危険物乙四 危険物に関する法令 問60:指定数量
同一の場所で、二硫化炭素(特殊引火物)100L、メタノール(アルコール類)800L、アセトン(第一石油類・水溶性)2,000Lを貯蔵している。この場合の指定数量の倍数として、**正しいもの**はどれか。なお指定数量は二硫化炭素50L、メタノール400L、アセトン400Lとする。
- ア4倍
- イ6倍
- ウ9倍正答
- エ12倍
- オ15倍
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正しいのはウ(9倍)です。品目ごとに「量÷指定数量」を出して合計します。
- 二硫化炭素: 100 ÷ 50 = 2
- メタノール: 800 ÷ 400 = 2
- アセトン: 2,000 ÷ 400 = 5
- 合計: 2 + 2 + 5 = 9倍 → 正答ウ。
ポイントは指定数量を正しく使うこと。特殊引火物は50L、アルコール類とアセトン(水溶性)はともに400Lです。アセトンを200L(非水溶性)と間違えると倍数が10になってしまうので注意します。
複数品目の倍数計算(特殊引火物・アルコール類・水溶性):
全体の指定数量の倍数は、品目ごとの倍数の和です(危政令第1条の11)。
各品目の指定数量(別表第三):
- 二硫化炭素(特殊引火物): 50L
- メタノール(アルコール類): 400L
- アセトン(第一石油類・水溶性): 400L(非水溶性200Lの2倍)
計算:
- 二硫化炭素: 100 ÷ 50 = 2
- メタノール: 800 ÷ 400 = 2
- アセトン: 2,000 ÷ 400 = 5
- 合計 = 2 + 2 + 5 = 9倍(ウ=正)
誤答の作られ方:
- ア(4倍)・イ(6倍): 一部の品目を足し忘れた誤り。
- エ(12倍): アセトンを200L(非水溶性)として 2,000÷200=10、合計14…等の取り違えに近い過大値。
- オ(15倍): 指定数量を取り違えた過大値。
引っかけパターン: アセトンを「ガソリンと同じ200L」と誤る(アセトンは水溶性で400L)、特殊引火物の50Lを取り違える。「特殊引火物50・アルコール類400・水溶性は非水溶性の2倍」を固定します。
【理論的背景】
指定数量の倍数計算は、複数品目の合算(危政令第1条の11)が出題の山場です。ここで点を落とす最大の原因は、品目ごとの指定数量を取り違えることです。とくに第一石油類の水溶性(アセトン400L)と非水溶性(ガソリン200L)で指定数量が2倍違うこと、特殊引火物が50Lと極端に小さいことを正確に当てはめないと、合算が一気にずれます。計算自体は割り算と足し算だけなので、指定数量さえ正しければ確実に得点できます。
【実務・条文構造(確定数値・計算)】
別表第三の指定数量:
- 特殊引火物: 50L(二硫化炭素・ジエチルエーテル・アセトアルデヒド・酸化プロピレン)
- アルコール類: 400L(メタノール・エタノール等、炭素数1〜3の飽和1価アルコール)
- 第一石油類 水溶性: 400L(アセトン・ピリジン)/非水溶性: 200L(ガソリン・ベンゼン)
本問の計算手順:
1. 二硫化炭素 100L ÷ 50L = 2
2. メタノール 800L ÷ 400L = 2
3. アセトン 2,000L ÷ 400L = 5
4. 合計 = 2 + 2 + 5 = 9倍
倍数9の意味(関連):
- 製造所・一般取扱所で定期点検・予防規程・警報設備・避雷設備が義務になる節目は倍数10以上。本問は9なのでこれらの義務にはわずかに届かない、という応用判断も問われ得る。アセトンを誤って200L扱いすると倍数が10を超えてしまい、規制判断まで連鎖して誤るので、指定数量の正確さが決定的。
【試験での位置づけ】
複数品目の倍数計算は法令科目で最頻出(頻出度A)です。確実に解くコツは、(1)別表第三の指定数量を正確に当てはめる(特殊引火物50・アルコール類400・水溶性は非水溶性の2倍)、(2)品目ごとに倍数を出す、(3)合計する、(4)必要なら倍数10との大小で規制を判断する、です。最大の引っかけは、アセトン(水溶性400L)をガソリン(非水溶性200L)と同じ指定数量にする誤りです。水溶性かどうかで指定数量が変わる品目(アセトン・酢酸・グリセリン)を意識すると、合算問題を取りこぼしません。
【各選択肢の発展補足】
- ア(4倍・誤): 一部の品目のみ。
- イ(6倍・誤): アセトンを過小に見た等の誤り。
- ウ(9倍・正): 2+2+5=9。
- エ(12倍・誤): 指定数量の取り違えによる過大値。
- オ(15倍・誤): さらなる取り違えによる過大値。
【根拠法令】危険物の規制に関する政令 第1条の11、別表第三。
【補足】複数品目の倍数=各品目(量÷指定数量)の合計。本問は2+2+5=9倍。特殊引火物50・アルコール類400・第一石油類水溶性400(非水溶性200の2倍)。倍数10未満。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令 第1条の11、別表第三。各品目の「貯蔵量÷指定数量」の合計が全体の倍数。二硫化炭素100÷50=2、メタノール800÷400=2、アセトン2,000÷400=5、合計2+2+5=9倍。特殊引火物50L・アルコール類400L・第一石油類水溶性400Lは別表第三の確定値。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。