危険物に関する法令86保安距離・保有空地

危険物乙四 危険物に関する法令 問86:保安距離・保有空地

保安距離を保たなければならない製造所等に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 移動タンク貯蔵所(タンクローリー)は、走行中も停車中も保安距離の規定が適用される。
  • 屋外タンク貯蔵所には保安距離の規定が適用されるが、屋内タンク貯蔵所には適用されない。正答
  • 給油取扱所(ガソリンスタンド)には保安距離の規定が必ず適用され、近隣住居から10メートル以上離れなければ設置できない。
  • 地下タンク貯蔵所には保安距離の規定が適用される。
  • 保安距離の規定は、すべての製造所等に対して一律に適用される。
正答:屋外タンク貯蔵所には保安距離の規定が適用されるが、屋内タンク貯蔵所には適用されない。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正しいのはイです。屋外タンク貯蔵所には保安距離が必要で、屋内タンク貯蔵所には不要です。

  • ア(誤): 移動タンク貯蔵所(タンクローリー)は構造・設備の基準はあるが、保安距離の規定は適用されない(場所が移動するため)。
  • イ(正): 屋外タンク貯蔵所=保安距離あり、屋内タンク貯蔵所=保安距離なし。
  • ウ(誤): 給油取扱所には保安距離の規定は適用されない(政令第17条)。
  • エ(誤): 地下タンク貯蔵所には保安距離の規定は適用されない(地下埋設のため)。
  • オ(誤): すべての製造所等に一律適用ではなく、施設区分によって異なる。

「屋外タンク貯蔵所=保安距離あり」「移動タンク・地下タンク・給油取扱所=保安距離なし」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

保安距離が適用される製造所等の区分:

保安距離の規定は、すべての製造所等に一律適用されるわけではありません(オ=誤)。政令の各条で施設ごとに構造・設備基準が定められており、保安距離の規定がある施設とない施設があります。

保安距離が必要な主な施設(適用あり):

  • 製造所(政令第9条)
  • 屋内貯蔵所(政令第10条)
  • 屋外タンク貯蔵所(政令第11条)←(イ=正のポイント)
  • 屋外貯蔵所(政令第15条)
  • 一般取扱所(政令第19条)

保安距離が不要な主な施設(適用なし):

  • 屋内タンク貯蔵所(政令第13条)←(イ=正のポイント)
  • 地下タンク貯蔵所(政令第12条)←(エ=誤の根拠)
  • 移動タンク貯蔵所(政令第15条の2)←(ア=誤の根拠)
  • 簡易タンク貯蔵所・給油取扱所・販売取扱所←(ウ=誤の根拠)

引っかけパターント:

  • 「すべての施設に保安距離あり」とする誤り(オ)
  • 屋内タンクと屋外タンクで保安距離の有無が逆だとする誤り(イの正確な把握)
  • 移動タンク(タンクローリー)にも保安距離があるとする誤り(ア)
上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

保安距離は、事故が発生した際の周辺施設・住民への被害最小化を目的とした空間的安全マージンです。しかし、すべての危険物施設に一律に課すことはできません。例えば移動タンク貯蔵所(タンクローリー)は走行する車両であり、特定の場所に固定した距離要件を満たすことが構造上不可能です。また地下タンク貯蔵所は地下に埋設され、地上の施設への爆風・火炎の伝播リスクが相対的に小さいため、保安距離の代わりに埋設深さ・壁厚・二重殻構造等の構造基準で安全を確保します。

このように施設の形態・位置の固定性・危険物の露出度に応じて、保安距離が課される施設と課されない施設が明確に区分されています。

【実務・条文構造】

各施設の保安距離適用状況(政令各条):

| 施設区分 | 保安距離の適用 |

|---|---|

| 製造所 | あり(政令第9条) |

| 屋内貯蔵所 | あり(政令第10条) |

| 屋外タンク貯蔵所 | あり(政令第11条) |

| 屋内タンク貯蔵所 | なし(政令第13条) |

| 地下タンク貯蔵所 | なし(政令第12条) |

| 移動タンク貯蔵所 | なし(政令第15条の2) |

| 屋外貯蔵所 | あり(政令第15条) |

| 給油取扱所 | なし(政令第17条) |

| 販売取扱所 | なし(政令第18条) |

| 一般取扱所 | あり(政令第19条・製造所の例) |

屋外タンク貯蔵所(地上に設置された大型タンク)は火災・爆発時に周辺への影響が大きいため保安距離が必要ですが、屋内タンク貯蔵所(建物内に設置)はその構造上、保安距離不要とされています。

【試験での位置づけ】

「どの施設に保安距離があるか」は法令A頻出の定番です。(1)屋外タンク貯蔵所=保安距離あり、(2)屋内タンク貯蔵所=保安距離なし、(3)移動タンク・地下タンク・給油取扱所=保安距離なし、を押さえます。引っかけは「すべての施設に一律」(オ)、「移動タンクにも保安距離」(ア)、「給油取扱所も10 m要件あり」(ウ)、「地下タンクにも保安距離あり」(エ)です。施設区分の試験問題では「区分名に含まれる言葉(屋外・屋内・移動・地下等)で特性を推測する」という戦略も有効です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 移動タンク貯蔵所は走行する車両で、保安距離の規定は適用されない。
  • イ(正): 屋外タンク貯蔵所は保安距離あり、屋内タンク貯蔵所は保安距離なし。
  • ウ(誤): 給油取扱所には保安距離の規定は適用されない。
  • エ(誤): 地下タンク貯蔵所には保安距離の規定は適用されない。
  • オ(誤): すべての製造所等に一律適用ではない。

【根拠法令】危険物の規制に関する政令 第9〜19条(各施設の構造・設備基準)。

【補足】屋外タンク貯蔵所=保安距離あり。屋内タンク・地下タンク・移動タンク・給油取扱所=保安距離なし。すべての施設に一律適用ではない。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 保安距離は屋外タンク貯蔵所=あり/屋内タンク・地下タンク・移動タンク・給油取扱所=なしで整理が正しく、イが唯一の正(ア・ウ・エ・オはいずれも誤)で正答一意。設計doc§2-1(保安距離 監修確定)と整合。正答イで確定。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 第9条・第11条・第12条等(保安距離が必要な製造所等)。保安距離が適用される製造所等は、製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所・屋外貯蔵所・一般取扱所等の一部。移動タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・給油取扱所には保安距離の規定が適用されない(政令各条により)。屋内タンク貯蔵所には保安距離不要(第13条)、屋外タンク貯蔵所には保安距離が必要(第11条)。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

保安距離が必要な製造所等の区分頻出度A

危険物に関する法令の他の問題

1
指定数量
2
保安監督者・取扱者制度
3
危険物の定義・分類
4
製造所等の区分
5
許可・承認・届出
6
保安距離・保有空地

科目別に解いて、危険物乙四に合格

法令・物理・化学・性質・火災予防・消火を245問。各問に根拠とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。