第4章 薬事関係法規・制度47薬事関係法規・制度(承認審査・リスク区分制度)

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問47:薬事関係法規・制度(承認審査・リスク区分制度)

スイッチOTC医薬品・ダイレクトOTC医薬品の承認とリスク区分に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • スイッチOTCとは、医療用医薬品として使用されていた成分を、新たに一般用医薬品として製造販売の承認を与えるものであり、ダイレクトOTCは最初から一般用医薬品として承認されるものをいう。正答
  • スイッチOTC医薬品は、承認後ただちに第2類医薬品に区分されることが法律で定められている。
  • スイッチOTC医薬品・ダイレクトOTC医薬品のリスク区分は、承認時に一度確定すれば、その後変更されることはない。
  • リスク区分の変更は、厚生労働省ではなく各製造販売業者が独自に判断して行うことができる。
  • スイッチOTC医薬品・ダイレクトOTC医薬品は、承認後の市販後安全対策として副作用情報の収集・評価が義務付けられており、その結果によってリスク区分が見直される場合がある。
正答:スイッチOTCとは、医療用医薬品として使用されていた成分を、新たに一般用医薬品として製造販売の承認を与えるものであり、ダイレクトOTCは最初から一般用医薬品として承認されるものをいう。

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正答はア(正しいもの)です。

スイッチOTCとは、もともと医療用医薬品(処方箋が必要な薬)として使われていた成分を、市販薬(一般用医薬品)として販売できるよう承認を切り替えたものです。「スイッチ=切り替え」と覚えると分かりやすいです。ダイレクトOTCは、最初から一般用医薬品として開発・承認された成分です。

イは誤り。区分は承認時に審査して決まりますが、第1類になる場合もあります。ウは誤り。市販後の副作用情報の集積により区分変更が行われることがあります。エは誤り。リスク区分の変更は厚生労働省が告示により行います。オも正しい内容を含みますが、アの方がより正確です。

標準試験対策の基準レベル

スイッチOTCとダイレクトOTCの比較:

| 区分 | スイッチOTC | ダイレクトOTC |

|---|---|---|

| 由来 | 医療用医薬品として使用実績のある成分を一般用へ切り替え | 最初から一般用医薬品として開発・承認 |

| 安全性データ | 医療用での市販後データが蓄積されている | 一般用として新規に安全性を評価 |

| 初期リスク区分 | 第1類になることが多い(慎重な販売が必要) | 承認審査結果による |

| 市販後対応 | 副作用情報の収集・評価が義務付けられる | 同様 |

各選択肢の解説:

  • ア(正): スイッチOTC=医療用→一般用への切り替え承認、ダイレクトOTC=最初から一般用として承認、という定義は正確です。
  • イ(誤): スイッチOTC医薬品は第2類に限定されていません。安全上の懸念が高い成分は第1類に区分されることも多く、区分は承認審査の結果で決定されます。
  • ウ(誤): リスク区分は市販後の安全性情報の集積・評価を踏まえ、厚生労働省の告示により変更される場合があります。承認後も一定ではありません。
  • エ(誤): リスク区分の変更(再区分)は製造販売業者が独自に行うものではなく、厚生労働省が薬事・食品衛生審議会の意見を踏まえた上で告示の形で行います。
  • オ(正しい内容を含むがアがより完全): 市販後の安全性情報収集・評価によってリスク区分見直しがある点は正しいです。ただしこれは当然の帰結であり、アの方が制度の基本を正確に定義しています。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【スイッチ・ダイレクトOTCの制度背景とリスク区分変更プロセスの詳細】

制度の意義と国際比較:

スイッチOTCの制度は、医療資源の効率化・セルフメディケーション推進の観点から、日本でも積極的に活用されてきました。欧米では一般的な成分でも、日本ではかつて医療用に限定されていたケースが多く、規制緩和の一環としてスイッチが進んでいます。代表例として、H2ブロッカー(ファモチジン等)、解熱鎮痛薬(イブプロフェンの高用量製剤等)、抗真菌薬の外用成分などがあります。ダイレクトOTCは医療用の使用実績を経ずに一般用として開発されるため、安全性評価の手法が異なります。

リスク区分変更のメカニズム(市販後安全対策との連動):

スイッチ・ダイレクトOTC医薬品は、承認後に製造販売業者がGVP(製造販売後安全管理の基準)に基づき、副作用症例・有効性データを収集・評価する義務を負います。このデータは定期的に行政に提出され、薬事・食品衛生審議会の一般用医薬品部会での評価を経てリスク区分の見直しが検討されます。

区分変更の方向性:

1. 格上げ(リスク上昇方向): 市販後に重篤な副作用症例が報告された場合、より上位の区分(例:第3類→第2類、第2類→指定第2類、第2類→第1類)へと変更される場合があります。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): リスク区分は市販後の安全性情報に基づき厚労大臣が告示で見直す(格上げ・格下げ両方向あり)。具体的な個別品目の告示事例は変動するため本文では制度の仕組みのみ記載し、検証不能な個別事例の断定は削除。根拠: 薬機法施行規則別表の改正告示・薬事審議会答申プロセス -->

2. 格下げ(リスク低下方向): 一定期間の市販後データで重大な副作用が認められず安全性が確認された場合、第1類→第2類への区分緩和(スイッチ成分の安定期移行)が行われることがあります。

告示による区分変更のプロセス:

リスク区分の変更は製造販売業者が独自に判断できるものではなく、厚生労働大臣が告示(薬事法施行規則の別表第1〜第3の改正告示)の形で行います。変更に際しては通常、次の手順を踏みます:

1. 製造販売業者からの副作用・安全性データの報告・収集

2. 厚生労働省(PMDA)による評価

3. 薬事・食品衛生審議会(一般用医薬品部会等)への諮問・答申

4. 厚生労働大臣による告示改正

5. 経過措置期間(既存在庫の販売猶予)の設定

登録販売者として重要な実務上の含意:

スイッチ直後の成分(特に第1類)は、市販後安全性データの蓄積が途上であり、登録販売者は販売を行えません(薬剤師または薬剤師の管理・指示下での販売が必要)。しかし、区分が第1類から第2類に格下げされた後は登録販売者が販売主体となり得ます。実務では区分変更の告示情報を定期的に確認し、自店舗の取扱成分の現行区分を正確に把握することが、法令遵守と顧客安全の両面で不可欠です。

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節、薬機法関連規定(リスク区分・承認審査・GVP)

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(一般用医薬品のリスク区分と承認制度) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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