危険物乙四 危険物に関する法令 問72:措置命令・許可取消
製造所等の許可の取消しまたは使用停止命令の事由に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア位置・構造・設備を許可を受けずに変更したときは、許可の取消しまたは使用停止命令の対象となる。
- イ完成検査を受けずに製造所等を使用したときは、許可の取消しまたは使用停止命令の対象となる。
- ウ危険物保安監督者を定めていないとき(選任が必要な施設で)は、使用停止命令の対象となり得る。
- エ政令で定める技術上の基準に適合するよう市町村長等から修理・改造・移転を命じられても従わないときは、許可の取消しまたは使用停止命令の対象となる。
- オ保安講習の受講期限を1日でも過ぎると、その製造所等の許可は自動的に取り消される。正答
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。
誤りはオです。保安講習の未受講で製造所等の許可が自動的に取り消されることはありません(取扱者個人の問題)。
- ア(正): 無許可変更は取消し・使用停止の対象。
- イ(正): 完成検査前使用は対象。
- ウ(正): 保安監督者未選任は使用停止の対象になり得る。
- エ(正): 修理・改造・移転命令違反は対象。
- オ(誤): 保安講習未受講で許可が自動取消しにはならない。
「施設側の違反=取消し・使用停止/講習未受講=取扱者個人の問題」を区別します。
許可取消し・使用停止命令の事由:
市町村長等は、製造所等が次のような場合に許可の取消しまたは使用停止命令を行えます(消防法第12条の2)。
- ア(正): 無許可で位置・構造・設備を変更したとき。
- イ(正): 完成検査を受けずに使用したとき(または仮使用の承認なしの使用)。
- ウ(正): 危険物保安監督者を選任していない(必要な施設で)・選任の届出をしないとき等は使用停止命令の対象になり得る。
- エ(正): 基準適合のための修理・改造・移転命令に従わないとき。
- オ(誤): 保安講習の未受講は、危険物取扱者個人の問題(免状返納命令の対象になり得る)であって、その製造所等の許可が自動的に取り消されるわけではない。
引っかけパターン: 取扱者個人の事由(保安講習未受講)を施設の許可取消しと結びつける(本問のオ)。「施設の違反=施設への命令/取扱者個人=免状への措置」を区別します。
【理論的背景】
危険物保安行政には、施設に対する是正手段(許可の取消し・使用停止命令・措置命令)と、取扱者個人に対する手段(免状の返納命令)があります。乙四では、両者の対象を混同させる引っかけが頻出です。施設の安全に関わる違反は施設への命令、取扱者個人の義務違反(保安講習未受講・免状の不正使用等)は免状への措置、と整理することが核心です。
【許可取消し・使用停止の主な事由(施設側)】
(消防法第12条の2)
- 無許可で位置・構造・設備を変更した。
- 完成検査または仮使用の承認を受けずに使用した。
- 政令の技術基準に適合させるための修理・改造・移転命令(第12条第2項)に従わない。
- 危険物保安監督者の未選任・選任届出の不履行(使用停止命令の対象)。
- 定期点検の未実施・記録の未作成等。
これらは「施設の保安が確保できない」状態に対する是正措置です。
【取扱者個人への措置(免状)】
- 免状の返納命令(消防法第13条の2第5項): 法令違反、保安講習の未受講等。
- 免状は施設の許可とは別の制度で、講習未受講は取扱者の免状に関わる問題です。製造所等の許可が「自動的に取り消される」ことはありません。
【危険物保安行政との接続】
- 措置命令(第11条の5・第12条の2等)には、無許可変更の中止、危険物の除去、施設の修理・移転、危険物の貯蔵取扱基準遵守命令などがあり、段階的に発動されます。
- 「施設→命令・取消し・使用停止」「取扱者→免状返納」という対応の区別が、本論点の最大のポイントです。
【試験での位置づけ】
許可取消し・使用停止は法令でやや細かい論点(頻出度C)ですが、(1)無許可変更・完成検査前使用・基準維持命令違反・保安監督者未選任は施設への取消し/使用停止の事由、(2)保安講習未受講は取扱者個人の問題(免状返納の対象になり得る)で施設許可の自動取消しではない、を押さえます。引っかけは、取扱者個人の事由を施設の許可取消しに結びつける(本問のオ)です。「施設の違反と取扱者個人の違反を分ける」を固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 無許可変更は取消し・使用停止の対象。
- イ(正): 完成検査前使用は対象。
- ウ(正): 保安監督者未選任は使用停止の対象になり得る。
- エ(正): 修理・改造・移転命令違反は対象。
- オ(誤): 保安講習未受講で許可が自動取消しにはならない。
【根拠法令】消防法第12条の2、第13条の2等。
【補足】無許可変更・完成検査前使用・基準維持命令違反・保安監督者未選任は施設の取消し/使用停止事由。保安講習未受講は取扱者個人の問題(免状返納の対象になり得る)で施設許可の自動取消しではない。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 消防法第12条の2(許可の取消し・使用停止命令)等。無許可変更・完成検査前使用・基準維持義務違反(修理改造移転命令違反)・保安監督者未選任等は取消し/使用停止の事由。保安講習の未受講は取扱者個人の問題(免状返納命令の対象になり得る)で、製造所等の許可が自動的に取り消されるものではない。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。