登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問13:薬事関係法規・制度(表示・記載事項)
一般用医薬品の容器・外箱への法定表示事項に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。
- ア一般用医薬品のリスク区分(第1類・第2類・第3類等)は、容器または被包に記載することが義務付けられているが、その記載は製造販売業者の任意であり、記載しなくても販売には支障がない。
- イ医薬品の容器・外箱には製造番号または製造記号の記載は不要であり、これらは製造業者が社内管理のために付すものにすぎず、法定の記載事項ではない。
- ウ製造販売業者の名称と所在地は容器または被包に記載が義務付けられているが、製造番号・製造記号は製造業者が任意で記載するものであり、法定記載事項ではない。
- エ一般用医薬品の容器・外箱への記載事項は薬機法第50条に規定されており、正当な理由なく規定事項を記載しないことは販売禁止の対象となる。正答
- オ指定第2類医薬品は、外箱に必ず「指定第2類」と朱字で記載しなければならず、これを行わない場合は製造販売承認が取り消される。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠も明記。
正答はエ(正しいもの)です。
医薬品の容器・外箱の法定表示事項は薬機法第50条に規定されており、正当な理由なく必要事項を記載しないと販売禁止(販売等の禁止)の対象となります。これは製造販売業者に対する義務です。
ア:リスク区分(「第1類医薬品」等の文字を四角枠で囲む等)の記載は薬機法第50条・施行規則に基づく法定義務であり、製造販売業者が任意で省略できるものではありません。記載を欠くと販売禁止の対象になります。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): リスク区分の文字表示・枠は施行規則第209条の2・第209条の3で法定。一方「枠の色」自体は法令で具体的に定められていない(白字白枠も差し支えないとされる)。元の選択肢ア「枠の色の規定がない」は事実上正しく正答エと二重正答だったため、選択肢アを「記載は任意」という明確な誤りに修正して一意化した -->
イ:製造番号または製造記号は薬機法第50条の法定記載事項です。リコール(回収)時にロットを特定するために不可欠な情報であり、「法定の記載事項ではない」とするイは誤りです。
ウ:製造番号・製造記号は法定記載事項であり、「製造業者が任意で記載する」とするウも誤りです。オ:指定第2類の表示義務違反の処分は製造販売承認の取り消しではなく、改善命令・販売禁止等です。「朱字でなければ承認取消」という記述は誤りです。
医薬品の法定表示事項(薬機法第50条)の主要項目:
| 表示事項 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 製品名(承認された名称) |
| 製造番号・製造記号 | 製造管理上必要な番号 |
| 重量・容量または個数 | 内容量 |
| 製造販売業者の名称・所在地 | 販売責任者の情報 |
| 製造業者の名称・所在地 | 製造した事業者(別記する場合) |
| 使用期限 | 有効期限(適切な保存条件下での期限) |
| リスク区分 | 第1類〜第3類・要指導等の記載 |
| 「注意」等の記載 | 使用上の注意に関する情報 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): リスク区分(「第1類医薬品」等の文字を四角枠で囲む等)の記載は薬機法第50条・施行規則に基づく法定義務です。製造販売業者が任意で省略できるものではなく、記載を欠くと販売禁止の対象になります。「記載は任意で記載しなくても支障がない」は誤りです。
- イ(誤): 製造番号または製造記号は薬機法第50条に定める法定記載事項です。製品回収(リコール)時のロット特定に不可欠な情報であり、「法定の記載事項ではない・社内管理にすぎない」とする記述は誤りです。
- ウ(誤): 製造番号・製造記号は薬機法第50条の法定記載事項です。任意記載ではありません。
- エ(正): 薬機法第50条の法定記載事項が欠けていると、薬機法第55条等の規定により販売等が禁止されます。正当な理由(具体的には法令で認められた例外)がなければ、必要記載事項を欠いた医薬品は販売できません。
- オ(誤): 指定第2類の表示方法の詳細(朱字等)については法令上の規定がありますが、「承認取り消し」という処分内容は適切ではありません。表示義務違反の場合の処分は販売禁止等です。
【医薬品の表示制度と薬機法の体系的理解】
医薬品の容器・外箱への表示規制は、薬機法の中でも製品そのものの適法性を判断する重要な規定です。第50条(容器等への記載事項)から第56条(販売禁止)にかけての条文群が一体となって「表示による安全管理」を実現しています。
薬機法第50条の法定記載事項(主要なもの):
薬機法第50条は医薬品の容器(または被包)への必要的記載事項を規定しています。主な項目は以下のとおりです:
1. 名称(承認を受けた名称)
2. 製造業者の名称・所在地(製造販売業者と異なる場合の製造業者情報)
3. 製造販売業者の名称・所在地
4. 製造番号・製造記号(品質・安全性のトレーサビリティに必須)
5. 重量・容量または個数(内容量)
6. 用法・用量
7. 効能・効果
8. 使用期限(安定性試験結果に基づく有効期間)
9. リスク区分の記載(一般用医薬品の場合)
製造番号・製造記号の法的意義:
製造番号・製造記号は、製品の回収(リコール)が必要な事態が生じた際に「どのロットが問題であるか」を特定するために不可欠な情報です。これが法定記載事項とされているのは、医薬品のトレーサビリティ(追跡可能性)を確保し、不具合時の迅速な対応を可能にするためです。製造管理・品質管理の観点から非常に重要です。
リスク区分の表示方法:
一般用医薬品のリスク区分(第1類・第2類・指定第2類・第3類)は、容器または被包に表示することが義務付けられています。表示方法は薬機法施行規則(一般用医薬品は第209条の3、要指導医薬品は第209条の2)に規定されており、「第1類医薬品」等の文字を記載し四角枠で囲むこと、指定第2類医薬品は「第2類医薬品」の「2」を四角枠または丸枠で囲むこと等が定められています。一方、枠や文字の「色」については法令上具体的に定められておらず、記載場所との対比で見やすければ白字・白枠でも差し支えないとされています(したがって選択肢アの「枠の色の規定がない」という命題自体は事実に近いが、リスク区分の記載そのものは任意ではなく法定義務である点が重要)。
「販売禁止」処分の法的根拠:
薬機法第55条(または関連条文)は、法定記載事項が欠けた医薬品等の「販売等の禁止」を規定しています。具体的には「正当な理由なく、その医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならない」という形式で規定されています。この規定は製造販売業者のみならず、販売業者にも適用されます(不適切な表示の医薬品を「流通させない」義務)。
使用期限の表示と開封後の扱い:
使用期限は未開封状態での品質保証期間を示すものとして必須記載です。開封後については製品によって変質しやすいものと比較的安定しているものがあるため、製品特性に応じた注意喚起が添付文書等でなされます。
指定第2類医薬品の表示義務:
指定第2類医薬品については、リスク区分の表示の中で「指定第2類」であることを明示する義務があります。この表示は販売現場での情報提供を促進するために重要な役割を果たします。表示義務違反の場合の処分は、承認取り消しではなく、改善命令や販売禁止といった行政措置が想定されます。
一般用医薬品と医薬部外品・化粧品の表示規制の違い:
医薬品の表示規制(薬機法第50条)は、医薬部外品(第61条)や化粧品(第62条)の表示規制と一部共通しながらも、医薬品に特有の項目(リスク区分・用法用量・製造番号等)が加わっています。試験では「一般用医薬品に特有の表示事項」を問う問題も出題されます。
【根拠】薬機法第50条(容器等への記載事項)・第55条(販売禁止)、薬機法施行規則(表示方法の詳細)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「医薬品の分類・取扱い等」(薬機法第50条・第51条・第52条) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。