登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問61:薬事関係法規・制度(医薬部外品の種類・目的・表示)
医薬部外品の種類と規制に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。
- ア医薬部外品は薬機法に基づく区分であり、医薬品と化粧品の中間的な位置づけとして、人体への作用が緩和であるが一定の有効成分・効能を持つものを指す。
- イ吐き気・不快感の防止(いわゆる胃腸薬の一部)、口臭・体臭の防止(デオドラント剤)、あせも・ただれの防止(ベビーパウダー等)、育毛・除毛、殺虫・殺そ等の目的で使用されるものは、医薬部外品に含まれる場合がある。
- ウ染毛剤(ヘアカラー等)は、医薬部外品として厚生労働大臣の承認・許可を受けたものに限り販売できる。
- エ医薬部外品の容器または外箱には「医薬部外品」の文字を記載しなければならず、医薬品と混同されないよう表示の義務がある。
- オ医薬部外品として承認を受けた製品は、化粧品と同一の陳列棚に並べることが禁じられており、必ず医薬部外品専用の陳列スペースに陳列しなければならない。正答
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正答はオ(誤っているもの)です。
医薬部外品を「医薬部外品専用の陳列スペースに必ず陳列しなければならない」という規定はありません。実際のドラッグストアや薬局では、医薬部外品と化粧品が同じ陳列棚に並んでいることも一般的です。医薬部外品の陳列については化粧品と厳密に分けることが法令上義務付けられているわけではありません。
アは正しく、医薬部外品は医薬品と化粧品の中間的位置づけです。イは正しく、胃腸薬類似・口臭・育毛・殺虫等が医薬部外品の例に挙げられます。ウは正しく、染毛剤は承認を受けた医薬部外品として販売されます。エは正しく、「医薬部外品」の文字表示が義務です。
医薬部外品の主な種類(用途別):
| 用途 | 代表例 |
|---|---|
| 口臭・体臭の防止 | デオドラント剤、マウスウォッシュ(防臭効果のあるもの) |
| あせも・ただれ等の防止 | ベビーパウダー、汗疹予防クリーム等 |
| 胃腸薬・健胃・整腸系 | 一部の胃腸薬(医薬部外品指定品目) |
| 育毛・除毛 | 薬用育毛剤(脱毛を防ぐ等の効能を持つ) |
| 染毛 | ヘアカラー・白髪染め等(医薬部外品承認品) |
| 衛生害虫防除 | 衛生害虫(蚊・ゴキブリ等)の防除を目的とした殺虫剤の一部 |
| にきび・ひげそり後 | 薬用スキンケア製品(ニキビを防ぐ等) |
| 歯周病・むし歯予防 | 薬用歯磨き粉・洗口剤等 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 医薬部外品は、人体への作用が緩和であるが一定の有効成分・効能を持ち、医薬品よりも規制が緩やかで化粧品よりも効能の標榜が広い中間的区分です。
- イ(正): 列挙された用途(吐き気・不快感の防止、口臭・体臭の防止、あせも・ただれ等の防止、育毛・除毛、殺虫・殺そ等)は、薬機法第2条第2項に定める医薬部外品の目的に該当します。特に「ねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除」(衛生害虫の防除)は医薬部外品の目的として明記されており、衛生害虫防除用の殺虫剤・殺そ剤の一部は医薬部外品に含まれます。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 「ねずみ・はえ・蚊・のみ等の防除」は薬機法第2条第2項の医薬部外品の目的に明記。衛生害虫防除用の殺虫・殺そ剤は医薬部外品に含まれる(より人体・有害性の高いものは医薬品)。根拠: 薬機法第2条第2項 -->
- ウ(正): 染毛剤(ヘアカラー・白髪染め等)は医薬部外品として承認を受けた製品として販売されます。承認のない染毛剤を販売することは薬機法違反になります。
