第3章 主な医薬品とその作用113主な医薬品とその作用(外皮用薬・しもやけ・あかぎれ・剤形と注意事項)

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問113:主な医薬品とその作用(外皮用薬・しもやけ・あかぎれ・剤形と注意事項)

しもやけ(凍瘡)・あかぎれに用いる外皮用薬の使用方法・剤形選択・注意事項に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 出血や亀裂(あかぎれ)がある皮膚部位にヘパリン類似物質を含む外皮用薬を使用する場合、出血傾向を強める可能性が理論上あり、傷口への直接塗布は添付文書の使用上の注意を確認してから行う必要がある。
  • しもやけ・あかぎれに用いるビタミンE含有外皮用薬は、患部だけでなく患部周辺にも塗り広げることで、血行改善効果を広げることができる。
  • ローション剤(液状の外皮用薬)は有効成分の濃度が高く、軟膏・クリームより皮膚への浸透性が常に高いため、重症のしもやけ・あかぎれには必ずローション剤を選択することが推奨されている。正答
  • 軟膏剤は油性基剤が皮膚表面を覆い、外部刺激(寒冷・乾燥)からの物理的な保護と保湿の効果を発揮するため、乾燥・亀裂を伴うあかぎれに特に適している。
  • しもやけ・あかぎれ用外皮用薬を使用しても数日以上で症状が悪化する場合や、水疱・潰瘍が生じている場合は、医師または薬剤師に相談し受診を検討する必要がある。
正答:ローション剤(液状の外皮用薬)は有効成分の濃度が高く、軟膏・クリームより皮膚への浸透性が常に高いため、重症のしもやけ・あかぎれには必ずローション剤を選択することが推奨されている。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

正答はウ(誤っているもの)です。

「ローション剤は常に軟膏・クリームより浸透性が高い」「重症には必ずローション剤」という断定的な記述は誤りです。剤形の浸透性は有効成分の種類・基剤・病変の状態によって異なります。しもやけ・あかぎれには患部の状態に応じた剤形選択が重要です。

各選択肢の正誤ポイント:

  • ア(正): ヘパリン類似物質を傷口・出血部位に使用する際は添付文書を確認することが適切です。血液凝固異常のある人は相談が必要です。
  • イ(正): ビタミンE含有外皮用薬を患部周辺にも塗ることで血行促進効果を広げるのは一般的な使用方法として認められています。
  • ウ(誤): ローション剤の浸透性が「常に軟膏・クリームより高い」は正確でなく、「重症には必ずローション剤」という記述も根拠がなく誤りです。
  • エ(正): 軟膏は油性基剤で皮膚を覆い保護・保湿するため、乾燥・亀裂を伴うあかぎれに適しています。
  • オ(正): 悪化・水疱・潰瘍があれば受診勧奨が適切です。
標準試験対策の基準レベル

外皮用薬の剤形と特性比較(しもやけ・あかぎれへの適用):

| 剤形 | 基剤の性質 | 特徴 | 適した病変 |

|---|---|---|---|

| 軟膏 | 油性基剤(ワセリン等) | 皮膚保護・保湿性高い・密閉効果 | 乾燥・亀裂(あかぎれ)・皮膚の保護が主目的の場合 |

| クリーム | 水中油型乳剤 | 塗り広げやすい・さらっとした使用感 | 広い範囲・湿潤気味の患部 |

| ローション | 水性溶液・懸濁液 | 浸透しやすいものもあるが、揮発して冷感が出ることがある | 頭皮・毛髪部位・広範囲 |

| ゲル | 水性ゲル基剤 | 冷感・清涼感がある・伸びやすい | 広範囲・速乾性が必要な場合 |

各選択肢の解説:

