基礎的な物理学及び基礎的な化学57燃焼範囲(爆発限界)

危険物乙四 基礎的な物理学及び基礎的な化学 問57:燃焼範囲(爆発限界)

燃焼範囲(爆発限界)に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 燃焼範囲とは、可燃性ガスや蒸気が空気と混合したとき燃焼(爆発)する濃度範囲のことで、単位は体積パーセント(vol%)で表す。正答
  • 燃焼範囲の下限値(爆発下限)を下回る濃度では、燃焼が激しくなる。
  • 燃焼範囲が狭い液体ほど危険度が高い。
  • 燃焼範囲の上限値(爆発上限)を上回る濃度では、可燃性蒸気が多すぎて酸素不足となり燃焼しないが、この状態は完全に安全である。
  • 可燃性ガスの燃焼範囲の下限値が低いほど、薄い混合気体でも燃えにくくなる。
正答:燃焼範囲とは、可燃性ガスや蒸気が空気と混合したとき燃焼(爆発)する濃度範囲のことで、単位は体積パーセント(vol%)で表す。

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正しいのはアです。燃焼範囲は可燃性蒸気と空気の混合気体が燃焼できる濃度の範囲で、vol%(体積パーセント)で表します。

  • ア(正): 燃焼範囲はvol%で表す。
  • イ(誤): 下限値を下回ると可燃性蒸気が少なすぎて燃えない(燃焼が激しくなるは誤り)。
  • ウ(誤): 燃焼範囲が広いほど危険度が高い。
  • エ(誤): 上限超えでも安全ではない(蒸気が滞留・換気で危険ゾーンに入る)。
  • オ(誤): 下限値が低いほど薄い混合気体でも燃えやすく危険。

「燃焼範囲は広い/下限が低いほど危険」を押さえます。

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燃焼範囲(爆発限界)の定義と危険度:

燃焼範囲(爆発限界)は、可燃性ガス・蒸気が空気と混合したとき、点火源があれば燃焼(爆発)する濃度の範囲をvol%(体積パーセント)で表したものです。

  • 下限値(爆発下限/燃焼下限界): 燃焼する最低濃度。下限値を下回ると可燃性蒸気が少なすぎて燃えない(希薄混合気)。
  • 上限値(爆発上限/燃焼上限界): 燃焼する最高濃度。上限値を超えると可燃性蒸気が多すぎて酸素が不足し燃えない(濃厚混合気)。

各選択肢の検討:

  • ア(正): 燃焼範囲はvol%で表す。正しい。
  • イ(誤): 下限値以下は蒸気不足で燃えない。「激しくなる」は逆。
  • ウ(誤): 燃焼範囲が広いほど、また下限値が低いほど危険度が高い(燃える濃度の幅が広い・薄くても燃える)。
  • エ(誤): 上限を超えた蒸気が漏えいや換気で濃度が下がると燃焼範囲内に入る危険がある。「完全に安全」は誤り。
  • オ(誤): 下限値が低い=薄い混合気体でも燃える=危険度が高い

引っかけパターン: 燃焼範囲の狭広と危険度の関係を逆にする(ウ)、上限超えを「安全」とする(エ)。「広い/下限低い→危険大」を固定します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

燃焼範囲(爆発限界)は、可燃性ガスや蒸気が空気と混合した際に燃焼・爆発し得る体積パーセント(vol%)の範囲です。可燃性蒸気が下限値未満(希薄)では燃料が不足して燃焼は起こらず、上限値超過(過濃厚)では酸素が不足して燃焼は起こりません。燃焼範囲内のみで燃焼反応が継続します。この範囲の広さ・下限の低さが危険物の危険度指標の一つです。

【代表物質の燃焼範囲(設計doc §1-2確定値)】

  • ガソリン: 約1.4〜7.6vol%(範囲が狭く見えるが下限が低い)
  • ジエチルエーテル: 約1.9〜48vol%(下限1.9・上限は教科書で36〜48が併存。下限は確定値)
  • 二硫化炭素: 約1.3〜50vol%(範囲が極めて広く下限も低い)
  • メタノール: 約6〜36vol%
  • エタノール: 約3.3〜19vol%
  • 灯油: 約1.1〜6vol%