- エ(正): 医薬部外品の容器・外箱には「医薬部外品」の文字を記載する義務があります。これにより消費者が医薬品・化粧品と区別して認識できます。
- オ(誤): 医薬部外品を化粧品と分けた専用陳列スペースへの陳列を一律に義務付ける規定は存在しません。実際のドラッグストアでは、薬用スキンケアが一般化粧品と同じコーナーに陳列されているケースも多く見られます。
【医薬部外品の制度と種類の詳細・登録販売者との関係】
医薬部外品の法的定義と位置づけ:
薬機法上、医薬部外品とは「次に掲げることを目的とし、機械器具等でないものであつて、人体に対する作用が緩和なものをいう」と定義されており、その目的は大きく3つに分類されます:
1. 第1号目的(人体への直接的作用が緩和なもの): 吐き気・不快感・口臭・体臭の防止、あせも・ただれ等の防止、脱毛の防止・育毛・除毛等
2. 第2号目的(衛生上の補助的なもの): ネズミ・ハエ・蚊・ノミ等の衛生害虫の防除(殺虫剤の一部)
3. 第3号目的(厚生労働大臣が指定するもの): 厚生労働大臣が効能・効果・用途・成分等を勘案して指定した品目(例:薬用化粧品の指定品目)
医薬部外品の承認と届出の仕組み:
医薬部外品も製造販売するためには、原則として品目ごとの承認が必要です(第1号・第3号目的の製品)。ただし、特定の条件を満たす一部の製品(リスト成分・規格等が定まっているもの)については、承認ではなく「届出」で足りる場合があります。
承認が必要な医薬部外品の例:
- 染毛剤(ヘアカラー):医薬部外品として承認を要する代表例。染毛成分(酸化染料等)が皮膚・アレルギーに影響する可能性があるため、成分・規格の承認が必要
- 薬用化粧品(ニキビを防ぐ・むし歯を防ぐ等):効能を謳う以上、承認を経ることが必要
染毛剤の医薬部外品規制の詳細:
染毛剤(白髪染め・ヘアカラー等)が医薬部外品として規制される理由:
1. 皮膚感作性(アレルギー)リスク: 酸化型染料(パラフェニレンジアミン等)はアレルギー反応を起こす可能性があり、パッチテスト推奨等の使用上の注意が必要
2. 効能の標榜: 単なる化粧品の範囲を超えた「白髪を染める」効果を確実に謳うためには医薬部外品として承認が必要
3. 成分規制: 使用可能な染料成分・濃度等に規制がある
染毛剤購入時の登録販売者の役割:
- アレルギー既往歴の確認(特にパッチテストの実施を推奨)
- 皮膚炎・傷がある部位への使用回避の説明
- 妊婦への使用注意の情報提供
医薬部外品の陳列に関する実態と法的根拠:
選択肢オで問われた「陳列規制」については、医薬部外品に対して「医薬品と分けて陳列しなければならない」等の陳列規制はありますが、「化粧品と分けて専用スペースに陳列しなければならない」という規定はありません。医薬部外品は医薬品(一般用医薬品)とは区別して陳列する必要がありますが、化粧品との分離陳列は義務付けられていません。
実際の店舗での陳列実態:
- スキンケアコーナー:薬用スキンケア(医薬部外品)と一般スキンケア(化粧品)が混在陳列されることが多い
- ヘアケアコーナー:染毛剤(医薬部外品)と一般ヘアカラー(種類による)が並んでいることがある
- 虫刺され・かゆみコーナー:一般用医薬品(第2類等)と医薬部外品(防虫剤の一部等)が近くに陳列される
消費者が「医薬部外品」の文字を外箱で確認できる環境が整っていれば、化粧品と同じコーナーに陳列しても違法ではありません。これが登録販売者試験でしばしば問われる混同ポイントの一つです。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節、薬機法(医薬部外品の定義・種類・製造販売承認・表示義務・陳列規制)
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(医薬部外品の定義・種類・表示・陳列) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。