  • ア(正): ヘパリン類似物質の外用薬は出血傾向のある人・傷口への使用については添付文書を確認することが求められます。出血性疾患や血液凝固異常のある人は使用前に医師等への相談が推奨されます。通常の使用では全身性の抗凝固作用は生じませんが、傷口への直接塗布は注意が必要です。
  • イ(正): ビタミンE含有外皮用薬は患部およびその周辺への塗布が一般的な使用法であり、末梢血管への血行促進効果を広範囲に及ぼすことが期待できます。
  • ウ(誤): 「ローション剤は常に軟膏・クリームより浸透性が高い」という記述は正確ではありません。浸透性は有効成分の種類・基剤の性質・病変の状態によって異なります。また「重症には必ずローション剤」という記述は根拠がなく、重症のしもやけ・あかぎれ(水疱・潰瘍等)は市販薬での自己治療が限界であり、皮膚科受診が推奨されます。
  • エ(正): 軟膏は油性基剤(ワセリン等)が皮膚を覆うことで、寒冷・乾燥といった外部刺激から物理的に皮膚を保護し、経表皮水分蒸散(TEWL)を抑えて保湿効果を発揮します。乾燥・亀裂を伴うあかぎれには、保湿・保護作用の高い軟膏が適しています。
  • オ(正): しもやけ・あかぎれ用外皮用薬を使用して数日以上で改善がない場合や、水疱・潰瘍・感染の徴候がある場合は市販薬による自己治療の限界と判断し、医師・薬剤師への相談および皮膚科受診を勧めることは適切な対応です。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【外皮用薬の剤形薬学・しもやけ重症度判断・受診勧奨の分岐と上位資格接続の深掘り】

外皮用薬の剤形と経皮吸収の薬物動態:

外皮用薬の経皮吸収速度に影響する因子:

1. 有効成分の脂溶性・分子量: 脂溶性が高く分子量が小さい成分ほど角質層を通過しやすい

2. 基剤の種類: 油性基剤(軟膏)は密閉効果(occlusion)で角質の水和が高まり浸透促進

3. 病変の状態: 亀裂・びらんがある部位は角質バリアが破れて吸収が増大

4. 部位差: 手のひら・足の裏は角質が厚く吸収が遅い。顔・腋窩・陰部は薄く吸収が速い

「ローション剤=浸透性が高い」という誤解の根拠:

ローション剤はさらっとした使用感と速い乾燥から「よく浸みこむ」という印象を与えますが、実際には揮発成分が蒸発する過程で冷感を生じたり、水性基剤では角質バリアを超えにくい有効成分もあります。浸透性は剤形単独ではなく、有効成分・基剤・病変の状態の三要素で決まります。

しもやけの重症度評価と対応の分岐(登録販売者の実務):

| 重症度 | 症状の特徴 | 対応 |

|---|---|---|

| 軽症 | 暗赤色・腫脹・かゆみ・灼熱感のみ(水疱・潰瘍なし) | 市販の血行促進外用薬(ビタミンE・ヘパリン類似物質等)+保温・防寒 |

| 中等症 | 水疱・びらんを伴う | 使用制限のある市販薬あり→皮膚科受診推奨 |

| 重症 | 潰瘍・壊死・感染(発赤・腫脹・膿) | 緊急受診(感染・壊疽リスク) |

| 背景疾患疑い | 関節痛・発疹・レイノー現象を伴う | 膠原病・末梢動脈疾患→内科・皮膚科受診 |

ヘパリン類似物質の使用制限を確認すべき状況:

  • 血液凝固異常(先天性凝固因子欠乏症・ワーファリン内服中等)
  • 出血している傷口・湿潤した開放創(吸収増大で全身性影響のリスク)
  • 血栓症治療中(医師との連携が必要)

通常のしもやけ・あかぎれ(亀裂・乾燥・かゆみ)に対する外用ヘパリン類似物質は、正常皮膚に対して全身性抗凝固作用を生じることはほぼありませんが、傷口への塗布は添付文書の確認が必要です。

外皮用薬の剤形選択の実務的指針:

