登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問40:薬事関係法規・制度(管理者の業務・兼務)
店舗管理者・区域管理者の業務と兼務禁止に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア店舗管理者は、その店舗以外の場所で業として薬局・医薬品の販売・授与を行うために店舗を管理することはできない(他の業務との兼務禁止)。
- イ店舗管理者は、保健衛生上支障を生じるおそれがないと都道府県知事が認めた場合には、他の場所で業として薬局・店舗販売業等を実施することが例外的に認められる。
- ウ店舗管理者は、その店舗において医薬品に関する業務が適正に実施されるよう、管理・監督を行う責任を有し、開設者に対して改善に必要な事項を申し出ることができる。
- エ区域管理者は、配置販売業者が行う医薬品の配置に関する業務を管理する責任者であり、その管理区域以外の区域で配置販売業を兼務することは、いかなる場合も認められない。正答
- オ店舗管理者の業務には、管理する店舗における医薬品の適正管理・在庫管理・従業者の管理・指揮が含まれる。
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正答はエ(誤っているもの)です。
区域管理者についても、店舗管理者と同様に、保健衛生上支障を生じるおそれがないと都道府県知事が認めた場合には、例外的に他の業務との兼務が認められる場合があります。「いかなる場合も認められない」という絶対的な禁止の表現が誤りです。
ア・イは正しく、兼務禁止が原則であり、都道府県知事が認めた場合に例外が認められます。ウは正しく、店舗管理者は管理・監督責任を持ち、開設者への申し出権限があります。オは正しく、適正管理・在庫管理・従業者管理が店舗管理者の業務に含まれます。
店舗管理者・区域管理者の兼務禁止の原則と例外:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 兼務禁止の原則 | 店舗管理者は、その店舗以外の場所で業として薬局・店舗販売業等を実施することが禁止されている |
| 例外的兼務 | 都道府県知事が保健衛生上支障を生じるおそれがないと認めた場合には例外的に許容 |
| 区域管理者の兼務規制 | 店舗管理者と同様の規定が適用される(「いかなる場合も不可」ではない) |
店舗管理者の主な業務(薬機法上の義務):
| 業務内容 | 詳細 |
|---|---|
| 管理・監督 | 店舗における医薬品販売業務の適正実施を管理 |
| 従業者の管理 | 登録販売者・薬剤師等の従業者の管理・指揮 |
| 在庫・品質管理 | 医薬品の適正保管・品質管理 |
| 開設者への申し出 | 業務改善に必要な事項を開設者に申し出る権限と義務 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 兼務禁止の原則として正しい記述です。他の業務との兼務は原則禁止です。
- イ(正): 都道府県知事が保健衛生上の支障がないと認めた場合には例外的に兼務が許容されます。正しい記述です。
- ウ(正): 店舗管理者の管理・監督責任と開設者への申し出権限は薬機法上の重要な規定です。正しい記述です。
- エ(誤): 区域管理者についても店舗管理者と同様に例外的な兼務が認められる場合があります。「いかなる場合も認められない」は誤りです。
- オ(正): 適正管理・在庫管理・従業者の管理・指揮は店舗管理者の中心的な業務です。正しい記述です。
【店舗管理者制度の目的と法的根拠】
店舗管理者制度は、薬機法に基づき、医薬品販売業の店舗において常に適正な業務が行われるよう、専任の管理責任者を配置することを義務付けた制度です。開設者(許可を持つ法人・個人)と管理者(実際に業務管理を行う者)を分離することで、実態のある業務管理を担保する仕組みとなっています。
管理者の要件:
店舗管理者・区域管理者になれる者の要件は業態によって異なります:
1. 薬局の管理者: 薬剤師であること
2. 店舗販売業の店舗管理者:
- 薬剤師、または
- 一定要件を満たした登録販売者(過去5年間で登録販売者として2年以上の業務経験等)
3. 配置販売業の区域管理者:
- 薬剤師、または
- 一定要件を満たした登録販売者
兼務禁止の趣旨:
兼務禁止の原則的理由は次のとおりです:
1. 専念義務: 管理者として店舗業務に専念するためには、他の場所での業務を兼ねることにより注意が散漫になることを防ぐ必要があります。
2. 責任の明確化: 当該店舗の管理責任を明確にするためには、管理者が実質的に当該店舗に在籍して業務を行っていることが重要です。
3. 消費者保護: 管理者が不在がちになることで、従業者の管理・指揮が疎かになり、不適正販売等が発生するリスクがあります。
例外的兼務が認められる条件の実務上の解釈:
「保健衛生上支障を生じるおそれがない」として都道府県知事が認める典型的なケースとしては:
- 同一の建物内または隣接する場所での複数の店舗管理(物理的に管理が行き届く場合)
- 小規模な業務であり、主たる店舗の管理に支障が生じないと認められる場合
店舗管理者が開設者に申し出る権限:
薬機法上、店舗管理者は管理する店舗において業務が適正に実施されていない状況を把握した場合、開設者(許可を持つ事業者)に対して改善に必要な事項を申し出る権限(義務)を持ちます。
この「申し出権限」は重要な制度趣旨を持ちます:
- 管理者は開設者の従業員であることが多く、開設者の方が組織上の上位にあります。
- 利益追求を優先する開設者が法令違反を指示する場合でも、管理者は「申し出る」という手段で改善を求める役割を担います。
- 開設者が管理者の申し出を無視して法令違反を継続する場合は、都道府県への通報・申告が想定されます。
「研修中の登録販売者」の管理者不可:
過去5年間の実務経験要件を満たさない「研修中の登録販売者」は、店舗管理者・区域管理者になることができません。研修中の登録販売者は、薬剤師または管理者要件を満たした登録販売者の管理・指導のもとで業務を行うことが求められており、自ら管理者として独立して業務を行う立場ではありません。
外部研修との関係:
店舗管理者・区域管理者となる登録販売者は、毎年度の外部研修受講義務があることに加えて、管理者としての業務(法令遵守・苦情対応・帳簿管理等)を適正に行う能力を継続的に維持することが期待されます。
【根拠】薬機法(店舗管理者・区域管理者に関する規定・兼務禁止・申し出権限)、薬機法施行規則、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(店舗管理者・区域管理者) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。