危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問15:金属の性質・イオン化傾向
金属の一般的な性質およびイオン化傾向に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア金属は一般に電気や熱をよく伝え、特有の金属光沢をもち、展性・延性を示す。
- イ金属のイオン化傾向とは、金属が水溶液中で陽イオンになろうとする性質の大小を表したものである。
- ウイオン化傾向の大きい金属ほど酸化されやすく(さびやすく)、反応性が高い。
- エナトリウムやカリウムなどイオン化傾向の非常に大きい金属は、水と激しく反応して水素を発生する。
- オ金属は電気を通さない不良導体であり、いずれも常温で気体として存在する。正答
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誤っているのはオです。金属は電気をよく通す良導体で、ほとんどが常温で固体です(水銀のみ液体)。「不良導体・気体」は誤りです。
- ア(正): 金属は電気・熱の良導体、金属光沢・展性・延性をもつ。
- イ(正): イオン化傾向=陽イオンになろうとする性質の大小。
- ウ(正): イオン化傾向が大きいほど酸化されやすく反応性が高い。
- エ(正): ナトリウム・カリウムは水と激しく反応し水素を発生。
- オ(誤): 金属は良導体で常温は固体(水銀除く)。不良導体・気体は誤り。
「金属=良導体・固体・展性延性」を押さえます。
金属の性質とイオン化傾向:
- ア(正): 金属は一般に電気・熱の良導体で、金属光沢をもち、たたくと広がる展性・引き延ばせる延性を示す。
- イ(正): イオン化傾向は、金属が水溶液中で電子を失って陽イオンになろうとする性質の大小を順に並べたもの。
- ウ(正): イオン化傾向が大きい金属ほど酸化されやすく(さびやすく)、反応性が高い。逆に小さい金(Au)・白金(Pt)等は安定。
- エ(正): イオン化傾向の非常に大きいアルカリ金属(ナトリウムNa・カリウムK等)は、水と激しく反応して水素を発生し発火・爆発の危険がある(これらは第3類の禁水性物質)。
- オ(誤): 金属は電気をよく通す良導体で、常温では大部分が固体(液体は水銀のみ)。「不良導体・常温で気体」は明確な誤りで、本問の正答。
危険物との関連: 第4類(有機化合物・電気不良導体)と対照的に、金属は電気の良導体。ナトリウム・カリウム等の禁水性は第3類で扱う(第4類ではない)。
引っかけパターン: 金属を「不良導体・気体」とする(オ)。金属は良導体・固体(水銀除く)。
【理論的背景】
金属は自由電子をもつため電気・熱をよく伝え、金属光沢・展性・延性を示します。水溶液中では電子を放出して陽イオンになりやすく、そのなりやすさの順を「イオン化傾向」といいます。イオン化傾向が大きい金属ほど酸化されやすく(電子を失いやすく)反応性が高く、さびやすい・酸や水と反応しやすいといった性質を示します。乙4で直接問われることは多くありませんが、金属の良導体性は第4類(有機化合物=電気不良導体)との対比で、また反応性は禁水性金属(第3類)の理解で役立ちます。
【実務・条文構造(化学的整理)】
金属の一般的性質:
- 電気・熱の良導体(自由電子による)。
- 金属光沢をもつ。
- 展性(たたくと広がる)・延性(引き延ばせる)。
- 常温で固体(例外は水銀=常温で液体)。
イオン化傾向(大→小の代表順):
K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H)>Cu>Hg>Ag>Pt>Au
- 大きい側(K・Ca・Na等): 酸化されやすく、水や酸と激しく反応。アルカリ金属(Na・K)は水と反応して水素を発生し発火する(第3類の禁水性物質)。
- 水素(H)より大きい金属: 酸に溶けて水素を発生。
- 小さい側(Cu・Ag・Pt・Au等): 安定でさびにくい。
危険物との接続:
- 金属は電気の良導体である点が、電気不良導体である第4類(有機化合物・石油類)との対比になる。石油類は不良導体ゆえ静電気を蓄積するが、金属は良導体ゆえ接地(アース)により電荷を逃がせる——静電気対策で接地が有効なのはこの性質による。
- イオン化傾向の大きいナトリウム・カリウム等の金属は第3類(自然発火性・禁水性物質)で、水と激しく反応するため注水消火が禁忌。第4類とは別の類だが、性質の理解として押さえる。
【試験での位置づけ】
金属の性質・イオン化傾向は物理化学で出ることがあります。乙4では深い計算は問われず、(1)金属は電気・熱の良導体・金属光沢・展性延性・常温固体(水銀除く)、(2)イオン化傾向=陽イオンへのなりやすさ、(3)大きいほど酸化されやすく反応性が高い、(4)アルカリ金属は水と激しく反応、が核心です。引っかけは金属を「不良導体・気体」とする誤りです。金属の良導体性(接地が有効)と石油類の不良導体性(静電気蓄積)の対比で覚えると、静電気対策の理解が深まります。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 金属は良導体・金属光沢・展性延性。
- イ(正): イオン化傾向=陽イオンへのなりやすさの大小。
- ウ(正): イオン化傾向が大きいほど酸化されやすく反応性が高い。
- エ(正): アルカリ金属は水と激しく反応し水素を発生。
- オ(誤・正答): 金属は良導体・常温で固体(水銀除く)。不良導体・気体は誤り。
【根拠】確立した化学(金属の性質・イオン化傾向)。
【補足】金属=電気熱の良導体・金属光沢・展性延性・常温固体(水銀除く)/イオン化傾向が大きいほど酸化されやすい/金属の良導体性は接地(静電気対策)に有効。
<!-- 監修確定 2026-06-03: 金属の性質(良導体/金属光沢/展性延性/常温固体・水銀除く)・イオン化傾向は確立化学と一致。正答オ(不良導体・気体=誤り)。誤りなし。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(金属の性質・イオン化傾向)。金属は電気・熱の良導体で金属光沢・展性・延性をもち、常温で固体(水銀を除く)。イオン化傾向は陽イオンへのなりやすさの順列で、大きいほど酸化されやすく反応性が高い。アルカリ金属(Na・K等)は水と激しく反応して水素を発生する。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。