患部の状態に応じた剤形選択のポイント:

  • 乾燥・亀裂・あかぎれ(乾性): 軟膏が最適(油性基剤で密閉→保湿・保護)。冬場の手指・踵の亀裂に向く
  • 滲出液あり・じゅくじゅくした湿潤面: 油性軟膏は不向き(感染リスク)。亜鉛華単軟膏・収斂剤が適切。皮膚科受診が基本
  • 広い範囲の乾燥・しもやけ: クリームが塗布しやすく適切
  • 頭皮・毛髪周辺部位: ローションが適切(毛髪を汚しにくい・さらっとした使用感)

軟膏の密閉効果(occlusive effect)の薬理的意義:

油性軟膏は皮膚表面を油膜で覆うことで、(1)経表皮水分蒸散(TEWL)を抑制して角質を水和→有効成分が浸透しやすくなる(2)外部からの物理的刺激・細菌・乾燥から患部を保護する。この密閉効果はクリーム・ローションには完全には得られない軟膏の特性です。

外用薬の使用上の注意と情報提供の要点(登録販売者の視点):

購入者へ伝えるべき要点:

1. 使用部位・範囲の確認(傷口・粘膜への適用不可のものがある)

2. ヘパリン類似物質製品:出血傾向・血液凝固異常がある場合は医師等に相談

3. ビタミンE製品:一般に安全性が高いが長期使用でも改善がなければ受診を

4. 改善の目安:数日〜1週間で症状の改善傾向がなければ受診を勧める

5. 悪化サイン(水疱・膿・潰瘍・発熱)があればただちに受診勧奨

<!-- 品質ゲート是正: wave3 ch3_98(しもやけ・ヘパリン類似物質/ビタミンE成分特性)との重複を解消するため、論点を「外皮用薬の剤形選択と使用上の注意・重症度判断」に角度変更済み。成分の事実を新規追加せず、剤形の特性(軟膏・クリーム・ローション)という確立した事実をフレームとして活用。事実編集なし。 -->

<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser・品質ゲート編集分の再検証): (1)重大な構造瑕疵を修正——standardセクションが2つあり、前半は旧設問(成分特性版:選択肢イ/ウ/エが「誤」)の残骸で現設問(剤形版・正答ウ)と完全矛盾し正答一意性を破壊していた。前半standardブロック全体を削除し、剤形版standardのみ残した。(2)新正答ウ「ローション剤は常に軟膏・クリームより浸透性が高い/重症には必ずローション剤」は誤り→経皮吸収は有効成分・基剤・病変状態の三要素で決まり、油性軟膏の密閉効果(occlusion)で浸透が高まる場合もあるため「常に」「必ず」は誤り=正答ウ妥当。新規導入事実(軟膏=油性基剤で保護・保湿/乾燥亀裂のあかぎれに適、剤形の浸透性は一般傾向で断定不可)は薬学的に正確。(3)タイトル行の閉じ括弧抜けを補正。段差性b<s<a・format維持。 -->

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章 第13節「外皮用薬」(しもやけ・あかぎれ・剤形の特徴)

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章 第13節「外皮用薬」(しもやけ・血行促進成分) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

関連論点

しもやけ・あかぎれ用外皮用薬の剤形選択と使用上の注意(軟膏・クリーム・ローション頻出度B

第3章 主な医薬品とその作用の他の問題

1
主な医薬品とその作用(かぜ薬・解熱鎮痛薬)
2
主な医薬品とその作用(アレルギー薬・抗ヒスタミン薬)
3
主な医薬品とその作用(漢方処方・生薬)
4
主な医薬品とその作用(かぜ薬)
5
主な医薬品とその作用(鎮咳去痰薬)
6
主な医薬品とその作用(胃腸薬・制酸薬)

章別に解いて、登録販売者に合格

全5章のオリジナル問題。各問に出典(厚労省手引き)とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。