基礎的な物理学及び基礎的な化学28静電気

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問28:静電気

静電気の発生・蓄積の防止に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 液体を配管で送るとき、流速を速くするほど静電気の発生は少なくなる。
  • 容器や配管を接地(アース)し、湿度を高く保ち、液体の流速を遅くすることは、いずれも静電気対策として有効である。正答
  • 湿度が低い(乾燥した)環境ほど、静電気は蓄積しにくく放電しにくい。
  • 静電気は電気をよく通す導体(金属)に最も蓄積しやすい。
  • 静電気の放電火花は、可燃性蒸気の点火源にはなり得ない。
正答:容器や配管を接地(アース)し、湿度を高く保ち、液体の流速を遅くすることは、いずれも静電気対策として有効である。

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正しいのはイです。静電気対策は、(1)接地(アース)で逃がす、(2)湿度を高くする、(3)流速を遅くする、が基本です。

  • ア(誤): 流速を速くすると静電気は増える(少なくなるは逆)。
  • イ(正): 接地・加湿・流速を遅くするは、いずれも有効。
  • ウ(誤): 乾燥(湿度が低い)ほど静電気はたまりやすい
  • エ(誤): 静電気は不良導体にたまりやすい(導体は逃げる)。
  • オ(誤): 放電火花は可燃性蒸気の点火源になる。

「接地・加湿・流速制限で対策/乾燥・高流速で危険」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

静電気の発生と防止:

石油類などの不良導体(電気を通しにくい液体)は、配管内の流動・ろ過・注入・かくはん・摩擦などで静電気が発生し、逃げ場がないと蓄積します。蓄積した静電気が放電すると火花が生じ、可燃性蒸気の点火源になります(オ=誤:点火源になる)。

発生・蓄積を増やす条件:

  • 流速が速いほど発生量が増える(ア=誤:速いと少ないは逆)。
  • 湿度が低い(乾燥)ほど蓄積しやすい(ウ=誤:乾燥でたまりやすい)。
  • 不良導体ほどたまりやすい(エ=誤:導体は逃げる)。

防止策(イ=正):

  • 接地(アース)・ボンディング: 静電気を大地へ逃がす。
  • 加湿(湿度を高く): 空気中の水分を通じて電気が逃げやすくする。
  • 流速制限: ゆっくり流して発生を抑える。
  • 除電(除電器の使用)、導電性材料の使用、人体の帯電防止(帯電防止靴・服)。

引っかけパターン:

  • 流速を速くすると安全とする逆転(ア)
  • 乾燥で静電気がたまりにくいとする逆転(ウ)
  • 導体に最もたまるとする誤り(エ)

「接地・加湿・流速制限/乾燥・高流速・不良導体で危険」を固定します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

静電気は、異なる物質が接触・分離するときに電荷が偏って生じます。石油類のような不良導体(電気抵抗が大きい液体)は、配管を流れる・ろ過される・タンクへ注入される・かくはんされるといった際に静電気を発生し、電気が逃げにくいため蓄積します。蓄積した電荷の電位が高まると、付近の導体との間で放電火花が飛びます。第4類危険物のまわりには可燃性蒸気が滞留しているため、この火花が点火源となって引火・爆発を起こします。給油中や注油中の火災の多くがこの静電気放電によるものです。

【発生・蓄積を左右する条件】

  • 流速: 配管内の液体の流速が速いほど、また配管が長く・細いほど静電気の発生量が増えます。注入初期はゆっくり流す(流速制限)。
  • 湿度: 湿度が高いほど、空気中の水分を介して電荷が逃げやすく、蓄積しにくくなります。逆に冬季の乾燥時は帯電・放電が起こりやすい。
  • 物質の導電性: 電気を通しにくい不良導体ほど蓄積しやすい。導体(金属)は接地されていれば電荷が逃げる。

【防止策(危険物との接続)】

  • 接地(アース)・ボンディング: タンク・配管・移動タンク貯蔵所(ローリー)等を大地に接続し、発生した静電気を逃がす。異なる金属体同士を導線でつなぐ(ボンディング)ことで電位差をなくす。給油時のローリーと地下タンクの接地は法令上も求められる。
  • 流速制限: 注入の初期は流速を抑え、静電気の発生を減らす。
  • 加湿: 作業環境の湿度を高く保つ。
  • 除電・その他: 除電器の使用、人体の帯電防止(帯電防止靴・衣類)、混合物への帯電防止剤添加、注入口を液中に入れて液はね・かくはんを避ける等。

これらは、燃焼の三要素のうち点火源を断つ対策として位置づけられます(可燃物・酸素は除けないため、点火源の管理が重要)。

【試験での位置づけ】

静電気は乙四の最重要論点の一つで、(1)石油類(不良導体)で発生・蓄積、(2)流速が速い・乾燥・不良導体で発生/蓄積が増える、(3)対策は接地・加湿・流速制限・除電、(4)放電火花は点火源になる、の各点が頻出です。誤答は「流速を速くすると安全」「乾燥でたまりにくい」「導体に最もたまる」「火花は点火源にならない」のように、すべて逆に作られます。「電気を逃がす(接地)・通りやすくする(加湿)・発生を減らす(流速制限)」という3方向の対策と、「乾燥・高流速・不良導体は危険」という3条件を対で覚えれば、確実に得点できます。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): 流速を速くすると静電気の発生は増える。少なくなるは逆。
  • イ(正): 接地・加湿・流速制限はいずれも有効な静電気対策。
  • ウ(誤): 湿度が低い(乾燥)ほど静電気は蓄積しやすい。
  • エ(誤): 静電気は不良導体に蓄積しやすい。導体(接地時)は逃げる。
  • オ(誤): 放電火花は可燃性蒸気の点火源になり得る。

【根拠】静電気の発生・蓄積・防止(確立した物理学)。

【補足】石油類(不良導体)で帯電。流速速い・乾燥・不良導体で危険。対策=接地・加湿・流速制限・除電。放電火花は点火源。点火源を断つ対策。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 静電気の発生・蓄積・防止の確立した物理学。静電気は不良導体(石油類等)で蓄積しやすく、流動・ろ過・注入・摩擦で発生。流速が速いほど発生量が増える。対策は接地(アース/ボンディング)・加湿(湿度を高く)・流速制限・除電。放電火花は可燃性蒸気の点火源となる。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

静電気の発生防止(接地・湿度・流速頻出度A

基礎的な物理学及び基礎的な化学の他の問題

1
燃焼(引火点・発火点・燃焼範囲)
2
静電気
3
物質の三態・状態変化
4
密度・比重
5
熱量・比熱・熱膨張・熱移動
6
熱量・比熱・熱膨張・熱移動

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