基礎的な物理学及び基礎的な化学27燃焼の三要素・燃焼形態

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問27:燃焼の三要素・燃焼形態

化学反応に伴う熱(反応熱)に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 物質が燃焼する反応は、熱を発生する発熱反応である。正答
  • 発熱反応では、反応によって周囲の温度が低下する。
  • すべての化学反応は熱を吸収する吸熱反応である。
  • 燃焼で発生する熱量(燃焼熱)は、可燃物の種類によらず常に一定である。
  • 中和反応や金属と酸の反応は、いずれも熱を吸収する吸熱反応である。
正答:物質が燃焼する反応は、熱を発生する発熱反応である。

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正しいのはアです。物が燃える(燃焼する)のは、熱を出す発熱反応です。

  • ア(正): 燃焼は発熱反応(熱を発生)。
  • イ(誤): 発熱反応では周囲の温度は上がる(低下は逆)。
  • ウ(誤): すべての反応が吸熱ではない。発熱反応も多い。
  • エ(誤): 燃焼熱は可燃物の種類で異なる
  • オ(誤): 中和・金属と酸の反応は発熱反応(吸熱ではない)。

「燃焼=発熱反応/発熱なら周囲は温まる/燃焼熱は物質で異なる」を押さえます。

標準試験対策の基準レベル

反応熱(発熱反応と吸熱反応):

化学反応では、反応の前後でエネルギーの差が熱として出入りします。

  • 発熱反応: 熱を放出する反応。反応で周囲の温度が上がる。例:燃焼、中和、金属と酸の反応、多くの酸化反応(ア=正、イ=誤:温度低下は逆、オ=誤:中和等は発熱)。
  • 吸熱反応: 熱を吸収する反応。周囲の温度が下がる。例:一部の分解反応など(すべての反応が吸熱ではない=ウ=誤)。

燃焼熱:

  • 可燃物1モル(または単位量)が完全燃焼するときに発生する熱量。物質の種類によって異なる(エ=誤)。発熱量の大きい物質ほど燃えたときに高温・多量の熱を生じる。

引っかけパターン:

  • 発熱反応で周囲が冷えるとする逆転(イ)
  • すべての反応を吸熱とする誤り(ウ)
  • 燃焼熱を物質によらず一定とする誤り(エ)
  • 中和・金属と酸の反応を吸熱とする誤り(オ)

「燃焼・中和・金属と酸→発熱/発熱なら周囲は温まる/燃焼熱は物質ごとに違う」を固定します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

化学反応では、反応物がもつ化学エネルギー(結合のエネルギー)と生成物がもつ化学エネルギーに差があり、その差がとして出入りします。生成物のエネルギーが反応物より低いと、余ったエネルギーが熱として放出され(発熱反応)、逆に生成物のほうが高いと、不足分を周囲から吸収します(吸熱反応)。この反応に伴う熱を反応熱といい、燃焼に伴うものを特に燃焼熱といいます。

【発熱反応の代表例】

  • 燃焼: 可燃物と酸素の急激な酸化反応。多量の熱と光を発する代表的な発熱反応。
  • 中和: 酸と塩基の反応(塩+水)。多量の熱を発する(中和熱)。
  • 金属と酸の反応: 例えば鉄と塩酸の反応など、水素を発生しつつ発熱する。
  • 酸化熱の蓄積による自然発火: 動植物油(乾性油)が空気中の酸素とゆっくり酸化反応する際の発熱(酸化熱)が、放熱できずに蓄積すると温度が上がり、ついには発火に至る。これは「ゆっくりした発熱反応」が断熱的に進んだ結果です。

【危険物との接続】

反応熱・燃焼熱は、危険物の危険性評価の基礎です。

  • 燃焼熱の大小: 燃焼熱が大きい危険物ほど、燃えたときに高温・大量の熱を生じ、消火が困難で被害が大きくなります。燃焼熱は物質固有の値で、種類により異なります。
  • 自然発火(酸化熱): 乾性油(ヨウ素価130以上)は酸化反応の発熱(酸化熱)が大きく、布や繊維に染み込んで表面積が大きい・通風が悪い状態だと熱がこもり自然発火します。発熱反応+熱の蓄積=自然発火という構図です。
  • 混触発熱: 酸化性物質と還元性物質、特定の薬品同士を混ぜると激しい発熱・発火を起こすことがあり、性質の異なる危険物を不用意に混ぜない(混載・混合の禁止)ことが安全管理の基本です。
  • 冷却消火: 燃焼は発熱反応なので、その熱を奪って可燃物の温度を引火点・燃焼点未満に下げれば燃焼が止まります(冷却消火)。発熱反応であることが冷却消火の前提です。

【試験での位置づけ】

反応熱は、(1)燃焼・中和・金属と酸の反応は発熱反応、(2)発熱反応では周囲の温度が上がる、(3)燃焼熱は物質ごとに異なる、(4)すべての反応が吸熱ではない、の各点が問われます。誤答は「発熱反応で周囲が冷える」「燃焼熱は一定」「中和は吸熱」のように、発熱・吸熱の向きや一定性を取り違えて作られます。「燃える・中和する・金属が酸に溶ける=熱が出る(発熱)」と代表例で覚え、自然発火(酸化熱の蓄積)まで結びつけると、性質科目の動植物油の論点ともつながります。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 燃焼は熱を発生する発熱反応。
  • イ(誤): 発熱反応では周囲の温度が上がる。低下は逆。
  • ウ(誤): すべての反応が吸熱ではない。発熱反応も多い。
  • エ(誤): 燃焼熱は可燃物の種類により異なる。一定ではない。
  • オ(誤): 中和・金属と酸の反応は発熱反応。吸熱は誤り。

【根拠】反応熱(発熱反応・吸熱反応)・燃焼熱(確立した化学)。

【補足】燃焼・中和・金属と酸=発熱反応。発熱なら周囲は温まる。燃焼熱は物質ごとに異なる。酸化熱の蓄積→自然発火(乾性油)の理解の基礎。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 熱化学・反応熱の確立した化学。反応に伴い熱を放出する反応を発熱反応、吸収する反応を吸熱反応という。燃焼・中和・多くの酸化反応は発熱反応。燃焼熱(発熱量)は可燃物の種類により異なる。発熱反応では周囲の温度が上がる。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

関連論点

熱化学・反応熱(発熱反応と吸熱反応頻出度B

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科目別に解いて、危険物乙四に合格

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