危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問49:化学反応式・物質量
炭素と水素からなる有機化合物(炭化水素)の燃焼に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア炭化水素が完全燃焼すると、二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を生じる。正答
- イ炭化水素が完全燃焼すると、一酸化炭素(CO)と水素(H2)を生じる。
- ウ酸素の供給が不足すると、完全燃焼が進み二酸化炭素のみを生じる。
- エ不完全燃焼では、有毒な一酸化炭素は発生しない。
- オ炭化水素の燃焼には酸素は不要である。
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正しいのはアです。炭化水素が完全燃焼すると二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を生じます。
- ア(正): 完全燃焼→CO2+H2O。
- イ(誤): 完全燃焼でCO・H2は生じない(COは不完全燃焼)。
- ウ(誤): 酸素不足は不完全燃焼(COが発生)。
- エ(誤): 不完全燃焼では有毒なCOが発生する。
- オ(誤): 燃焼には酸素が必要。
「完全燃焼=CO2+H2O/酸素不足=不完全燃焼でCO発生」を押さえます。
有機化合物(炭化水素)の燃焼:
炭素と水素からなる炭化水素(ガソリン・灯油等の主成分)が燃えると、酸素の量で生成物が変わります。
- ア(正): 完全燃焼(酸素が十分)では、炭素が二酸化炭素(CO2)に、水素が水(H2O)になる。
- イ(誤): 完全燃焼でCO・H2は生じない。一酸化炭素(CO)は酸素不足の不完全燃焼の生成物。
- ウ(誤): 酸素の供給が不足すると不完全燃焼となり、CO(一酸化炭素)やすす(炭素)を生じる。「二酸化炭素のみ」は誤り。
- エ(誤): 不完全燃焼では有毒な一酸化炭素(CO)が発生する(換気不良の中毒の原因)。
- オ(誤): 燃焼には酸素(酸素供給源)が必要(燃焼の三要素の一つ)。
引っかけパターン: 完全燃焼でCOが出るとする、酸素不足を完全燃焼とする(本問のウ)、不完全燃焼でCOが出ないとする(エ)。「完全燃焼=CO2+H2O/酸素不足=CO・すす」を固定します。
【理論的背景】
ガソリン・灯油などの第4類危険物は、主成分が炭素と水素からなる炭化水素です。これらが燃焼すると、炭素は二酸化炭素に、水素は水になります。ただし、酸素供給が不十分だと完全に酸化されず、一酸化炭素(CO)やすす(未燃の炭素)が生じます。乙四では、完全燃焼と不完全燃焼の生成物の違い、とくに有毒なCOの発生が問われます。
【完全燃焼と不完全燃焼】
- 完全燃焼(酸素十分): 炭化水素 + 酸素 → 二酸化炭素(CO2)+ 水(H2O)。例: メタン CH₄+2O₂→CO₂+2H₂O。青白い炎で効率よく燃える。
- 不完全燃焼(酸素不足): 一酸化炭素(CO)やすす(炭素)が生じる。赤黄色のすすけた炎。COは無色無臭で毒性が強く、血液中のヘモグロビンと結合して酸素運搬を妨げ、中毒(最悪は死亡)を起こす。
- 不完全燃焼は、換気が悪い・空気の供給が足りない状況で起こりやすい。
【危険物との接続】
- 火災時の危険: 第4類火災や室内での燃焼では、酸素が不足して一酸化炭素中毒の危険が高まります。火災現場の煙には大量のCOが含まれます。
- 二酸化炭素消火剤: CO2は窒息消火に使われますが、密閉空間で大量に放出すると酸欠の危険があるため、使用後の換気が必要です(COとCO2の区別も重要:CO=有毒な不完全燃焼生成物、CO2=完全燃焼生成物かつ消火剤)。
- 換気を確保して可燃性蒸気を滞留させない予防は、不完全燃焼によるCO発生の抑制にもつながります。
【試験での位置づけ】
有機化合物の燃焼は物理化学で標準的な論点(頻出度B)です。核心は、(1)完全燃焼=CO2+H2O、(2)酸素不足=不完全燃焼でCO・すす、(3)COは有毒(中毒の原因)、(4)燃焼には酸素が必要、です。引っかけは、酸素不足を完全燃焼とする(本問のウ)、不完全燃焼でCOが出ないとする(エ)、完全燃焼でCOが出るとする、です。「完全=CO2+H2O/不足=CO・すす(有毒)」を固定します。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 完全燃焼でCO2とH2Oを生じる。
- イ(誤): 完全燃焼でCO・H2は生じない。
- ウ(誤): 酸素不足は不完全燃焼(COが発生)。
- エ(誤): 不完全燃焼で有毒なCOが発生する。
- オ(誤): 燃焼には酸素が必要。
【根拠】確立した化学(有機化合物の燃焼)。
【補足】炭化水素の完全燃焼はCO2+H2O。酸素不足の不完全燃焼ではCO(有毒)・すすを生じる。燃焼には酸素が必要。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(有機化合物の燃焼)。炭化水素の完全燃焼はCO2とH2Oを生成。酸素不足の不完全燃焼ではCO(一酸化炭素)やすすが生じる。燃焼には酸素が必要。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。