危険物乙四 危険物に関する法令 問88:運搬・移送
危険物の運搬に関する次の記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア危険物の運搬は、消防法の定める運搬の基準に従って行わなければならない。
- イ危険物の運搬には指定数量の制限があり、指定数量未満の少量の危険物を運搬する場合は運搬の基準が適用されない。正答
- ウ危険物の運搬に用いる容器は、容器の材質・構造・最大容積等について技術上の基準に適合するものを使用しなければならない。
- エ危険物の類が異なる組合せで、消防法が定める混載禁止の組合せに該当する場合は、同一車両での混載は原則として禁止される。
- オ危険物の運搬には危険物取扱者の乗車義務は原則としてないが、指定数量以上を運搬する場合は別途規定が適用されることがある。
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誤っているのはイです。危険物の運搬は指定数量に関係なく消防法の運搬の基準が適用されます。
- ア(正): 危険物の運搬は消防法の基準に従う。
- イ(誤): 指定数量未満でも運搬の基準は適用される(「適用されない」は誤り)。
- ウ(正): 運搬容器は材質・構造等の技術基準に適合するものを使用。
- エ(正): 混載禁止の組合せに該当する異類の危険物の同一車両での混載は原則禁止。
- オ(正): 運搬は一般に危険物取扱者の同乗義務はないが、指定数量以上では別途規定がある場合がある。
「運搬の基準は指定数量に関係なく(少量でも)適用」が核心です。
危険物の運搬の基準(消防法第16条):
危険物の運搬(車両等による移動)は、製造所等を経由せず一般道路上を行う行為であるため、消防法は独立した「運搬の基準」を設けています。最重要の特徴は、指定数量の多少にかかわらず基準が適用される点です。
- ア(正): 危険物の運搬は消防法の運搬の基準に従う。
- イ(誤): 「指定数量未満は運搬の基準が適用されない」は誤り。少量の危険物を運搬する場合でも消防法の運搬の基準は適用される(消防法第16条)。これは貯蔵・取扱い(指定数量未満は条例規制)と異なる点です。
- ウ(正): 運搬容器の材質・構造・最大容積について技術基準があり、適合する容器を使用しなければならない。
- エ(正): 異なる類の危険物を混載する場合、政令で定める組合せ(混載禁止の組合せ)は同一車両での運搬が禁止される。ただし指定数量の1/10以下の少量の場合は例外あり。
- オ(正): 運搬は危険物取扱者の同乗義務は一般に課されていないが、指定数量以上の一定の場合(特に移動タンク貯蔵所による移送)では乗務基準がある。
引っかけパターント:
- 「指定数量未満の運搬は基準なし」が最大の引っかけ(正しくは量に関係なく適用)
【理論的背景】
危険物の「運搬」と「移送」は消防法上、明確に区別されています。「運搬」は車両・船舶・航空機等で危険物を積載して移動する行為で、製造所等を使わない一般的な配送・輸送が該当します。「移送」は移動タンク貯蔵所(タンクローリー)による危険物の移動です。
運搬の規制の最大の特徴は、指定数量に関係なく適用される点です。貯蔵・取扱いは指定数量を境に消防法(以上)・条例(未満)の2段階規制ですが、運搬はわずかな量でも消防法の規制対象です。これは道路上での危険物の移動が不特定多数の公衆に影響しうるためです。
【実務・条文構造】
運搬の基準(消防法第16条・危規則第39条の2等):
- 容器の基準: 材質・構造・最大容積が技術基準に適合するものを使用。腐食等で危険物が漏れる恐れのある容器は不可。
- 積載の基準: 運搬容器が転落・転倒・破損しないよう積み付ける。腐食・浸潤の防止措置。
- 混載の基準(危政令別表第二・危規則第39条の4): 類の組合せによって混載が禁止される場合がある(混載禁止の組合せ表)。ただし指定数量の1/10以下等の少量の場合は混載の緩和規定がある。
- 危険物取扱者の乗車: 一般の運搬では乗車義務はない(移動タンク貯蔵所による「移送」と区別)。
【試験での位置づけ】
運搬は法令A頻出です。核心は(1)運搬の基準は指定数量に関係なく適用(貯蔵・取扱いと異なる)、(2)容器の材質・構造等に技術基準あり、(3)異類混載には組合せの禁止規定あり、(4)運搬には危険物取扱者の同乗義務は原則ない(移動タンク貯蔵所の「移送」とは別)、です。「指定数量未満の運搬は基準なし」という選択肢が最大の引っかけです。
【各選択肢の発展補足】
- ア(正): 運搬は消防法の基準に従う(消防法第16条)。
- イ(誤): 指定数量未満でも運搬の基準は適用される。「適用されない」は明確な誤り。
- ウ(正): 運搬容器は技術基準適合品を使用。
- エ(正): 混載禁止の組合せに該当する危険物の同一車両での積載は禁止(危規則第39条の4)。
- オ(正): 一般の運搬では危険物取扱者の乗車義務は原則なし(移動タンク貯蔵所による移送は別規定あり)。
【根拠法令】消防法第16条、危険物の規制に関する規則 第39条の2・第39条の4、危険物の規制に関する政令 別表第二。
【補足】運搬の基準は指定数量に関係なく(少量でも)適用される。容器の技術基準・混載禁止・積載方法の基準あり。運搬は危険物取扱者の同乗義務は原則なし。
<!-- 監修確定 2026-06-05(legal-reviser): 「運搬の基準は指定数量未満でも適用」(イ)が唯一の誤=正答で一意。混載禁止の組合せ(第4類は1類・6類とのみ禁止、2/3/5類とは混載可)の整理は危政令別表第二・危規則の確立規定と整合し設問の正誤判定に矛盾なし(条文番号の細部は正誤に影響せず)。正答イで確定。 -->
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 消防法第16条(運搬の基準)、危険物の規制に関する規則 第39条の2等。危険物の運搬の基準(容器・積載・運搬の方法)は、**指定数量の多少にかかわらず適用される**(指定数量未満でも基準適用)。混載基準は危政令別表第二・危規則第39条の4。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。