危険物に関する法令35貯蔵・取扱の基準

危険物乙四 危険物に関する法令 問35:貯蔵・取扱の基準

危険物施設の避雷設備に関する次の記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 避雷設備は、すべての製造所等に設置しなければならない。
  • 避雷設備は、指定数量の倍数が5以上の製造所に設けなければならない。
  • 避雷設備は、危険物が静電気を帯びるのを防ぐための接地(アース)と同じものである。
  • 指定数量の倍数が10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等には、原則として避雷設備を設けなければならない。正答
  • 避雷設備を設ければ、危険物施設に落雷が生じても建物内の電気火花は一切発生しない。
正答:指定数量の倍数が10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等には、原則として避雷設備を設けなければならない。

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正しいのはエです。避雷設備(雷を安全に地面へ逃がす設備)は、指定数量の倍数が10以上の大きめの施設に原則として設けます。

  • ア(誤): すべての施設ではない。倍数10以上が原則。
  • イ(誤): 倍数は5以上ではなく10以上
  • ウ(誤): 避雷設備(落雷対策)と静電気除去の接地は目的が違う。
  • エ(正): 倍数10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等に避雷設備。
  • オ(誤): 落雷時の電気火花を「一切なし」にはできない。

「避雷設備=倍数10以上の大きな施設」を覚えます。

標準試験対策の基準レベル

避雷設備(危政令・危規則):

避雷設備は、施設への落雷電流を安全に大地へ導いて火災・爆発を防ぐ設備です。引火性蒸気が存在する危険物施設では、落雷による火花が着火源となり得るため、規模の大きい施設に設置が求められます。

  • 設置基準: 指定数量の倍数が10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等に、周囲の状況で安全上支障がない場合を除き設置(ア・イ=誤、エ=正)。
  • 避雷設備と接地の違い: 避雷設備は落雷対策(雷電流を大地へ)。一方、静電気除去の接地(アース)は流動帯電等で生じた静電気を逃がすもの。両者は目的が異なる(ウ=誤)。
  • 避雷設備を設けても、落雷時の電気的影響を完全にゼロにはできない(オ=誤:「一切発生しない」は誤り)。

引っかけパターン:

  • すべての施設に必要とする誤り(ア)
  • 倍数を「5以上」とする数値ずらし(イ。正しくは10以上)
  • 避雷設備と静電気除去の接地を同一視する誤り(ウ)

「避雷設備=倍数10以上・落雷対策(静電気接地とは別)」を区別します。

上級誤答論破・根拠法令まで深掘り

【理論的背景】

危険物施設には引火性の蒸気が滞留し得るため、わずかな放電火花でも着火・爆発につながります。落雷は数万〜数十万Aの大電流を伴い、直撃すれば設備の破壊・火災を、近傍落雷でも誘導電流や電位差による火花を生じさせます。避雷設備(雷保護設備)は、雷撃を受雷部(突針等)で受け、引下げ導線を通じて接地極から大地へ安全に逃がすことで、施設本体や危険物への被害を防ぎます。規模が大きく危険物量が多い施設ほど被害が甚大になるため、倍数10以上で設置を義務づけています。

【実務・条文構造】

危政令・危規則が避雷設備を定めます。

  • 設置対象: 指定数量の倍数が10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等(周囲の状況により安全上支障がないと認められる場合は除く)。屋外貯蔵所・地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所等は対象外または別扱い。
  • 構造: 受雷部・引下げ導線・接地極からなり、JIS A 4201(建築物等の雷保護)等に適合させる。
  • 接地(静電気対策)との区別: 避雷設備の接地は落雷電流を大地に逃がすためのもの。これに対し、タンクローリーやタンクに設ける接地導線(ボンディング/アース)は、流動帯電などで生じた静電気を逃がすためのもの。両者は「大地へ逃がす」点は似るが、対象(雷/静電気)と目的が異なり、別々に必要になる。

【試験での位置づけ】

避雷設備は、(1)倍数10以上で設置(すべての施設ではない)、(2)対象は製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等、(3)落雷対策であり静電気除去の接地とは別物、の3点が問われます。誤答は「すべての施設に必要」「倍数5以上」など範囲・数値のずらしと、「避雷設備=静電気除去の接地」という混同で作られます。倍数10は、警報設備・定期点検義務・予防規程作成義務と共通の閾値であり、「倍数10で安全設備が一段増える」とまとめて覚えると効率的です。避雷(雷)と接地(静電気)は、物理化学・性質科目の静電気論点ともつながるため、対象を取り違えないことが重要です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア(誤): すべての施設ではなく、倍数10以上が原則。
  • イ(誤): 倍数は5以上ではなく10以上。
  • ウ(誤): 避雷設備(落雷対策)と静電気除去の接地は目的が異なる。
  • エ(正): 倍数10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等に避雷設備。
  • オ(誤): 避雷設備で落雷時の電気火花を「一切なし」にはできない。

【根拠法令】危険物の規制に関する政令、危険物の規制に関する規則。

【補足】避雷設備=倍数10以上の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等に設置/落雷対策(静電気除去の接地とは別)。倍数10は安全設備の節目。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 危険物の規制に関する政令(製造所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等の基準)、危険物の規制に関する規則。指定数量の倍数が**10以上**の製造所・一般取扱所・屋内貯蔵所・屋外タンク貯蔵所等には、周囲の状況により安全上支障がない場合を除き、**避雷設備**(JIS等に適合する雷保護設備)を設ける。避雷設備は落雷電流を安全に大地へ導くもので、静電気除去の接地とは目的が異なる。 現行の消防法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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