危険度の評価:

  • 下限値が低い: 薄い蒸気濃度でも燃焼する→少量の蒸気発生でも危険
  • 燃焼範囲が広い(上限が高い): 燃焼する濃度範囲が広い→より多様な条件で危険
  • 二硫化炭素(1.3〜50%)は下限低+範囲広で最も危険度が高い部類。

【上限超えの「安全ではない」理由】

燃焼範囲の上限を超えた濃厚蒸気は確かにその時点では燃えませんが、「完全に安全」ではありません。

  • 換気・拡散で濃度が下がる: 蒸気が空気と混合して薄まると燃焼範囲内に入り、引火可能状態になる。
  • 蒸気の滞留: 上限超えの濃厚蒸気が低所に滞留した状態で空気が流入すると、境界面で燃焼範囲内の混合気が形成される。
  • 中毒・窒息の危険: 可燃性蒸気が高濃度で存在する空間は、酸素欠乏や毒性(二硫化炭素・ベンゼン等)の危険もある。

したがって「上限超え=安全」は誤りであり、実際には緊急換気・立入禁止が必要な状況です。

【危険物との接続】

  • 燃焼範囲の下限値と引火点は密接に関連します。引火点は液面の蒸気濃度が燃焼下限界に達する液温であり、引火点が低い=下限界に達しやすい物質です。
  • 引火した後に燃焼範囲内を維持して燃え続けることが「燃焼継続」(引火点→燃焼点の関係)です。
  • 爆発の原因として「密閉空間での蒸気爆発(BLEVE)」は、圧力容器破裂時に急激な減圧・蒸発で燃焼範囲内の混合気が形成される現象で、燃焼範囲の概念が基礎になります。

【試験での位置づけ】

燃焼範囲は頻出(頻出度A)です。核心は、(1)燃焼範囲はvol%で表す、(2)下限以下は燃えない(蒸気不足)・上限超えは燃えない(酸素不足)、(3)燃焼範囲が広い/下限が低いほど危険度が高い、(4)上限超えでも「安全ではない」、です。引っかけは、下限値以下を「激しく燃える」とする(イ)、燃焼範囲が狭いほど危険とする(ウ)、上限超えを「完全に安全」とする(エ)、下限値が低いほど燃えにくいとする(オ)です。「燃焼範囲は広い/下限低い→危険大・上限超えも完全安全ではない」を固定します。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(正): 燃焼範囲はvol%で表す。定義通り。
  • イ(誤): 下限値以下は蒸気不足で燃えない(希薄混合気)。
  • ウ(誤): 燃焼範囲は広いほど危険(狭いほど危険は逆)。
  • エ(誤): 上限超えでも拡散・換気で燃焼範囲内に入る可能性がある(完全安全ではない)。
  • オ(誤): 下限値が低いほど薄い混合気でも燃える(危険度大)。

【根拠】確立した化学(燃焼範囲・爆発限界の定義)。設計doc §1-2確定値(ガソリン1.4〜7.6・二硫化炭素1.3〜50・メタノール6〜36等)。

【補足】燃焼範囲はvol%で表す。下限以下=燃えない(蒸気不足)・上限超え=燃えない(酸素不足)。燃焼範囲広い/下限低い=危険大。上限超えでも完全安全ではない。

<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 燃焼範囲vol%・下限以下/上限超えで燃えない・広い/下限低い=危険大、いずれも確立事実。代表値§1-2一致。上限超え≠完全安全の論理正。正答ア一意。OK -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 確立した化学(燃焼範囲・爆発限界)。燃焼範囲はvol%で表す空気との混合比率の範囲。下限値以下は燃えない(蒸気不足)、上限値超えは燃えない(酸素不足)だが上限超えでも引火点を下回ることはなく蒸気が滞留する危険がある。燃焼範囲が広い/下限が低いほど危険度が高い。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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