基礎的な物理学及び基礎的な化学11酸化還元・酸化熱

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問11:酸化還元・酸化熱

酸化・還元および自然発火に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 物質が酸素と化合することを酸化といい、酸化物から酸素を奪うことを還元という。
  • 燃焼は、可燃物が酸素と急激に化合して光と熱を出す酸化反応である。
  • 乾性油をしみ込ませた布などを通風の悪い場所に積んでおくと、酸化熱が蓄積して自然発火することがある。
  • 自然発火は、外部から点火源を与えなくても、物質内部の発熱が蓄積して発火点に達することで起こる。
  • 酸化反応はすべて熱を吸収する反応(吸熱反応)であり、温度の上昇を伴うことはない。正答
正答:酸化反応はすべて熱を吸収する反応(吸熱反応)であり、温度の上昇を伴うことはない。

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誤っているのはオです。燃焼や自然発火のような酸化反応は熱を出す(発熱)反応で、温度が上がります。「すべて吸熱で温度上昇しない」は誤りです。

  • ア(正): 酸化=酸素と化合、還元=酸素を奪う。
  • イ(正): 燃焼は急激な酸化(発熱)。
  • ウ(正): 乾性油の布は酸化熱の蓄積で自然発火することがある。
  • エ(正): 自然発火は内部の発熱蓄積で発火点に達して起こる。
  • オ(誤): 酸化反応(燃焼・自然発火)は発熱。吸熱で温度上昇なしは誤り。

「酸化は発熱(燃焼・自然発火)/乾性油は自然発火に注意」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

酸化・還元と酸化熱による自然発火:

  • ア(正): 酸化=物質が酸素と化合する(広義には電子を失う)反応。還元=酸化物から酸素を奪う(電子を得る)反応。酸化と還元は必ず同時に起こる(酸化還元反応)。
  • イ(正): 燃焼は、可燃物が酸素と急激に化合し、光と熱を出す酸化反応。
  • ウ(正): 乾性油(あまに油等、ヨウ素価が高い油)をしみ込ませた布・ぼろ・紙くずを通風の悪い場所に積むと、空気中の酸素でゆっくり酸化が進み、生じた酸化熱が放熱できず蓄積して発火点に達し、自然発火することがある。
  • エ(正): 自然発火は、外部の点火源なしに、物質内部の発熱(酸化熱・分解熱・吸着熱・発酵熱等)が蓄積して温度が上がり、発火点に達して燃え出す現象。
  • オ(誤): 燃焼・自然発火などの酸化反応は発熱反応で温度上昇を伴う。「すべて吸熱で温度上昇しない」は誤りで、本問の正答。

乾性油の整理: ヨウ素価130以上が乾性油(半乾性油100〜130、不乾性油100以下)。ヨウ素価が高いほど酸化されやすく自然発火しやすい。

引っかけパターン: 酸化反応を「吸熱・温度上昇なし」とする(オ)。酸化(燃焼・自然発火)は発熱。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

酸化とは物質が酸素と化合する反応(広義には電子を失う反応)で、還元はその逆です。両者は必ず対で起こります。燃焼は酸化が急激に進み多量の光と熱を出す現象ですが、酸化はゆっくり進むこともあり、その際に発生する熱(酸化熱)が外へ逃げずに蓄積すると、点火源がなくても温度が上がって発火点に達し、自然発火に至ります。乾性油の自然発火はこの典型例で、危険物の貯蔵・取扱いで重要なリスクです。

【実務・条文構造(化学的整理)】

  • 酸化・還元: 酸化=酸素と化合/電子を失う。還元=酸素を奪う/電子を得る。酸化剤は相手を酸化し自らは還元される物質、還元剤はその逆。第1類(酸化性固体)・第6類(酸化性液体)は強い酸化剤。
  • 燃焼=急激な酸化(発熱・発光)。
  • 自然発火: 外部点火源なしに、内部の発熱(酸化熱・分解熱・吸着熱・重合熱・発酵熱)が蓄積し発火点に達して燃焼が始まる現象。発熱量が放熱量を上回ると蓄熱が進む。
  • 乾性油の自然発火: 乾燥性の高い植物油(あまに油・きり油等)はヨウ素価が高く、二重結合が多いため空気中で酸化されやすい。布・ぼろにしみ込ませて通風の悪い場所に積むと、酸化熱が放熱されず蓄積して自然発火する。ヨウ素価130以上が乾性油(半乾性油100〜130、不乾性油100以下)で、ヨウ素価が高いほど危険。
  • 防止: 通風・換気をよくして放熱させる、油のしみ込んだ布を密閉せず広げて乾かす・水に浸ける、堆積しない。

危険物への接続:

  • 動植物油類(第4類)のうち乾性油は、引火点は高い(250℃未満)ものの、酸化熱による自然発火の危険があり、貯蔵・廃棄に注意を要する。

【試験での位置づけ】

酸化還元・自然発火は物理化学・性質で問われます。核心は(1)酸化=酸素と化合、還元=その逆、(2)燃焼・自然発火は発熱(酸化)反応、(3)乾性油(ヨウ素価130以上)は酸化熱の蓄積で自然発火、(4)自然発火は点火源なしで内部発熱の蓄積による。引っかけは酸化反応を「吸熱・温度上昇なし」とする誤りです。乾性油・ヨウ素価・通風不良の蓄熱という自然発火の条件を、動植物油類(性質科目)とリンクさせて覚えます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 酸化=酸素と化合、還元=酸素を奪う。
  • イ(正): 燃焼は急激な酸化(発熱)。
  • ウ(正): 乾性油の布は酸化熱の蓄積で自然発火し得る。
  • エ(正): 自然発火は内部の発熱蓄積で発火点に達して起こる。
  • オ(誤・正答): 酸化反応(燃焼・自然発火)は発熱。吸熱・温度上昇なしは誤り。

【根拠】確立した化学(酸化還元・酸化熱・自然発火)。

【補足】酸化=酸素と化合(発熱を伴うものが多い)/自然発火=点火源なしの内部発熱の蓄積/乾性油(ヨウ素価130以上)は酸化熱で自然発火しやすい。

<!-- 監修確定 2026-06-03: 酸化還元・燃焼=発熱酸化・乾性油(ヨウ素価130以上)の自然発火 は確立化学/設計書S8と一致。正答オ(酸化を吸熱・温度上昇なしとする=誤り)。誤りなし。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(酸化還元・酸化熱・自然発火)。酸化=酸素との化合(または電子を失う反応)、還元=その逆。燃焼は急激な酸化(発熱)。乾性油(ヨウ素価が高い)は空気中で酸化されやすく、酸化熱が蓄積すると自然発火する。酸化反応の多く(燃焼・自然発火等)は発熱反応で温度上昇を伴う。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

酸化・還元と酸化熱による自然発火頻出度B

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
6
熱量・比熱・熱膨張・熱移動

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