物取扱者の乗車が必要、(2)免状を携帯する、(3)移動タンク貯蔵所には標識・消火設備が必要、(4)長時間移送は交替運転等の措置。最大の引っかけは運搬と移送の混同(移送に乗車不要とする・運搬に乗車を求める)です。「容器=運搬=乗車不要/タンク=移送=乗車・免状必要」を固定し、移動タンク貯蔵所が貯蔵所区分である点(前出)ともリンクさせます。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 移送には当該危険物を扱える取扱者の乗車が必要。
- イ(誤): 乗車不要は運搬の話。移送は乗車必要。
- ウ(誤): 免状の携帯義務がある。
- エ(誤): 移動タンク貯蔵所には消火設備・標識が必要。
- オ(誤): 長時間移送は交替運転等の措置。一律交替禁止は誤り。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 第30条の2、危険物の規制に関する規則。
【補足】移送=タンクローリー=取扱者乗車・免状携帯が必要・標識/消火設備あり・長時間は交替。運搬(容器入り・乗車不要)と区別。
<!-- 監修確定 2026-06-03: 移送=取扱者乗車・免状携帯必要/標識消火設備/長時間は交替 は危政令第30条の2と一致。正答ア。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 第30条の2(移送の基準)、危険物の規制に関する規則。移送する者は当該危険物を取り扱える危険物取扱者を乗車させ、免状を携帯させる。移動タンク貯蔵所には標識・消火設備の基準がある。長時間移送では運転を交替する等の措置をとる。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。